熊本地震救援ニュース 第64報

<災害時におけるボランティア事情-44>

<現地からのレポート>
被災ママたちもがんばっています。小さなお子さんを抱えながら震災後自ら立ち上がり、ママさんたちに癒しの場を提供しています。道路が寸断され、買い物にもなかなか行けなかったり、第二次避難所で不自由な生活をしている人が多くいます。そんな方たちのいる南阿蘇へ、う回路となる山道を走り抜けました。天気もよく阿蘇山を望む展望台は一瞬地震のことを忘れさせてくれるくらい雄大です。けれども、茶色土がむき出しのところは、地震の爪痕を残していました。
阿蘇1_s
阿蘇2_s

西原村で被災したアロマ・マッサージをしているママさんに出会い、そのMさんが南阿蘇に子どもたちの服やアロマ・マッサージを提供するボランティアに行っているということで同行させて頂きました。ルナ天文館(オーベルジュ)というところをお借りして、足湯とアロマ・マッサージのコラボでママさんたちに癒しの時間をちょこっと提供させて頂きました。森に囲まれたテラスはそこにいるだけでも、日常を忘れとても癒される空間でした。
ルナ天文館1_s
ルナ天文館2_s

 その会場にはママさんたちが持ち寄った、地元のパン、お野菜、蔵出しベニーモ、手作りの小物が並んでいました。当センターからもいつもご支援頂いている「ラッシュ・ジャパン」さんからご提供頂いた化粧品セットをプレゼントさせて頂きました。身体に優しいものに敏感なママさんたちに喜ばれました。
野菜_s
ベニーモ_s
小物_s
ラッシュ_s

 足湯とアロマ・マッサージは、大きなテラスにお庭を望むとても贅沢な空間で提供することができました。参加者のみなさんも心地よさそうに、のんびりしていました。

 「いまは、第二次避難所で、世帯ごと個別のお部屋だけれども、移動距離が大変で食事やお風呂、洗濯などその度に送迎バスの時間を見ながら移動なので大変です。洗濯もお金がかかるし、お風呂も小さな子どもがいると集中する時間が避けて入るようにしています。」
「家が半壊だけど、とても住めるような状況ではない」
「これからどうなっていくんだろう」などみなさん悩みは尽きません。
そんな話をしている間に、日差しが差し込めるお庭で、足湯のために用意していたバケツとひしゃくで子どもたちの水浴びタイムがはじまりました(^^;)もう、お母さんもあきらめ顔で、子どもたちは笑顔いっぱいに水浴びをしていました。
アロマ_s

◎ボランティアの一コマ
熊本日日新聞(5月21日)に山鹿市の山鹿中学校の3年生のメッセージが紹介されています。

「ちっぽけなこと 2組 池田綾乃」
たった1回で 家 思い出 希望 まるごとのみこんでしまった
こんな時 ここでは 道端でごみを見つけた あそこでは 電気がつけっぱなし
こんなちっぽけなことだけど 私が ごみを拾って 電気を消せば 
地震で心に穴があいて 苦しんでる人たちの 助けにつながると思う 
こんなちっぽけなことだから ごみを拾って 電気を消して 被災地の人の力になりたい

という詩でした。これを読んで、21年前の阪神・淡路大震災で小学校の6年生のメッセージ(以下)を思い出しました。
「きっと神様の罰があたったんや」
「もう、モノはいらん。ぜいたくはいらん」
「水も、電気も、何もかも、ムダに使うとった」
「消防も、警察もこうへん。いざというときは、やっぱり、ご近所さんや」
「これからは、自然をいじめんのやめとこ」

この2つのメッセージは、世代と時間を超えて私たちに大切な何かを伝えているように思います。大人はこの21年前のメッセージと今回のメッセージをどう受け止めていくのでしょうか?

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