熊本地震救援ニュース 第41報

<災害時におけるボランティア事情-21>
◎<菊池高校生による足湯ボランティア(5月29日)
 当センターのボラバスのみなさんが日曜日に植えた唐芋の苗は雨を受けて元気に空に向かってまっすぐ伸びています。
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今日は菊池市で地域おこしにかかわっている方のご紹介で、菊池高校の生徒さんと足湯を行いました。地元の女子高校生の参加で避難所のお年寄りはとても心が和んだ様子で笑顔がとてもすてきでした。孫のような高校生のみなさんに自然と笑みがこぼれる姿は、そばで見ていてもこちらも心を癒されました。
高校生1_s
高校生2_s

 高校生が拾ったつぶやきを紹介します。
*「家が半壊してつらい」(泣きながら話をしておられ、今回の地震のことを改めて考えさせられました。)
*「こんな事までしれくれるの(足をふく)うれしい、ありがとう」
*「土日に息子さんが会いに来てくれることが楽しみ」
*「香りがいい(アロマ)」、「余震の時、子どもが怖がる」など、不安の声も聞こえてきます。
心にためていることが、一対一で行う足湯のなかでポロポロとこぼれてきます。
高校生3_s
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 被災者の方も地元の高校生ということもあって、話が弾みます。高校生も足湯活動を楽しんでくれました。近いうちに地元のみなさんの足湯隊ができるかもしれません!
高校生4_s

(足湯はこうして被災地の中に定着し、お互いに励ましあい、そして学びあうという形が理想です。昨年9月に鬼怒川の氾濫で浸水被害のあった常総市でも足湯を展開しましたが、その内に被災者でもあるペルー人の女性が足湯を覚えてくださり、私たちと一緒に参加してくれました。すると、そのペルーの人にして貰った高齢女性は、「同じ被災者にこうしてしてもらうのは格別だね!」と喜んで頂きました。是非、菊池高校足湯隊が誕生することを楽しみにしています。)

●ボランティア・バスの第2便、第3便、第4便は、小倉、佐賀、長崎を予定しています。引き続きボランティア・バスへのご寄付をよろしくお願い致します。
  お手数ですが、ご寄付は下記の郵便振替口座で振り込んでください。「通信欄」に「ボラ・バス」と記入ください。
 郵便振替 口座番号:01180-6-68556/加入者名:被災地NGO恊働センター
銀行から振り込む時は
 ゆうちょ銀行 支店番号:一一九(イチイチキユウ)店/店番:119/当座0068556/受取人名:ヒサイチNGOキヨウドウセンター

