「令和6年(2024年)能登半島地震救援ニュース」No.82
—自主避難所から、自立避難所へ―20
(穴水・下唐川編―1)
8月17日に石川県穴水町の下唐川仮設団地で「夏フェス祭り」が開催され、第16次足湯隊に同行し参加させて頂きました。この仮設団地には「石川モデル」という6戸の戸建ての仮設住宅があります。みなし仮設に住む被災者がこの石川モデルには、いわゆる仮設から仮設への移動が可能になるというスタイルです。その上でこの6戸は災害史上初という「永住型仮設」あるいは「ふるさと回帰型仮設」といわれていて、2年間の仮設住宅の期限がくれば、その後は公営住宅として払い下げるというものです。過去にも同様のシステムの仮設事例はあったのですが、「戸建て」というのが初めてなのです。
よく識者などから指摘される「仮設住宅建設には1戸当たり1千万円をかかるなら、最初から公営住宅を建てれば、随分コストカットになるはずだ」と指摘はありました。でも、やっとここまでできるようになったかと、評価できるところでもあります。
ただ、欲をいえば、ここまでできるならば「公費解体をしたあとの自宅の敷地に、戸建ての永住型仮設を建設すればいいじゃないか!?」と切に望むところです。石川県は、今回素晴らしい「復興ビジョン」を発表されたのだから、一気に先の提案まで施策を進めて欲しいものだ。
元日の発災以来、一時孤立した小さな集落を回っていますが、中には生まれ育った集落に仮設団地も建たない、公営住宅の話もないという集落も少なくないのです。海岸隆起・地滑り地帯・液状化など、地質的に「土地がない」という現状も分かりますが、私が訪問して知りえた情報では,公営住宅が必要な戸数は、今のところだいたいが10戸から30戸前後なのです。(それ以上もあるかも知れませんが…)
これなら智恵を絞れば不可能ではない気がしますが‥‥難しいのでしょうか?
下唐川団地のが「ふるさと回帰型」ともいっています。17日に開催された夏祭りには、「お盆」という時節だからでしょうが、幼子を連れた若いご夫婦が多いのにびっくりしました。
加代 等区長さんに聞けば「結構、仮設の人だけではなく、在宅被災者の関係者も多かったのですよ!」とおっしゃっていました。名古屋から来られたキッチンカーでは、空揚げ・たこやき・ポテトなど100食を用意されました。私たちも戴きましたが、すべて捌けたようです。まさに、ひと時だったかも…ですが、“ふるさと回帰”の夏祭りでした。穴水は“星の町穴水”と有名ですが、この夜は満月で、「あまり明るいと星が奇麗に見えないかも‥‥」と区長さんが空を見上げていました。お疲れ様でした!!
(被災地NGO恊働センター顧問 村井雅清)
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