2019・10 台風19号に関する災害支援救援ニュース No.26

先日栃木県の支援に入った立部さんのレポートの続きをお送りします。

栃木市内の被災した地域を回り、地域の方々のお話を伺いました。
まず、以前訪問した時に気になっていた高齢の男性のところを伺いました。前回はまだ罹災証明も取っておらず、奥さんが入院中とのことでしたが、今回訪問すると、夫婦で仲良く組み立て式の棚を作っていらっしゃいました。「もう何個も棚を作ってる。家具も全部だめになっちゃったから」「ボランティアさんが来てくれたけど、大変な家がたくさんあったから手が回ってなかったみたいで、たくさんはお願いできなかった」「まだやることはたくさんあるけど、自分がいいようにやりたいから、なかなか進められない」ということで、本当に少しずつ、少しずつ、普段の生活を取り戻しているようでした。奥さんの体調はだいぶ良くなり、「夫婦で文句を言い合えるだけまだいい」という言葉に救われるような気持ちでした。

決壊した永野川付近の地区は、通り1~2本決壊地点に近づくだけで、被害の様相が全く違います。被害の深刻だった区域では、修理の業者が入っているお宅も多いですが、人気(ひとけ)はほとんどありません。
ある男性は、「こっちの家は不在。あっちも出て行った。いつの間にか。よく知らないんだよね。裏の家は今解体していて、新しく建て直すんだって」と教えてくださいました。隣の地区で被災し、こちらの地区の借家に引っ越して来られた方。借家で被災し、あと数か月で出て行かなければならないという方。というように、細かな人の移動が生じています。コミュニティを維持していくことが難しくなりつつあると感じました。

地区の新年会をしたという男性、「みんな自分のことばっかり話して会話にならないんだよね。被災してない人は被災してない人で関係ないし。話し始めると当時のこととか思い出して、冷静じゃなくなるんだろうね。あれ、どうしたらいいんだろうね」「自分もそうだけど、やらなきゃいけないことがたくさんあって、こっちに手を付けるとあっちが気になって、全然進まない」と話してくださいました。ゆっくりお話を聴いたり、一緒に考えたりする相手や場の必要性を感じます。こちらの地区では、地域の方が企画して2月に被災経験を語る会を開催します。そちらのご協力もさせていただく予定です。
また、避難所にもなっていた老人福祉センター長寿園では、とちぎボランティアネットワークやNPO法人パルシックの方がお茶会を開催しています。お会いした地域の方に、そちらのご案内もしました。

引き続きのご支援、よろしくお願いいたします。
(立部知保里)

台風19号発生以来、当NGOは、「おたがいさまバス」を走らせています。これからでも「被災地までの無料バスがあればボランティアに行くことができるのに・・・・・・」という方がおられましたら、遠慮なく担当の村井までご相談ください。(村井 090-3160-3816)

●「おたがいさま・バス」に対するご寄付について、クレジットでの寄付ができるようにしましたのでご利用下さい。
https://congrant.com/project/ngokobe/605

●Yahooネット募金
https://donation.yahoo.co.jp/detail/5240001/
*クレジットカード・Tポイントでも寄付していただけます。

■活動支援金のご協力をお願い致します。
・郵便振替
口座番号:01180-6-68556/加入者名:被災地NGO恊働センター
・銀行振込
ゆうちょ銀行 一一九支店 当座番号 NO 068556
 名義:ヒサイチNGOキョウドウセンター
*お手数ですが、備考欄もしくは通信欄に「2019年台風19号」もしくは「おたがいさま・バス」と記載してください。

2019・10 台風19号に関する災害支援救援ニュース No.25

久しぶりの支援ニュースで恐縮です。 昨年東海・中部地方をはじめ東日本を襲った台風19号の被害を受けて3か月が経過します。不自由な生活環境のまま、お正月を迎えられたことを想像すると言葉がありません。

