「令和6年(2024年)能登半島地震救援ニュース」No.89
「足湯から見える被災地②」
「やる気がなくなった。。」
珠洲の仮設住宅では、「やさしや足湯隊」の学生たちと何度か足湯を提供させていただいてきた。
普段、足湯に来られる方の大半は女性がだが、この日かき氷を提供した事もあり、中高年の男性Uさんが来てくれた。
足湯の常連Mさん(60代女性)は、「女性はお茶会で毎週集まっているけど、こんな風に男性と話す機会はあまりないから、たまにはいいねえ」と嬉しそうだった。
Uさんの自宅も被害を受けたが、自宅の薪のお風呂が使えた事から、震災直後から地域の方たちにお風呂を提供してきたそうだ。
Mさんは、「あの時は寒かったから、温かいお風呂は本当にありがたかったわ。」と振り返る。
Uさんは元々林業関係の仕事をしており、3年前に樹上で枝打ちをしている際に切った枝が足に当たって骨折したそうで、その傷口を見せて笑いながら話してくれた。
そんな明るいUさんが、この日「仮設に入ってから、まったくやる気がなくなった」とつぶやいていた。
入居前は、自宅の片付けや薪風呂の整備など色々な事をやろうと思っていたそうだが、仮設住宅に入ってから、緊張の糸が切れたのか、やる気がでなくなったという。震災後から地域のために奔走し続けてきた人たちは、仮設に入って落ち着いたものの、現実を突きつけられ、息切れをしているように見えた。
仮設住宅には、元々、地域で顔見知りの方だけではなく、他の地域から来た人もいる。
8か月を経た今、狭い仮設住宅での息苦しさ、先の見えない不安などのストレスを抱えた人たち同士の微妙な人間関係が見え隠れしている。(吉椿)
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