熊本地震救援ニュース 第62報



<災害時におけるボランティア事情-42>
  昨日は、ボランティア・バス「長崎便」の報告をしました。今日は、その翌日26日(日)に派遣された「佐賀便第1号」の活動報告です。ラッキーにも梅雨の隙間に日差しが覗き、この日1日だけ天候に恵まれ、34人が3チームに分かれて活動を行いました。(以下、活動報告です。)
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一チームは熊本市内の南区で7500坪もある広大な土地にソーラーパネルがあり、そこにミョウガの苗を植える活動でした。広大な敷地のために、到底一日では終わらず今後も継続的な支援が必要です。

もう一チームは、西原村の宮山地区で家屋を解体するために家財道具を搬出するお手伝いでした。住民さんはアスパラの農家さんで、お昼には新鮮なアスパラをゆがいて、もてなしてくれたそうです。
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最後の一チームは、西原村の大切畑地区です。大雨の影響により土砂が崩れ、その土砂の撤去を行いました。この地区は、もともと阿蘇の自然の水を利用した水利設備があり、地震で損傷したのです。その上に崩れた土砂が流れ込み側溝を塞いでしまいました。とりあえず新たに仮水道をその側溝に通すことができて、地区の人たちに喜んでもらえました。

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参加者の中には、「前にも来て2回目だけれど、全然変わっていないことにびっくりした。私も農業をしているので、今後農業のお手伝いをしたい」と話してくれました。ボランティアはバスがきっかけとなり、今後の長い復興に関わりを持つ機会をそれぞれに持ってもらう場となったのではないかと思っています。一人でどうしようと思っている人でも一歩踏み出すチャンスになりました。ボランティア・バスは現地に行くことに躊躇していても、勇気をもって一歩踏み出すと世界を広げるきっかけになるということを改めて感じました。
(引率者:武久真大)

*お詫び;昨日のニュースで長崎便の引率者「草野視紀子」となっていますが、「草野紀視子」さんの間違いです。大変失礼致しました。

熊本地震救援ニュース 第61報

<災害時におけるボランティア事情-41>
 {ボランティア・バス 長崎便第一号が無事派遣され終わりました!!
 ご協力、ご支援くださいましたみなさま、ほんとうにありがとうございました。}

 先日25日(土)、ボラ・バス長崎便第1号が西原村に向かい活動をして無事帰ってこられました。出発時は雨にたたられたようですが、予定通り西原村に向かい、総勢18名で活動をして来られました。活動の様子を下記に紹介します。

―午後から止む予定で活動も決まっていたのですが避難指示が出たりしたため、避難所のお世話や清掃・炊き出し・片付け・家の片付けに入りたいお母さんのための子供さんの預かり・農作業など、各班に分かれての活動となりました。(避難所での)食事は朝はセブンイレブンのパン、昼はセブンイレブンのおにぎり、夜はほっともっとのお弁当…。高齢者の方はパンは食べきれないと嘆かれている…。それが、土日は炊き出ししてもいいことになっているらしく、おいしかったーと喜ばれていたようです。地震後初めて役場の方が休めた日であり、一般のボランティアは受け付けていない日に、少しでもお役に立ててよかったです。―
また、今回の運行にあたり、たくさんのご賛同と応援を頂き、ありがとうございました。私の思いを支えてくださった方々、感謝の気持ちでいっぱいです。
こんな私ですが、よろしくお願いいたします(^人^)(長崎便引率者:草野視紀子)
*詳細は下記のFBのアドレスで・・・・。
https://www.facebook.com/kimiko.kusano.9/posts/1059228337497641

また、当日参加されたボランティアの方々の感想です。
・いい経験をさせてもらい、参加してよかった。
・行政以外でのボランティアの方法があることを知って、勉強になった。
・草野さんの行動で、ボランティア意外に学ぶものがあり、頭が下がる。
・このような機会を作 ってもらって、有り難かった。自分(一人)ではいけなかった。
と感謝の言葉を聞くことができました。

ほんとうにみなさまのご支援のおかげで、こうして「おたがいさま」の連鎖が広がっていくことは頼もしいことです。こうした企画に触発されて、被災地の近隣からどんどんボラ・バスを出してほしいものです。長崎便第2号をまた企画します。乞うご期待を!