熊本地震救援ニュース 第39報

<災害時におけるボランティア事情-19>
◎現地スタッフからのレポート。(5月25日、26日分)
 現在被災地では、1ヶ月を過ぎてもなお避難生活は続いています。断水が続いている地域や道が塞がれ仕事に行けない人、ビニールハウスや車中泊などいまだ多くの人たちが不自由な生活を余儀なくされています。そんな中で避難所では足湯を提供し、みなさんにとても喜ばれています。先日は阪神・淡路大震災以来ご 支援を頂いている高野山金剛峰寺の呼び掛けにより、北海道や福岡から僧侶のみなさまが足湯活動に参加してくださいました。
避難生活が続く中、「動かないので太った。」「蒸し暑くて大変。夜になると上の窓を閉めるので、一層感じる。みな我慢している」「昨日は喉が痛くて眠れなかった。今日、病院に行って注射を打ってもらった。普段は農作業やグラウンドゴルフをして大会に出ていた。」という不自由な暮らしを訴える声も聞こえてきました。一方で僧侶の方に足湯をして頂き、被災者の方からは、「お坊さんにこんなことしてもらったらバチが当たる」「足湯はとても気持ちよく、今日はよく眠れる」「足湯はとてもありがたい、遠くからこうして来てくれて本当にもったいない」「よく眠れています。ボランティアの方々に良くしてもらっているの で」と言って喜んでくれたという言葉も戴いています。いつも同じ環境の中での生活に足湯は一時潤いを感じて頂いてもいるような気がします。
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◎今回短い期間でしたが、応援に来て下さった元当NGOのスタッフだった岡本千明さんが、一旦熊本を引き揚げられました。その際に以下のような感想を寄せて頂きましたので、ここに紹介させて頂きます。
(倒壊家屋の多い地域に同行して)住まいを失うということは、暮らしを立て直す上では非常に大きな障害です。報道でも伝えられているように、倒壊家屋の解 体や被災 度の判定、仮設住宅の申請など、手順の定められた多くの行政手続きに、待ちくたびれ、先の見通しのたたない不安を抱えておられる方が多くおられます。今日お会いしたある方はこう言われました。「1ヶ月、時が止まっていたようだった。あの(倒れた)納屋を壊して、やっとみんなひと区切りついたようだ」「家が 残っていればどんどん復興していけるけど、住むところがない状態では、この先どうなるのか…」
仮設住宅も建設されていますが、果たして自分は入れるのか。もし入れなかったら…?
避難所での暮らしが数ヶ月に及ぶときの心身状態を想像できるでしょうか。開発途上国の被災地では、テントや廃材でつくった小屋で何ヶ月もしのぐ光景をよく 見ます。「政府は何もしてくれない」と、自分 たちで作ってしまうのです。後に立ち退きの問題も出て来たりするのですが、ある意味勝手にやってしまう、やれてしまう、やるしかない、という面では、ガチ ガチな制度下にあることと対極な身軽さを感じます。それが良いという意味ではなく、制度やマニュアルは何のためにあるのかということです。
災害時によって住まいを失う。誰にでもありえることで、そして、誰もがその状態からなるべく早く解放されるべきことだと思います。こういう時こそ手続きや支援策はよりフレキシブルに、人権第一に、あってほしいと思います。                           (岡本千明)
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●先日来みなさまにお願いしています「ボランティア・バス」に対するご寄付ですが、実に多方面から頂戴しています。ほんとにありがとうございます。こうしてご寄付によっておたがいさまの精神が形になり、ボランティアも被災者も喜ばれるという結果を生み出しています。寄付で財源を確保し、ボランティアでお手伝いをして下さる人が手を上げ、バス会社と契約しバスを走らせ、被災地支援の活動ができるということを、私たちは「災害時ボランティア経済活動」と言って います。みなさまとの協働作業に心から感謝を申し上げます。

●ボランティア・バスの第2便、第3便、第4便は、小倉、佐賀、長崎を予定しています。引き続きボランティア・バスへのご寄付をよろしくお願い致します。
  お手数ですが、ご寄付は下記の郵便振替口座で振り込んでください。「通信欄」に「ボラ・バス」と記入ください。
 郵便振替 口座番号:01180-6-68556/加入者名:被災地NGO恊働センター
銀行から振り込む時は
 ゆうちょ銀行 支店番号:一一九(イチイチキユウ)店/店番:119/当座0068556/受取人名:ヒサイチNGOキヨウドウセンター

熊本地震救援ニュース 第38報

<住宅耐震の義務化を制度にすべき!!>
 5月24日のマスコミ各紙に、今回の熊本地震によるインフラ関連の被害額が「最大4・6兆円」と発表された。地震被害は、建物さえ壊れなければ被害は極端に少なくなります。同日の毎日新聞によると、その4・6兆円のうち、住宅、工場、学校などが1・6兆~3・1兆円と大きく占めています。しかし、同紙の「熊本、大分両県には自動車や電機産業が集積。民家のほか、ホンダやソニーなどの大規模工場が被災したため、金額が膨らんだと見られる。」を参考にすると、実は住家の被害が最も少ない可能性もあるとも推測できる。稲毛政信さん(木造住宅耐震改修推進研究所長)は、4月17日付けの神戸新聞にて「安全化を含め耐震義務化を」と訴えている。稲毛さんによると「国の統計によると、建て替え滅失により、10年間で195万戸耐震性不足住宅を減らした実績があり、対象住宅は同様に減るとして555万戸になる。補助率を7割とすれば、140万円×0・7×555万戸で、約5・5兆円の予算になる。」(神戸新聞、 2016・4・17)と計算されている。

