「平成30年7月豪雨」災害レポート―NO33

また災害が起きてしまいました。北海道で震度7を観測したのは初めてだそうです。「北海道胆振東部地震」と命名されました。いまだライフラインは一部地域を除いて復旧できていません。いまはこれ以上被害が広がらないことを祈るしかできません。
そんな中、昨日6日で西日本豪雨から2ヶ月が経ちました。西日本豪雨からまだ間もない中で、台風21号でも、関西を中心に7人の犠牲者を出し、大阪北部地震で復旧された家屋もまたやり直しです。何度も繰り返される災害に私たちはどう対処したらいいのでしょうか?

幸い広島では台風の影響もなかったのですが、今週から順次仮設への入居が始まっています。避難所から出るときは、2ヶ月間住み慣れた同室の方々とのお別れは、去る人も、残る人もどちらも複雑な感情が入り混じっていました。お互いに笑顔の中にも寂しさを感じました。

仮設へ引っ越す人は、やっと落ち着いて暮らせるという中にも期待と不安が交錯しています。午前中に引っ越しを終え、やれやれと避難所に戻るとついさっき仮設へ引っ越したはずの住民さんがなんと避難所に戻っているのです。他にも水害後お友達になった人たちのところへ、地元に戻り会いに来ています。仮設への引っ越しから、たった数日ですがみなさん落ち着かない様子で住み慣れた、顔なじみなった避難所や地元に戻られています。避難所がなくなるまでは、行き来はつづくでしょう。被災した地元にいるときは、買い物できる場所、病院などもなくなってしまったので、不便だからね~、仮設の方が便利よ!といいながらも心はこれまで生活していたところにあります。あらためて、ふるさとやコミュニティの大切さを実感しました。
そして、仮設に入居すると早々に、ごはんの支度やお掃除など一度にすることが増えます。

これまでの当たりまえの生活をいきなり失い、現状を受け止めきれません。なぜ、いま私は仮設にいるのか、中には仮設に移っても食事で何を作っていいかわからない、調味料もなにも流され、お米も買わないといけないし洗濯機が使えない、荷物を整理しないと部屋に入らない、仮設の玄関のカギが空けにくいなど生活支援のサポートが当分の間必要な状況です。

急な避難所閉鎖に伴い、被災者の負担は大きいです。当分の間は被災者が新しい環境になじめるまでにきめ細かいサポートが不可欠です。

一昨日、仮設に引っ越したご夫婦が、「2ヶ月ぶりに炊きたての温かい白いご飯を食べたんだよ。2人で1合も食べたよ!」と嬉しそうに話してくれました。 (増島智子)

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