*引き続き、ボランティア・バスにご支援ください。
  お手数ですが、ご寄付は下記の郵便振替口座で振り込んでください。「通信欄」に「ボラ・バス」と記入ください。
 郵便振替 口座番号:01180-6-68556/加入者名:被災地NGO恊働センター
銀行から振り込む時は
 ゆうちょ銀行 支店番号:一一九(イチイチキユウ)店/店番:119/当座0068556/受取人名:ヒサイチNGOキヨウドウセンター

熊本地震救援ニュース 第59報

<災害時におけるボランティア事情-39>
 前号で、「復興というのは、これまであったさまざまな「つながり」が災害によって、切れ切れになったものを、あるいはコトを、あらためて“つなぎなおす”ということだと思う。」と言った。
 そのつなぎなおす担い手の一番手は、ボランティアではないか。「西原村reborn プロジェクト」は、そのためにまず、災害後の応急対応に漏れがないか、あらためて被害状況を細かく把握するとともに、手分けをして村のことをより知ろうということだった。村での中心的な担い手は、わかばちゃんの他に、地震前からこの村で活動していた「たんぽぽハウス」、「文化創造館 風流」、「のろし西原」などがあり、そこに地震後に支援に入ってきた多彩な助っ人が加わる。例えば「たんぽぽハウス」は地震前から実施していた「こども食堂」に「ボランティア食堂」を加え、少しずつ収益の伴う事業活動として展開できないかを検討している。「文化創造館 風流」は、木造テントハウス作成プロジェクトを展開し始めている。これは、被災家屋の敷地に、この木造テントハウスを建てようというもの。このプロジェクトは人気があり、注文が増えている。長年住んできた愛着のある家の敷地で、家の再建を見届けていくという復興へのプロセスには欠かせない活動だ(増殖型復興という)。また「のろし西原」は、がれきを撤去したあとに花を植えようという「がれきと一厘の花プロジェクト」を展開し、世界中から復興メッセージを集めようという企画だ。被災者にとってこうしたメッセージは心強い。「わかばmeeting」では、炊き出しマルシェの経験を活かし、配食サービスへと事業化できないか、構想を進めている。他方、仮設住宅に住む被災者の生活支援も不可欠になり、在宅被災者の支援も疎かにできない。

 こうして災害後から続けて来た支援活動を活かしながら、復興というステージにつなげようと智恵を凝らしている。災害後西原村に支援に来たさまざまな団体や個人も加わり、これまでの経験も活かし、西原村を元気にしようというものだ。
 「rebornプロジェクト」は、このような多彩な「人」と「場」の活躍によって、被災者に寄り添うことをモットーに据え、これからの活動を継続していくことを宣言している。
  つまり、このような多様なボランタリーな支援活動がなければ、復興の道筋は見えないと断言できる。その上で、これまでには思いつかなかった新しい視点や感性を入れ込むことも忘れまい。21年前の阪神・淡路大震災のときに、私たちが学んだのは、「自立支援とは、被災者を孤立させないための人権運動である。その過程の中で求められているのは、未知の救援の文化創造である。」(1995・11・1、寺子屋講師、故秦洋一・朝日新聞論説委員の発言より)ということだった。熊本県が設置しようとする復興基金で、是非「先例となる施策」として、「未知の救援文化」を築いていて欲しいと願う。
 「西原村rebornプロジェクト」は、人と人、人と自然をつなぎ直し、「reborn西原村」を創造しようとしている。これからも是非、応援してください。 (村井雅清)

*引き続きご支援をお願い致します。
「熊本地震」活動支援金を募集しています。
 郵便振替 口座番号:01180-6-68556/加入者名:被災地NGO恊働センター
 *お手数ですが、通信欄に「熊本地震」と明記下さい。
銀行から振り込む場合は、
 ゆうちょ銀行 支店番号:一一九(イチイチキユウ)店/店番:119/当座0068556/受取人名:ヒサイチNGOキヨウドウセンター

(なお、「熊本地震」支援活動の一部は、公益社団法人Civic Forceからのご支援を戴いてパートナー事業として展開しております。)

熊本地震救援ニュース 第58報

<災害時におけるボランティア事情-38>
(前号より続く)熊本地震からの復興を見据えると、人間復興を最優先する「暮らしの再建」が重要で、それには多様なボランタリーな関与が不可欠であると前号で書いた。
 当NGOが支援に入っている熊本県阿蘇郡西原村では、すでに農業復興支援センターを皮切りに、災害直後の対応を主とする「災害ボランティアセンター」から、少しづつ分野を拡大し、復旧・復興のステージに入っていく道筋を模索している。