単純には比べられないのかもしれないが、耐震の備えをしていない場合と、耐震の義務化をして建物が壊れないようにする方が、明らかに費用対効果がよいということにならないか?もちろん、費用面のみならず建物が壊れないということは、災害時の地域における助け合いがもっとスムースに進むだろう。さらに、一時的な避難場所としても壊れなかった住家が使えるということでもある。阪神・淡路大震災では、亡くなった6434名の88%は、家屋倒壊の下敷きになったことが原因だと言われているだけに、以来20年を経過した昨年、地元紙代表でもある神戸新聞も、「耐震化の義務化」を提言としている。
 日本列島には少なくとも活断層が2000を下らない。いつ、どこででも地震が発生してもおかしくないこの国の最大の災害に対する備えは、住宅の耐震義務化であることを強調したい。
*一部屋だけの耐震シェルターや耐震ベッドについては、規格品の部材をプレカットしておけば、ボランティアが一定の研修を受け、プロの大工さんについてお手伝いをすれば、可能なことが多いようだ。「プロの素人」を目指して、建築サポートボランティアが大量に生まれることを希求する。

*ボランティア・バスへの期待が大きいです。旅行業の改正等の影響で、バスの待ち合わせ場所および車中で、金品のやり取りができなくなりました。それで、当センターでは、北部九州から出すボランティア・バスは往復無料で運行しています。
 しかし、業者から運転手つきでバスをチャーターすると約10万円が必要です(27人乗りの中型バス)。是非、一人でも多くの人を、また一台でも多くのボランティア・バスを送り出すために、みなさまのご協力をお願い致します。自分はボランティアには行けないけど、思いを届けて頂くようにボランティアに託し たいという方も大歓迎です。よろしくお願い致します。これは、おたがいさま、支えあいの文化の創造です。
  お手数ですが、ご寄付は下記の郵便振替口座で振り込んでください。「通信欄」に「ボラ・バス」と記入ください。
 郵便振替 口座番号:01180-6-68556/加入者名:被災地NGO恊働センター
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熊本地震救援ニュース 第37報

<災害時におけるボランティア事情-18>
昨日から、元スタッフの岡本千明(作業療法士)が合流し、山西小学校と西原村構造改善センターで足湯をしました。避難所にいる方は、あまり動くこともないので、じっとしている方が多いです。中には「震災前までは、1時間歩いていたけれど、震災以降は歩かなくなった」という方や同じように「震災前までは、フィットネスクラブに通っていたけれど、行かなくなったので、筋肉がなくなった」という方が多くいます。岡本は足湯をしながら、被災者の状態を観て、筋肉の緊張をほぐしたり、状態に合わせて運動の仕方などを伝えています。

(岡本千明が足湯をしながら被災者から聞かせて頂いた“つぶやき”)
「首すじも揉んでもらえますか。いてて…。普段肩なんかこらんのだけど。」
「家では毎日1時間は歩いてたのに、ここでは全然。」
「動かないから、脚が細くなっちゃったよ。もっと筋肉あったのに。」
「物忘れがひどくなったよ。」
「お父さんが一生働いて建てた家がつぶれてしまった。お父さんこれ見なくて(既に亡くなっていて)良かったよ。」
「家も、たんぼも畑もみなつぶれちまった。なんもやることねえ。親から継いだもん全部なくなっちまった。」

(岡本千明のつぶやき)
  当然のことですが、いくら避難所としての環境が整えられても、自分の思いのままに、自分のペースで生活するということは困難で、家での暮らしとは程遠いものです。気遣い、不便、不自由さからストレスを感じておられる様子でした。さらに、それが先の見えないものとなると、一層不安が募るものです。活動の少ない単調な生活で、普段よりも頭や体を使わくなることによる機能低下(廃用)を招いている方も多くおられるようでした。一方で、心は不安やストレスで疲れておられます。話しかけると堰を切ったようにしゃべり出す方もいました。足湯をしながら首や肩などを少しほぐすと、少し楽になった、と言ってくださり、腰が痛い、肩を揉んでほしいなど不調を訴えられる方もいました。避難所で既に行われている医療的なケアと並行して、足湯のような形でより個別的に、フランクなかかわりのなかで体や心の状態に耳を傾ける ことの意義を感じました。

○GW後に避難所での炊き出しが極端に少なくなり、弁当などで補完するようになっています。
避難所の食事は、コンビニのもので朝は菓子パン、昼はおにぎり、夜はお弁当が提供されています。このような食事では、高血圧や糖尿など病気を持った人たちの悪化が懸念されます。避難所では足湯をしている時に子どもたちから「もう、パンは飽きた」という声を聞きました。避難生活で唯一楽しいのは食事の時間です。そんな楽しみな食事の時間がないのは、なんとも辛いことです。

