19年8月秋雨前線による豪雨災害救援ニュース No.8

<事務局よりお願い>

 台風15号は、東京都、神奈川県の一部およびほぼ千葉県全域に甚大な被害をもたらしました。停電・断水はほぼ復旧したようですが、“隠れ停電”という言葉が使われるように、まだまだ完全復旧とは行かない事態が現実に残っているようです。

 一方九州北部秋雨前線による豪雨水害を受けて3週間が過ぎました。当NGOが支援する武雄市の「チームおもやい」(代表:鈴木隆太・元被災地NGO恊働センタースタッフ)が支援の対象としている被災地には、まだ床上浸水が約1000戸も存在しているという厳しい現実です。しかし、ボランティアも激減し、被災者自身はじめ、少ない地元のメンバーで日々悪戦苦闘しています。是非、こちらの方にも目を向けてください。

<現地レポートです。>

地元のメンバーを中心に立ち上げた「おもやいボランティアセンター」では、現在も家屋の掃除やニーズの拾い上げ、配食サービス、子どものサロン活動や住宅・法律の勉強会&相談会などを行っています。  被災者の疲れもピークに達しており、住民さんの中には、畳や床をあげた根太の隙間から落ちたり、片付け中にはしごから落ちたりしてケガをした人もいます。また、片付け中にばい菌が入り、手に膿が溜まって腫れ上がったりする人もいます。若いお母さんの中には、食事が乱れて、口内炎ができたり、お子さんに発疹が出たり、水害による生活環境の変化によりかなりのストレスが溜まっているようです。

   地元のボランティアのみなさんも頑張っています。武雄ライオンズのみなさんは、炊き出しを行い、そのできた食事をおもやいボランティアの人たちが約70食ほどをお一人暮らしのお宅や公民館に配食しています。お届けしながら、体調管理や片付けの進捗状況など聞き、被災者の声と向き合っています。この配食先は、ニーズ訪問(お困りごとやお手伝いの依頼がないかお聞きする訪問)をしながら選択し、武雄市で被害が酷かった地域を中心に4地域に分けて、毎日夕食をお届けしています。時々、看護師チーム(佐賀医大)の人たちも同行して頂き、被災者の方の体調をみてもらっています。

配食をしている被災者の方は、「あの日(はじめて訪問した日)、もう病院に行こうと思っていたけれど、配食の食事を頂いて、元気になってきたのよ。朝も起きれるようになったし…。」と言ってくれました。この方は、水害の3年前にご主人を亡くされ、やっと気持ちが落ち着いたところで、水害に遭って、また気持ちが落ち込んでしまったそうです。「主人は私を連れていってくれなかったの。それで尼さんになろうと思っていたんです」と打ち明けてくれました。最初に訪問した時には、地元のメンバーのお寺の息子さんとお弁当をお届けしました。ご主人のことがあり、とてもお寺が気になっていたので、その子の訪問はとてもうれしかったと言ってくれました。何度か訪問するうちに、だんだんと心を開いてくれて、お部屋のお片づけを相談してくれるようになりました。配食は“いのち”をつなぐ尊いツールだと今回の活動で改めて感じました。 また地元の子どもたちも被災者の方たちにお弁当とともに笑顔を届けてくれています。                                          (増島智子)

●佐賀県武雄市の水害支援活動は、多くの方たちからのご支援に加えて、生活協同組合コープこうべ、高野山真言宗本山、ラッシュジャパンからのご支援で実施しています。

■活動支援金のご協力をお願い致します。 ・郵便振替 口座番号:01180-6-68556/加入者名:被災地NGO恊働センター ・銀行振込 ゆうちょ銀行 一一九支店 当座 名義:ヒサイチNGOキョウドウセンター *お手数ですが、備考欄に「2019年8月豪雨」と記載ください。

■クレジットカードでもご寄付いただけます。 https://congrant.com/credit/form?project_id=605

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