西原村でのそのチャレンジとは、「西原村rebornプロジェクト」である。「reborn」とは、新しく生まれ変わるというイメージだが、あくまでも西原村で先達が残してきた自然を生かした共生術やまた地域の支え合いを育み続け、他方地震を機に衣替えをしたほうがというものは、新しい革袋を用意しようという試みでもある。しかし、何よりも急がなければならないことは、地震前の暮らしを取り戻す「暮らし再建」でもある。住まいやしごとのこと、また農業など生業のこと、これらを元に戻すことが先決である。絶対にこれ以上震災関連死を出してはならない。こうした見通しが立たなければ「住まい再建」も目処がたたず、仮設住宅や在宅での暮らしも落ちつかない。
 いうまでもなく国や行政は、救済制度による積極的な支援を充実させなければならないし、現行にないものは新しく設置してでも、救済策を拡充すべきだ。それが蒲島知事の言う「先例のない事例」だ。ただ、その上でもう一つは被災者に寄り添う多様なボランティアの関わりを見逃せない。
 先日開かれた第1回西原村rebornプロジェクト連携会議では、西原村の住民と地域外から支援に入っている多彩な人たちが、一堂に会して議論をした。もちろん、この救援ニュースで何度か紹介した「わかばちゃん」も担い手の一人で、「わかばmeeting」は牽引役となる大切な場だ。
 
 復興というのは、これまであったさまざまな「つながり」が災害によって、切れ切れになったものを、あるいはコトを、あらためて“つなぎなおす”ということだと思う。そのためには、ボランタリーな関わりが不可欠だ。阪神・淡路大震災後、設置した「阪神・淡路大震災復興基金」は、この分野に相当な支援メニューをつくり、21年経過した今も一般財源で継続しているものもあるほどだ。
 暮らし再建の「いま」を見据えつつ、復興と向き合って生きたいという思いが、この「reborn」にある。(次号へ)
                 (村井雅清)

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熊本地震救援ニュース 第57報

<災害時におけるボランティア事情-37>
 去る19日、「くまもと復旧・復興有識者会議」(座長:五百旗部真)が、熊本県の蒲島郁夫知事に、20項目の「熊本地震からの創造的な復興の実現に向けた提言」を提出した。
 同知事は毎日新聞に「(復興のあり方の)一つの先例となることが大事だ」と言われた。発災以来、2ヶ月余りで震度1以上の地震が1770回を超えるという前代未聞の地震災害となり、その上梅雨前線停滞の影響で記録的大雨による被害が、地震被災地に襲いかかるという、過去には類のない甚大な被害となったことからも、まさに「先例となる施策」を実施して欲しいと切に願う。

 「すまいの再建」「経済の再建」を踏まえ、人間復興を最優先する「暮らしの再建」を迅速に実行して欲しい。そのために欠かせないのは、多様なボランタリーな関与であることは言うまでもない。しかし、この20項目の内容を読むと、教科書的にはボランティアの活躍を称賛しているものの、ボランタリーな被災者支援の重要性に触れている部分が少ないと感じるのは気のせいだろうか?
1991年の長崎県雲仙普賢岳火砕流災害、1993年北海道南西沖地震、そして1995年の阪神・淡路大震災と続く災害時におけるボランティアの果たす役割の重要性は、その後の改正災害対策基本法(1995、2013)に記されていることを見ても容易に理解できる。

 阪神・淡路大震災当時、陣頭指揮を取られた貝原俊民兵庫県知事は(佐賀県出身)、発災後3ヶ月後に開催された毎日新聞主催のシンポジウムに登壇され、「ボランティアを国民の財産にすることを考えなければならない」と発言し、その後全国に先駆けて「ボランタリー促進条例」を設置した。NGOにも大変理解のある知事であったのだが、惜しくも2014年11月13日、交通事故に遭い逝去された。鬼籍に入られた後の神戸新聞に紹介された「わが心の自叙伝」において、ボランティアがもたらした「ボランティア元年」の意義を高く評価されていることがわかった。

 さて、熊本の復興に関連する蒲島熊本県知事の発言を拝見していると、どちらかというと被災者の暮らしの再建より、経済再建に重点が置かれているような気がしてならないのだが、取り越し苦労に終わることを願いたい。
 先述の20項目すべての提言に、多様なボランタリーな関与がなければ不十分になることは明らかである。復興基金の設置も謳われているので、同基金のメニューの中に、是非ボランタリー支援の具体化が「先例となる」よう、ダイナミックに入れることを要望したい。(次に続く)                          (村井雅清)