○西原村でも、罹災証明発行が始まる。
順次罹災証明の発行が始まっています。足湯をしたときに、鳥子地区で被災した方の話を聞きました。ここは約30世帯弱あり、無事な家がなかったそうです。そして、その方の家は危険家屋判定が赤で、宅地の判定も危険という赤でした。それなのにり災証明は半壊だったそうです。それを疑問に思い、2次審査を申し込んでいます。危険宅地の判定でなぜ、半壊なのか、まったく理解ができません。

*ボランティア・バスへの期待が大きいです。旅行業の改正等の影響で、バスの待ち合わせ場所および車中で、金品のやり取りができなくなりました。それで、当センターでは、北部九州から出すボランティア・バスは往復無料で運行しています。
 しかし、業者から運転手つきでバスをチャーターすると約10万円が必要です。(27人乗りの中型バス)是非、一人でも多くの人を、また一台でも多くのボランティア・バスを送り出すために、みなさまのご協力をお願い致します。自分はボランティアには行けないけど、思いを届けて頂くようにボランティアに託したいという方も大歓迎です。よろしくお願い致します。これは、おたがいさま、支えあいの文化の創造です。
  お手数ですが、ご寄付は下記の郵便振替口座で振り込んでください。「通信欄」に「ボラ・バス」と記入ください。
 郵便振替 口座番号:01180-6-68556/加入者名:被災地NGO恊働センター
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熊本地震救援ニュース 第36報

<災害時におけるボランティア事情-17>
 熊本地震救援ニュース第35報に、足湯に来られた被災者で脳梗塞を患われた方の話を紹介しました。「(脳梗塞で)左側が思うようにいかんのです。(足湯を受けて)あぁなんか左肩が楽になってきたような感じがします。」という内容です。
 足湯というのは、バケツにくるぶしが浸かる程度のお湯を入れて、15分ほどつけているだけで、少し手を擦って上げます。それだけのことですが、この方のように脳梗塞を患っておられる方でも、血行がよくなって上半身に反応を興されるということがあります。
 この方は脳梗塞の後遺症として歩行困難という後遺症が残っているのかどうかまでは確認できていませんが、もしそういう後遺症が残っているならば、実は足湯で足の方にも血行をよくなるケースがあり、少し歩行を楽にする効果がある場合もあります。

 実は、以前兵庫県のT市で足湯講習会をした時に、15年前に脳梗塞で倒れられ、以来歩行困難という後遺症が片足に残り、足底板を装着して歩いておられた方に、足湯をして頂きました。すると、見る見るうちに足から上半身まで温かくなり、15年間ご自分で足を上げるということができなかったのが、ご自分の意志で足が上がるようになったのです。
 知人の方が傍にいたのですが、もうびっくりです。「あら~、Mさん。人のサポートなしで足があがるじゃない?」と目をパチクリさせていました。もちろん本人もビックリです。たった1回の足湯で、こんな現象がおきるなんて私も驚いたのですが、推測するには脳梗塞で倒れられ、もう足は動かないものだと思い込んでおられたのだろうと思います。
 足湯をきっかけに、自力で足を動かすという一歩を踏み出せたというのは凄いことだと思いました。以来、いままで車の乗り降りにサポートがいたのですが、今ではご自分でサッサとやっているとのことです。“なんと不思議な湯の力”です。

◎小説『苦海浄土』の著者石牟礼道子さんが、入所しておられた熊本市の老人ホームで水俣病と熊本地震のことを語られました。
-水俣病と熊本地震。人災と天災の違いはある。「ただ、語り伝えることの大切さは、共通しているのではないでしょうか」-と。(朝日新聞、2015・5・24)
http://www.asahi.com/articles/DA3S12372757.html

*引き続きご支援をお願いします。
「熊本地震」活動支援金を募集しています。
郵便振替 口座番号:01180-6-68556/加入者名:被災地NGO恊働センター
*お手数ですが、通信欄に「熊本地震」と明記下さい。
ゆうちょ銀行 支店番号:一一九(イチイチキユウ)店/店番:119/当座
0068556/受取人名:ヒサイチNGOキヨウドウセンター

