「令和6年(2024年)能登半島救援ニュース」No.130
能登半島地震から1年3ヶ月ぶりの4月13日に被災地から避難所がなくなりました。昨年の1月の地震にくわえて、9月に発生した豪雨により被害が拡大しました。避難所が閉鎖する直前に避難所生活を送る住民さんと久しぶりにお会いしました。「仮設に行きたくなくて、ギリギリまで避難所にいたいんだ。」と胸の内を打ち明けてくれました。お年寄りにとって環境が変わることはとても負担が大きいのです。人間関係もまた作り直さなければなりません。
その方によると、私たちも水害でお手伝いをさせてもらったTさんが脳梗塞で倒れ、いまは施設にいるとのこと。水害で被災し、避難所から自宅に帰ることを心待ちにしていて、せっかくきれいになった自宅に戻れたのもつかの間でした。別のAさんの息子さんは40代の若さで急逝したと、立て続く悲しいお知らせに胸が痛みます。きっとこれも少なからず災害によるストレスがあったと思います。
先日は、近畿災害対策まちづくり支援機構の人たちによる相談会を中島仮設団地の集会所では初めて開催しました。中島仮設団地の集会所は住民さんが署名を集め、やっとこの2月に完成したばかりです。弁護士、建築士、行政書士などの専門家らが住民さんの悩みに応えてくれます。必要があれば自宅に訪れ、アドバイスもしてくれます。もちろんこれまでにも七尾市内や輪島市内などで何度も開催して頂いています。今回の中島仮設団地の集会所では、50代の女性が相談に来られ、年齢により災害復興住宅に入れないので、どうしたらいいのかという相談内容でした。若い人が金沢や県外に流失し、奥能登の高齢化率は50%を超えています。その女性は、これまで地元でお年寄りにとてもお世話になったから今度は私が恩返しする番だと、そして何より生まれ育った故郷を離れたくないと涙ながらに訴えます。若い人が地域からいなくなってしまったら、街は衰退するばかりです。「創造的復興」とは??頭を傾げたくなります。
もっと若い人たちが安心して暮らせる場所、そして、お年寄りも安心してくらせる場所、何より誰もが楽しく夢を描ける街にしたいと誰もが願っています。
ある被災者の方が言った言葉があります。「被災地に必要なのは楽しそうな未来を描き、進めていくことなんです」と。これ以上、被災者の方が悲しまないように、「最後の一人まで」を救えるような阪神淡路大震災から伝えられたほんとうの「創造的復興」を目指してもらいたいです。 (増島智子)
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