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熊本地震救援ニュース 第56報

<災害時におけるボランティア事情-36>
 熊本地震の被災地に、梅雨前線が停滞し記録的な豪雨をもたらし、被害を拡大させています。現地からのレポートを送ります。

<6月21日現場レポート>
 熊本地震から2ヶ月が過ぎ少し落ち着きを取り取り戻そうとしている中、被災者の心を打ち砕くかのような豪雨により、熊本県では観測史上4番目となる1時間150ミリの雨量を観測し、土砂崩れなどに巻き込まれ6人の尊いいのちが奪われました。いつもお世話になっている高野山関係の宇城市の寺院でも床上浸水の被害が出たという報告をお聞きしました。

西原村では、地震で緩んだところに大量の雨水が染み込み、至る所で土砂崩れが発生し、朝から雨も小康状態となり、ボランティアも住民さんと協力しながら、ブルーシートをかぶせたり、土嚢づくりをしたり、道を塞いだ土砂をかき分けたりと、一日中動き回りました。被災者の方からは「また振り出しだ」という落胆の声が聞こえてきました。この熊本地震の直後に出産したお母さんは、3人の小さな子どもを持ち、その大雨の日は石垣が崩れるギシギシする音を聞きながら不安な夜を過ごしたそうです。新築の自宅も地震による倒壊をまぬかれたものの、隣のお宅の石垣に地震により亀裂が入り、そこへ今回の大雨により土砂崩れが発生したのです。
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崩壊の危険から守る擁壁にかぶせていたブルーシートが、強風に煽られ土嚢袋が切れてしまったその補修に追われるなど、先週に引き続き「UP GARAGE」の社員さんは着いて早々、大活躍でした。
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そして、唯一水が戻ってきた田んぼでは、田植えを終えたばかりでした。そこへこの大雨により、土砂が流入したり、あぜに亀裂が入り、水が流出したりして、被災者が前に歩み出そうとする心を無情にも打ち砕きました。
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今朝も雨が降り出していますが、これ以上被害が広がらないことを祈るばかりです。他の地域のみなさまもくれぐれもお気をつけください。

熊本地震救援ニュース 第55報

<災害時におけるボランティア事情-35>

◎6月13日の現地レポート
 ニュース第53報でもお伝えしたように、被災地での仮設の建設が遅れる中、西原村では木造仮設住宅30戸が15日に完成予定です。西原村では、木造50戸、プレハブ252戸が7月7日までに順次完成予定で、最初の入居は19日頃から始まる予定です。木造仮設では県産材を使って、プライバシー確保のため隣室の音が聞こえにくい壁を採用しているそうです。
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プレハブ_s

 そういう中で、被災家屋の片付けがボランティアの手により進んでいます。屋根の瓦を落としたり、家の中の片付け、倒れかけたブロック塀の撤去や荷物の移動などです。家屋の中は、地震の力の強さをまざまざとみせつけるように、多くの家財道具が転倒し、その倒れたタンスなどから奇跡的にいのちをとりとめたような状況が広がっています。そのお宅は、足湯をしているときに、「家の片付けは何もできとらん」ということを聞いて、1ヶ月以上経ってからの片付けでした。中は家屋の倒壊により、雨漏りがひどく、家財道具のほとんどにカビが生えたり、水によりタンスは膨張し開かないような状態でした。被災者の方は「情けない・・・」と憔悴しきった様子です。
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 また、瓦を落とすのは、倒壊の危険性を軽減するためと雨漏りを防ぐためで、瓦を剥ぎブルーシートをかぶせるのです。これは技術を要するので、屋根にあがるのは専門家ボランティアの仕事で、落とした瓦を拾うのは一般ボランティアで、お互いに連携しながら現場では作業が進められています。
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 被災者の方は、片付けが終わると「これで安心じゃ、ゆっくり眠れる」と言ってくれます。あるおばあちゃんは「これから這い上がっていくしかない」ともおしゃっています。

 またボランティアのみなさんも北は北海道、南は沖縄まで各地から被災地に駆けつけています。今回私たちと一緒に活動したのは、関東から来てくれた全国展開する「UP GARAGE」という企業のみなさんです。西原名産の唐芋農家さんでは、出荷に向けて倒壊した貯蔵庫の中から、芋を運び洗浄機にかけるお仕事を手伝いました。貯蔵庫の倒壊により、芋が傷つき値段が下がるそうですが、出荷ができるということは、丹精込めたものを出す喜びになります。にわかに活気づき、ばあちゃん、じいちゃんの顔にも笑顔がこぼれます。「元気出た!」「こんなのみたことないじゃろ」と大喜びです。
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~足湯のつぶやき~
仮設住宅に入ってから、先のことを考えなん。たぶんあそこ(以前住んでいた場所)は住めんど。