*なお、「熊本地震」支援活動の一部は、公益社団法人Civic Forceからのご支援を戴いてパートナー事業として展開しております。

熊本地震救援ニュース 第35報

<災害時におけるボランティア事情-16>
●足湯ボランティアが超人気!
阪神・淡路大震災から、災害後の避難所で続けている足湯ボランティアがだいぶ定着してきました。参加される大学生にも違和感なく受け入れられています。
21日~22日は、福岡大学の方12名、中央大学4名、関西学院大学4名の方が足湯活動に参加してくれました。そこに当センターの21年前からボランティア仲間の親子が子どもたちへのおもちゃのプレゼントを抱えて福岡からお手伝いに来てくれました。

大学生のみなさんは、講習会を受けた後、2チームに分かれて避難所で足湯活動をしてもらいました。西原村には西原中学校、山西小学校、河原小学校、西原村構造改善センター(福祉避難所)の4つの避難所があり、多くの人たちがいまだ避難生活をしています。もちろん他にも村外や県外にも避難生活に強いられている人も多くいます。避難所では、ご高齢の方が多く、若い学生の方が来てくれるとまるで孫が来てくれたかのようにとても喜んでくれます。中には「こんなこと息子にしてもらったことないです。本当にうれしいです。」「(脳梗塞で)左側が思うようにいかんのです。(足湯を受けて)あぁなんか左肩が楽になってきたような感じがします。」と話してくれました。
また、避難所に残っている人は、一日中何もすることがなく、退屈な時間を過ごしています。そこで足湯をしていると「足湯ボランティアで誰かと話しができるとストレス発散になる」、「日中、畑に出ていると人たちはストレス発散できるが、室内にいる人たちはずっと同じ場所にいるからストレスがたまる。気持ちよかったありがとう」と話してくれました。
また別の人も「気持ちいい。長生きできる。仕事頑張れる。夜はまた揺れるかなぁという恐怖でなかなか眠れなかった」と話してくれて、学生さんも「手をもむなんて初めてだったけど、お話をしながら楽しくできたし、喜んでもらえてうれしかった」とお互いに笑顔が生まれました。
(*ちなみに、足湯活動で使っているオイルは公益社団法人Civic Forceの協力関連企業さんである「john masters organics Tokyo」よりご提供されたものです。なお公益社団法人Civic Force様には、熊本地震発生以来当NGOはご支援を頂いています。)
オイル_s

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●28日博多発のボランティア・バスに関する記事が、今朝の西日本新聞で掲載されています。まだ空席がありますので、この情報をみなさん拡散してください。
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/national/article/246956
申し込みは、当日ボランティア・バスに同行する武久真大さんに電話してください(武久080-5248-5523)。

熊本地震救援ニュース 第34報

<災害時におけるボランティア事情-15>
 西原村でのボランティア活動に、農業支援が加わってきました。一応、一般のボランティアセンターと分けて、農業支援ボランティアセンターという形で受付も別にあります。
 まだ罹災証明の発行も終わっていないのに、復興の話をするのもやや抵抗があるのですが、西原村の復興には農業の再建抜きには考えられません。以前にも紹介しましたが、唐芋の苗付けボランティアを募集しています。下記に西原村「布田地区」の唐芋農家さんを紹介していますが、苗付けの期間は5月いっぱいと言われています。つまり、いわゆる農家さんにとっては、復旧も、復興も、ともすれば住まい再建も、どれも二の次なのかも知れません。農家さんにとっての「減災サイクル」は、発災からスタートするのではなく、この今しかできない「芋の苗付け」がスタートなのです。こういう事情を見ると、やはり被災者を一括りにしては被害が見えないのです。一人ひとりの被災者に寄り添わなければならないとはこういうことをいうのではないかと痛感する次第です。

