「令和6年(2024年)能登半島救援ニュース」No.111 水害編―19
能登半島支援 緊急支援のお願い!!
9月21日の記録的豪雨により浸水した被災者宅の泥だしや家具などの運び出し、そして清掃などの活動のため「やさしや足湯隊 第21便」のスタッフが25日から被災地に入っている。そして2019年、2021年と連続して水害に遭った佐賀県武雄市などで活動している一般社団「おもやい」のスタッフも水害支援活動に入っている。両団体のスタッフが翌26日、輪島市内のOさん宅)と輪島市稲屋仮設団地に、コープこうべさんにお願いして集めて貰った冬物衣類を届けた。水害による土砂災害や流木の道路が寸断され、元日の地震以来2度目、あるいは3度目の通行止めとなった被災地の集落には、残念ながら当分帰れそうにない。冬物衣類などは集落の各家庭に置いたままなので、古着であってもこの衣類配布は想像以上に喜ばれている。また、輪島市内で地震の被害で大規模半壊だったOさん宅は、今回の水害で床上浸水という二重被害になった。Oさんは、地震後やっとこれからは前を向いて行こう!と一歩を踏み出したところに、この9月の水害で床上浸水となった、Oさんは、「もう心が折れた!」と塞ぎ込み、一時は体調不良で入院もした。Oさんはもともと自営業を営んでいたこともあって、Oさん宅には被災者同士がよく集まっている。古着と言っても新古品というか、新品に近いダウンジャケットなどもあり、Oさん宅でも大変喜ばれた。
Oさんから、「ありがとうございました 皆さんに助けてもらつて 幸せものです ありがたいことです。元気出さないとね…」という嬉しい返事が届いた。
以前にも書きましたが、ボランティアが寄り添う形は多彩だが、こうして“黙って被災者の傍に寄り添う”ことがボランティアの第一歩なんだと、29年前の阪神・淡路大震災の時に、当時神戸大学医学部精神科教授の中井久夫さんが言われた名言だった。
Oさんのこのお礼の言葉を聞いて、29年目にしてやっと中井久夫先生のこの言葉が身に染みて理解できた気がする。
(被災地NGO恊働センター顧問:村井雅清)
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