~ボランティアの一コマ
資材を管理しているボランティは、現場に持っていく資器材の管理をしています。みなさんが現場でスムーズに活動できるように、ボランティアセンターにはたくさんの資器材があります。足りないものがあれば調達し、道具を大切に管理しています。表舞台とは違いますが、縁の下の力持ちで、なくてはならないお仕事です。陰から被災者のみなさんを支えてくれています。

◎おかげさまで、ボランティア・バス佐賀便第1号は、ほぼ満席になりました。ご協力ありがとうございました。感謝!!
◎長崎便(6月25日発)はまだ空席があります。長崎担当 草野紀視子さんまでメールで申し込みください。草野紀視子 yu_kikijp@yahoo.co.jp まで。

熊本地震救援ニュース 第54報

<災害時におけるボランティア事情-34>
 この熊本地震救援ニュースでも何度も紹介させて頂いている「わかばちゃん」(西原村・神戸大学生)の活動を久しぶりに紹介します。
わかばちゃんを中心に、西原村再建に向けていろいろな関係者が集まり、「わかばmeeting
」を続けながら、「どぎゃん、すっとか?」(どうるか?)とあ~でもない、こ~でもないと議論を重ねています。その場を「炊き出しマルシェ・わかばmeeting」と関係者は親しんでいます。以下、現地レポートです。

 6月12日(日)に西原村災害ボランティアセンターにて、わかばmeeting主催の「炊き出しマルシェ」が行なわれました。炊き出しマルシェは、住民の方々を主役にした炊き出しイベントで、村民の方々が各々作ってきてくださった郷土料理などを住民さんとボランティアさんとが交流しながら食するという会となりました。「助けてもらうだけでなくて自分たちも何か役に立ちたい!」という住民さんの声がもとになり、この企画が行われました。また、お昼間には無料食器市第2弾も行いました。
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 総勢100名ほどの住民さんが集まり、ワイワイガヤガヤと良い雰囲気で交流が深まりました。住民さんの中には、「初めてボランティアセンターに来た」という方もおられ、久しぶりに再会した住民さん同士で話に花がさく方もたくさんいらっしゃいました。ボランティアの方々も人数は少なかったですが、一緒に食事をすることで住民さんとも交流することができたようです。
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「村から市内に引っ越す人もいるし、みんな避難していて会えないことが多いので、こうして集まれると嬉しい」という声や、「食器が何もかも割れてしまったから食器市はとても嬉しい。ボランティアさんが来てくれるから助かるわ」という声などもありました。
 今後もこうして「わかばmeeting」を通して、交流の場づくりをしていく予定です。

※わかばmeetingとは?
西原村の復興支援を行う有志のグループです。神戸大学出身で休学中の寺本わかばさんを中心に、村内の住民の方々や支援者が集まり何かできることはないかと議論しています。被災地NGO恊働センターもわかばmeetingを支援しています。また復興に向けての村のさまざまな様子を、村民に伝えるために「週間 DOGYAN」(16・06・07 vol 1)を発行しました。活動の柱は次の5つです。
1.楽しい復興を目指す
2.西原村の「村民」が自発的に動きだす環境づくり
3.西原村から震災を機に出て行かざるを得なかった人が戻って来る仕掛けづくり
4.西原村に元々住んでいる方々と新しく移住してきている人たちのつながりづくり
5.西原村に来たボランティアさんを西原村のファンにしていく

熊本地震救援ニュース 第53報

<災害時におけるボランティア事情-33>
 熊本地震から2ヶ月が経ちましたが避難所にはいまだなお6400人の方が避難生活を強いられています。
熊本日日新聞は「県が整備中の応急仮設住宅は65団地2951戸のうち、完成したのは5団地232戸(13日現在)にとどまる。約6400人は避難所生活を続けており、生活再建に不安を抱えたままだ」(2016/6/14熊本日日新聞)と報道。