<西原村布田地区の様子>
 この地域は断層の真上にあり、197世帯のほとんどが地震の被害を受け、全半壊の多い地域です。ここでは5人の方が亡くなりました。「ここにはもう住めない」という人、「畑があるから離れない」という人、まだまだみなさんどうしたらいいのか心を悩ませています。片付けをしているお宅にお邪魔してお話を伺いしました。ここでも危険宅地と危険家屋の赤紙が貼られ、それでも自宅から物を運び出しています。唐芋農家さんで、1町歩もあり、先日やっと芋の苗つけを終えたそうです。「もう片付けも疲れたし、気分も落ち込むし、こうして話ができて明るくなったよ」と最後に笑顔で見送ってくれました。
西原村の名産の唐芋の苗付けは雨の降る前日でないとできないそうです。芽を切って貯蔵庫で少し貯蔵して元気な状態にしてから植えるそうです。苗付けのタイミングがあるようですが、いまは地震の影響でそれも難しい農家さんもあるようです。農業ボランティアもそのお手伝いに追われています。
(◎ニュース第31報で紹介した「寺本わかばさん」(神戸大学)が、21日毎日新聞夕刊に紹介されています。)
古里支援1年休学(20160521毎日新聞夕刊)

●28日福岡発のボランティアバスには、まだ空き席があります。無料です。是非参加してください。参加希望者には詳しい資料を送ります。詳細の問い合わせは、村井まで090-3160-3816です。 (メールでの申し込みは、 info@ngo-kyodo.org まで)

<お願い>
 今のところ、ボランティア・バスは合計20台を予定しています。でも、みなさんのご協力があればそれ以上のバスが出せます。一台(27人乗り)に要する 費用は、約10万円です。50人の賛同者から、一口2000円のご寄付を頂戴すれば1台のバスが出せます。みなさんご協力くださいませ。
*お手数ですが、ご寄付は下記の郵便振替口座で振り込んでください。「通信欄」に「ボラ・バス」と記入ください。
 郵便振替 口座番号:01180-6-68556/加入者名:被災地NGO恊働センター
銀行から振り込む時は
 ゆうちょ銀行 支店番号:一一九(イチイチキユウ)店/店番:119/当座0068556/受取人名:ヒサイチNGOキヨウドウセンター

熊本地震救援ニュース 第33報

<災害時におけるボランティア事情-14>
  5月20日づけ神戸新聞「論考 2016」に、上田紀行さん(東京工業大教授)が投稿された記事を読んで、阪神・淡路大震災後も同じだなぁと感じた。
 上田さんが投稿した内容は、「水俣病公式確認から60年」という節目を受けて書かれたものだが、ここでは「水俣病公式確認から60年」については触れない。上田さんは、久しぶりに水俣に行って初めて気づいたことがあるという。それは「全国から水俣に引き寄せられた多くの若者がいた。」ということだ。事実、私の知人も40年以上前に水俣に住み着き、被災者と共に裁判闘争をしながら、平時には水俣病被害者の介護に奔走している。一方、21年前の阪神・淡路大震災後、全国からたくさんのボランティアが駆けつけてきた。その中にも被災地に住み着き、21年が経過しても神戸を拠点に国内外の災害支援に関わっている人もいれば、現在の神戸のまちづくりや多文化共生などに関わっている人もいる。

 こうした人たちに共通することは、あり得ないような「原発災害」に遭遇したり、日常の食生活の中心になっている魚介類を食べて「水俣病」を発症するという「水俣病事件」に直面したり、阪神・淡路大震災のような大規模災害に遭遇して、「この国は、これでいいのか?」という疑問を持ち、究極には自分自身を含めて、「一人ひとりのライフスタイルの見直し」に気がついた人たちといえるのではないかということだ。

 作家の高村薫さんは、2015・8・29づけ毎日新聞「発言」で次のように言っている。
「戦後70年の己が足下を見つめ、持続可能な社会のために産業や経済をいかにして新しい座標軸で捉え直すか、縮小する社会をいかに再構築するか、私たち一人一人が智恵を絞り、天変地異をなんとかやり過ごしながら自分の足で立つのみである。」と・・・・。

阪神・淡路大震災後、「自分探しのボランティア」という表現もマスコミに登場した。県外から来た多くのボランティアは、「自分探しから、支え合いの担い手」となった。こうして「自分の足で立つのみ」を実践しているのだ。

