「令和6年(2024年)能登半島救援ニュース」No.98
水害編―6
「大変どころじゃない。」
9/21の能登半島豪雨から1週間以上が経ったが、被災地では依然泥に埋もれている。9/21は能登中島の祭りのために小牧地区にいたが、一度神戸に戻り、27日から関西のボランティアの人たちと共に豪雨の被災地、輪島を訪れた。街は、乾燥した泥による細かな砂埃に覆われ、目を赤くしている人もいた。
この日、被災地輪島の中心部からほど近い旧市街地のKさん宅の床下の泥出しをさせていただいた。すぐ近くを流れる河原田川の川底が地震で隆起した事が影響したのか氾濫してK3宅を泥水が襲った。
このお宅には80代の男性が一人で住んでいたが、泥水が1m近く自宅に浸水した。この日、土曜日だったこともあり、Kさんの子どもや孫たちが片付けに来ていた。自宅に入る際にKさんに「大変でしたね・・・」と声をかけたら、「大変どころじゃない。」と返ってきた。息子さんは「地震よりひどいわ・・・」と言っていたが、いくつかの場所でも同じ言葉を聞いた。
70年近く経つKさん宅の床下は、コンクリートではなく土で、そこにかぶった泥を除去するのは難しかったとボランティアの人たちは口々に言っていた。
休憩時間、息子さんは「うちは他の家と違って床下が土間だから、土間の一番低いところに穴の空いたペットボトルを埋めているんだ。そうするとそこに自然に水が溜まるんだよ。生活の知恵だよ。」と少し自慢そうに語る。
よく聞いてみると、息子さんが小さい時に輪島では何度か水害があったという。「ふれあい健康センターにモニュメントがあるよ」と教えてくれたので見に行った。そこには昭和33年、昭和31年、昭和20年の水害の時のあふれた水位がひっそりと記されていた。ペットボトルの知恵はそんな経験から生まれたそうだ。
(吉椿)
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