<6月12日現地レポート>
 今日は避難所での足湯活動を行いました。今回はなんと菊池市の地域おこし協力隊の「きくちのもん」のみなさんのご協力で、菊池で有名な温泉の湯を使い、足湯を行いました。温泉をポリタンクに入れて車で西原村まで運んでくれました。菊池温泉のお湯はぬるぬるすべすべで、効能がとてもよく、西原村の人たちも「菊池温泉のお湯はいいね~」と誰もが話してくれています。
温泉カー1_s
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足をいれると、いつも以上に効果があるのがわかります。徐々に背中のほうからポカポカし始め、汗がじわーっとにじみ出てきます。みんな足の裏までのすべすべです。冷え性のお母さんは、あっと言う間に赤らんできて、自然と笑顔がこぼれます。
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きくちのもん_s

 そして、今日は足湯以外にも地元西原村の整体のボランティアの方とその友人の南阿蘇のお仲間や、八代から来られた釜炒りの貴重なお茶を提供してくれるボランティアのみなさんと菊池温泉を提供してくれた「きくちのもん」とのコラボで、本当にフルコースのような、心も身体も芯からリラックスできる一日になり、厳しい避難生活の中で一時の潤いを与えてくれました。
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~足湯のつぶやき~
若い人にこんなことしてもらってうれしいよ。住んでいるとこがすべて壊れてしまった。今度くじを引いて当たれば家に住める。でも近くの人たちと別れる(離れる)のはつらいね。気持ちよかったよ。本当にありがとうね。
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~ボランティアの一コマ~
ボランティアセンターのトイレは仮設トイレです。トイレを毎日ボランティアが掃除をしてくれます。掃除をしないと臭いがきつくなるからです。EM菌がいいよと勧められ、EM菌を入れたそうですが、酸がきつくてかなり臭いがしてきたそうです。思い出すに阪神・淡路大震災直後、神戸市兵庫区内の須佐野公園にボランティアのベースキャンプをおいて活動していた私たちですが、その敷地に「被災地障害者センター」さんが同居していました。その公園に仮設トイレが6基ほど設置してくれていたのですが、あの時もEM菌で処置をされていたのですが、その仮設トイレを毎日黙々と掃除をしてくださっていたのが、被災地障害者センターの当時事務局長をされていた故大賀重太郎さんでした。また、佐賀からボランティアに来られていた僧侶も滞在中毎日トイレ掃除をされていたことを思い出します。
ほんとにボランティアに感謝です。              (増島智子)

熊本地震救援ニュース 第51報

<災害時におけるボランティア事情-31>

<ボランティア・バス 佐賀便、長崎便 決定!!>
 これまでに何度か予告しましたが、ボランティア・バスの佐賀便(6月26日)、長崎便(6月25日)が下記のように決まりました。これを読まれたみなさまに、是非友人、知人で佐賀、長崎方面の方に住んでおられる方に拡散してくだされば助かります。

 ●長崎便  6月25日(土)JR長崎駅横・大村ボート発着所前集合(最寄り駅:長崎駅)午前6時出発、(帰路)JR長崎駅 19時半~20時頃着(運行 雲仙観光) 
◎申し込みは、メールで草野紀視子 E-mail yu_kikijp@yahoo.co.jp
もしくは被災地NGO恊働センター 村井雅清まで(090-3160-3816)

 ●佐賀便  6月26日(日)JR佐賀駅バスセンター8番乗り場 集合(最寄り駅:佐賀駅)午前7時出発 (帰路)JR佐賀駅 19時頃着(運行 ロイヤル観光バス)
◎申し込みは、武久真大 080-5248-5523(小倉在住)
もしくは村井雅清まで(090-3160-3816)

 -活動先は、どちらも熊本県阿蘇郡西原村です。すでに梅雨入りしましたが、雨が降らないことを祈ります。

<初心者 大歓迎!!> 
今までに災害ボランティアの経験がなく、「自分一人くらいが行っても役に立つだろうか?」など、とにかくボランティアすることに不安な方が多いかと思います。だからこそ、同じようなお仲間と一緒にバスで行って、活動して帰ってくるというスタイルは安心です。是非気軽にボランティアにチャレンジしてみてください。

◎GW後、ボランティア・バス企画を発表してから、実に多くの方に賛同を頂き、ご寄付を頂戴しました。皆様のおかげでこうしてバスが出せることに心から感謝を致します。夏休みにまで頑張りたいと思いますので、引き続きご支援をお願い致します。

◎お手数ですが、ご寄付は下記の郵便振替口座で、「通信欄」に「ボラ・バス」とご記入ください。
 郵便振替 口座番号:01180-6-68556/加入者名:被災地NGO恊働センター
銀行から振り込む時は
 ゆうちょ銀行 支店番号:一一九(イチイチキユウ)店/店番:119/当座0068556/受取人名:ヒサイチNGOキヨウドウセンター