<熊本地震から1ヶ月、西原村葛目地区のようす>
この地域は8世帯16人の小さな村です。雨が降ると土砂崩れが起きる可能性もあるので、心配している地域の一つです。危険宅地の張り紙と危険家屋の赤紙が貼ってあります。それでも仮設を申し込まず、ここに住み続けたいと避難所から戻り暮らしている人もいます。「小さな村で、もうなくなる。もうここで死ぬんだ。悲しい・・・」と話してくれました。慣れ親しんだ家が、土地がどうなっても、離れたくないのです。新緑の季節で緑がまぶしい山間の小さな村に地震が与えた影響はとても辛い現実でした。
 スタッフの鈴木隆太は、毎日「顔を見るだけ」と通い続けています。神戸大学の寺本わかばさんも被災地を回り、被災者の声に耳を傾けています。「住めないと思っていても、自宅に戻ってきてしまう。」「片付けばかりしていたら気が滅入る」「今までは畑や庭をしていたけれど、ずっと避難所にいたら、動かないからお腹も減らないし、眠れないし、生活に楽しみがない」と被災者の悩みは絶えません。
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●28日福岡発のボランティアバスには、まだ空き席があります。無料です。是非参加してください。参加希望者には詳しい資料を送ります。詳細の問い合わせは、村井まで090-3160-3816です。 (メールでの申し込みは、 info@ngo-kyodo.org まで)

<お願い>
 今のところ、ボランティア・バスは合計20台を予定しています。でも、みなさんのご協力があればそれ以上のバスが出せます。一台(27人乗り)に要する 費用は、約10万円です。50人の賛同者から、一口2000円のご寄付を頂戴すれば1台のバスが出せます。みなさんご協力くださいませ。
*お手数ですが、ご寄付は下記の郵便振替口座で振り込んでください。「通信欄」に「ボラ・バス」と記入ください。
 郵便振替 口座番号:01180-6-68556/加入者名:被災地NGO恊働センター
銀行から振り込む時は
 ゆうちょ銀行 支店番号:一一九(イチイチキユウ)店/店番:119/当座0068556/受取人名:ヒサイチNGOキヨウドウセンター

熊本地震救援ニュース 第32報

<災害時におけるボランティア事情-13>
 先日ご紹介した西原村万徳地区にある「六地蔵」さんの修復および開眼法要が、高野山真言宗のみなさまのご協力で無事執り行われました。高野山真言宗のみなさま、厳粛な読経も唱えて下さいましてありがとうございました。
 そもそも、この六地蔵さんは村の指定文化財なのですが、地域の方が地震で倒れ側溝にはまったままの六地蔵さんを見て、忍びないのでなんとかならないか?という相談がボランティアセンターに持ち込まれたことから始まります。
 毎朝散歩をされている方なら気持ちがよく伝わると思いますが、散歩の途中であるお地蔵さんや神社仏閣がいつものように「お参り」ができないとなると、どこか落ち着かないというか、しっくり来ないのですよね!
 例えば、こうした場所で朝のラジオ体操でもしていると、やはりみんなで「なんとかしょうよ!」となるのでしょう。つまりこういう施設の修復というのは、被災を受けたコミュニティ再建にとって、とても大切なこととなるようです。こういうことから中越地震(2004年)以来、コミュニティ再生のためにということで、こうした修復費用が復興基金から拠出されたケースがあります。復興基金は、こうして柔軟な使途が可能な場合がありますので、熊本県で是非復興基金を設置して欲しいものですね!
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<ボランティア・バスに関連して>
 28日に、福岡からボランティア・バス(27人乗り中型)を出すことが決まり、みなさまにご案内を差し上げましたが、西日本鉄道と九州産交バスが下記のようなサービスを18日から実施しているようです。使われる方がいるでしょうから、是非みなさまこの情報を拡散してください。

●ボランティアのバス代割引    
▽西日本鉄道(福岡市)と九州産交バス(熊本市)は18日から、熊本地震の被災地で活動したボランティアを対象に、熊本発福岡方面行きの高速バス「ひのくに号」が1000円で乗車できるサービスを始める。割引額は最大1160円。各地の社会福祉協議会などが発行する「ボランティア活動証明書」を運転手に提示する。「熊本交通センター」や「益城インター口」などから乗車可能。6月30日まで。西鉄お客さまセンター=(0570)001010。

