「令和6年(2024年)能登半島救援ニュース」No.114
水害編―21
「あと10cmあれば。。。」
9月21日に能登を襲った豪雨災害。被害の甚大だった輪島市内の被災者Oさんの語った言葉だ。
Oさんは輪島中心部で商売を営んでいたが、地震で自宅に隣接する店舗が倒壊し、道路にガレキが
はみ出している事から緊急解体された。解体された店舗と自宅の塀をブルーシートで覆っている。
そんな状況で9月に水害が起き、今度は自宅が床上浸水した。
この日、別の地域のお宅の泥だしの合間に、ボランティア3人でOさん宅に冬服を届けに行った。
Oさん宅には近所から人が集まってくるそうでOさんは少し前に体調を崩して入院していたが、退院して自宅に戻り、お孫さんがそばで寄り添っていた。
実は、Oさんの自宅は普通の家よりも床下が高く設計されている。
「昔、水害があったから立て直す時に普通の家より20㎝高くしたのよ。」と少し自慢そうに語るOさん。
しかし、この水害で床上30㎝の泥水がOさん宅を襲った。
「あと10㎝高ければ。。。」とお孫さんと二人でつぶやく。
そんなOさんは、「被災NGO恊働センターのボランティアさんたちが床下をきれいにしてくれたから。
床下が高いから作業しやすかったと思うよ。」と少し嬉しそうに話してくれた。
Oさんのようにたまたまボランティアとつながった被災者は、自宅の泥だしができたが、
未だ泥のかぶった自宅の2階で暮らしている人もいる。
石川県の試算によると、泥だしなどに約14000人のボランティアが必要で、現在のペースでは泥だし完了までに来年1月中旬までかかるという。このままでは地震から1年の2025年の正月も泥と過ごさなくてはいけない状況になる。
個人宅の泥だしや片付けはすべて善意によるボランティアがやらなくてはいけない状況に疑問を持たざるを得ない。(CODE海外災害援助市民センター事務局長 吉椿雅道)
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