「平成30年7月豪雨」災害レポート No.61

坂町での復興塾

 当センターでは、兵庫県立大学減災復興政策研究科災害支援チームと連携をしながら、広島県坂町での支援を行なっています。

 3月10日には、坂町の住民の方々を対象として、第2回目となる復興塾という勉強会を開きました。ゲストには、兵庫県丹波市の復興推進室の方々、水害後の森林整備活動を進められている北岡本自治会の会長さん、地域の居場所として女性たちが運営するぽんぽ好の方に参加いただきました。

 復興塾には非常に多くの方に参加していただきました。仮設住宅にお住いの方や、みなし仮設住宅にお住いの方、地域の自治会の役員の方々や若い世代の方など幅広い参加者にお集まりいただきました。みなさんの表情は真剣そのもので、こうして集まっていただき、共通のテーマでお話をするだけでも意味があったのかなと思います。

多くの方に参加いただきました

 丹波市の方々からは、行政と住民とが一緒になって取り組んでいった復興事業の事例紹介、北岡本自治会で森林整備を初めていくまでのプロセス、ぽんぽ好を立ち上げるまでの想いなどを語っていただきました。

丹波の方々からの発表

 参加者からは、様々な質問も飛び出しました。「地域の課題はたくさんあるが、どこから手をつけていけばいいかわからない、優先順位のつけ方は?」「仮設住宅にいまだに自治会がない。どのように作っていけばいいのか?」「地域の取り組みにちょっとした補助があると動きやすい。丹波の場合はどのような仕組みだったのか?」など、住民のみなさんの悩みが共有され、それに対して丹波の事例をご紹介いただきました。

 こうした会を通して、単に目の前の課題を解決するというよりも、先を見ながら5年10年を視野に入れて動いていくことが重要であるかなと感じました。丹波市の事例がそのまま当てはまるわけではありませんが、いろいろな地域での取り組みや課題、成功や失敗などを学びながら、自分たちの地域にどのような取り組みが合うのかをアレンジしていく必要があると思います。そうした自分たちなりのアレンジした取り組み、をサポートしていけるように、今後も継続的に関わりを持たせていただければと考えています。

 会の終了後には、早速第3回の復興塾の予定を立ててほしいというご要望もいただきました。被災者の方々にとって、自分たちの取り組みへの意欲につながったように感じました。今後も、少しでも地元の住民の方々が、自ら動き出す活動につながるように支援を続けていきたいと思います。

*復興塾は、兵庫県立大学減災復興政策研究科災害支援チームと共催し、日本財団の支援を受けて実施されました。

*当センターの坂町での活動は、公益社団法人CivicForceとのNPOパートナー協働事業として実施しています。

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