<お願い>
 今のところ、ボランティア・バスは合計20台を予定しています。でも、みなさんのご協力があればそれ以上のバスが出せます。一台(27人乗り)に要する費用は、約10万円です。50人の賛同者から、一口2000円のご寄付を頂戴すれば1台のバスが出せます。みなさんご協力くださいませ。
*お手数ですが、ご寄付は下記の郵便振替口座で振り込んでください。「通信欄」に「ボラ・バス」と記入ください。
 郵便振替 口座番号:01180-6-68556/加入者名:被災地NGO恊働センター
銀行から振り込む時は
 ゆうちょ銀行 支店番号:一一九(イチイチキユウ)店/店番:119/当座0068556/受取人名:ヒサイチNGOキヨウドウセンター

-- ※"まけないぞう"支え合い募金

熊本地震救援ニュース 第31報

●昨日流しました「ボランティアバス」に関する記述で間違いがありましたので訂正します。
ボランティア添乗員は「引率者」に訂正。最後の参加費の寄付は削除します。
誠に申し訳ありません。

<災害時におけるボランティア事情-12>
この度の地震で被害を受けた、俵山交流館は地元西原村や南阿蘇の新鮮野菜や加工品、工芸品を扱うお店です。萌の里につながる俵山バイパスは深刻な被害を受けていて、スタッフの方は避難勧告がでるとお店には行けなくなります。そんな中でも地元の野菜を通信販売などの一部の業務をしながらお店を続けています。けれどもまだ開店の目途はたっていません。ここの職員である寺本篤史次長の娘さん寺本わかばさんは実は神戸大学の学生で、今回の地震で出身の西原村が被害を受け、自宅も被災しました。そこで、大学を1年間休学し、地元西原村のためにボランティア活動をしています。当センターは彼女と西原村災害ボランティアセンターで一緒に活動しています。彼女は、この熊本地震で出会ったいろいろな人との出会いを大切にしながら、“炊き出しマルシェ”などのアイデアを提案し、これから長くなる復興の第1歩を踏み出そうとしています。是非みなさん、「萌の里」を応援してあげてください。
*俵山交流館 萌の里
HP: http://www.moenosato.net/
FB:https://www.facebook.com/moenosato1999/
地元の新鮮野菜をぜひ買って、食べて応援して下さい。
ご注文は、FAXかmailかFacebookのメッセージでお願いします。
 
 先日NHKでも紹介されましたが、西原村では「農業支援ボランティアセンター」として、一般のボランティアセンターと分けて、独自の窓口を設置し、農業再生に向けて取り組んでいます。ボランティアセンターに行くと、二つの窓口があります。考えてみれば、こういう風に「コミュニティ再生支援ボランティア」とか、「住まい再建サポートボランティア」、「炊き出しボランティア」、「足湯ボランティア」というふうに、分野に分かれて窓口があると分かりやすいですが、細分化すればするほど人出がたくさん必要になることが悩ましいところです。GWが終わり、3つのサテライトも縮小し、現場のニーズに応じてサテライトを移動するというスタイルも検討しています。
 今、最大の課題は住まいの確保です。西原村は全壊・大規模半壊の仮設住宅に入居できる対象世帯は約302戸(内木造50戸)と試算しているようです。 17日、安倍総理は参院予算委員会で、「自宅が全壊または大規模半壊した世帯に限られている仮設住宅への入居条件を緩和し、半壊でも入居できるように制度を柔軟に運用する」と考えを明らかにしました。ますます仮設住宅が足りなくなるのですが、とにかく1日も早く困難な避難所生活、車中泊、テント生活などを解消して欲しいと願うばかりです。

<お願い>
 今のところ、ボランティア・バスは合計20台を予定しています。でも、みなさんのご協力があればそれ以上のバスが出せます。一台(27人乗り)に要する費用は、約10万円です。50人の賛同者から、一口2000円のご寄付を頂戴すれば1台のバスが出せます。みなさんご協力くださいませ。
*お手数ですが、ご寄付は下記の郵便振替口座で振り込んでください。「通信欄」に「ボラ・バス」と記入ください。
 郵便振替 口座番号:01180-6-68556/加入者名:被災地NGO恊働センター
銀行から振り込む時は
 ゆうちょ銀行 支店番号:一一九(イチイチキユウ)店/店番:119/当座0068556/受取人名:ヒサイチNGOキヨウドウセンター