 そうした中で私たち被災地NGO恊働センターは、栃木県の被災地を支援し続けています。先日もスタッフの立部知保里が宇都宮に入り、少人数ではありますが、現地の支援者と今後の支援の在り方のついてのワークショップを実施してきました。
 (以下立部さんからのレポートです。) 

 昨年12月1日に栃木市内で復興寺子屋を開催し、その場に参加されていた枋木市会議員のお声がけで今回のワークショップが開かれました。ただ、参加者はコアメンバーに絞り、徹底して今後の展望と課題抽出に取り組み、その上で優先順位を確認しながら、最も援助の届きにくい被災者に寄り添う形で問題解決を目指すという場にしました。
 一つのモデルは、年末から宇都宮で活動している「うつのみや暮らし復興支援センター」であり、同センターの各地バージョンを展開できたらと言う期待もでています。
 そのうつのみや暮らし復興支援センターは、民間の支援団体・支援者で構成されており、講習会(水害後の家屋対応など)・相談会・サロンの開催や地域食堂などに取り組んでいます。同センターの会議にも参加しましたが、「あれをしよう」「これもできる?」など活発に意見を言い合える場や関係の重要性を改めて感じました。

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他方栃木市ではくららのスタッフが中心となってDIYセンターの立ち上げ準備をしています。DIYセンターとは、自分で家の補修をする住民の方に工具や車の貸し出しをするセンターです。DIYセンターが、ただ貸出事務をするだけではなく、住民やボランティアの集う場、住民の家屋以外のニーズも拾う場になっていくといいのではないかと思います。(1/15よりDIYセンターはうつのみや暮らし復興支援センターでも行います。)
水害発生から3か月が経過しているにもかかわらず、被災された方の中には、次もまた浸水すると思っているから、今回あまりお金をかけて再建をしたくなく、諦めてしまっている人もいるとのことです。災害常襲地域でのすまいのあり方を考えさせられます。
とはいえ、みなさん毎日の暮らしがあり、我慢しながら生活を続けるわけにはいきません。本当に困っている方や一人で抱え込んでいる方へ丁寧に対応することと、想いのある方の支援の輪を広げることをやっていかなければと思います。

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家屋対応のこと、自分も現場で学ばねばと思い、昨日は宇都宮で壁はがしや床下の泥出しの活動に参加しました。宇都宮はすっかり普段どおりの街に見えますが、宇都宮駅徒歩10分のお宅でも、壁の中は湿気ていたり、床下収納に水がたまったままという状況です。今回伺ったお宅は、うつのみや暮らし復興支援センターの講習会に偶然立ち寄って話を聞き、対応を依頼されたそうです。水害の被災は本当に見えにくいし、見えなくなりつつあるけれど、まだまだあるなと感じます。これからも引き続きご支援をお願いします。                  (立部知保里)

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台風19号発生以来、当NGOは、「おたがいさまバス」を走らせいます。これからでも「被災地までの無料バスがあればボランティアに行くことができるのに・・・・・・」という方がおられましたら、遠慮なく担当の村井までご相ください。(村井 090-3160-3816)

●「おたがいさま・バス」に対するご寄付について、クレジットでの寄付ができるようにしましたのでご利用下さい。 

https://congrant.com/project/ngokobe/605

●Yahooネット募金
https://donation.yahoo.co.jp/detail/5240001/
*クレジットカード・Tポイントでも寄付していただけます。

★クレジットカードからご寄付いただけます。
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●ブログはこちら
http://ngo-kyodo.org/taifu19/

■活動支援金のご協力をお願い致します。
・郵便振替
   口座番号:01180-6-68556/加入者名:被災地NGO恊働センター
・銀行振込
   ゆうちょ銀行 一一九支店 当座番号 NO 068556
 名義:ヒサイチNGOキョウドウセンター
*お手数ですが、備考欄もしくは通信欄に「2019年台風19号」もしくは「おたがいさま・バス」と記載してください