熊本地震救援ニュース 第70報

<災害時におけるボランティア事情-50>
 熊本地震から3ヶ月が経ちました。亡くなられた方は49人、関連死は10人となりました。亡くなられ方には心よりお悔やみ申し上げます。また、被災者の方には心よりお見舞い申し上げます。そして、県内の避難所にはまだ13市町村で4592人(14日現在)が避難されています。
 仮設への移行が少しずつ進んでいますが、梅雨に入り九州各地で豪雨が続き、思うように復旧作業も進まないどころか、大雨により各地でがけ崩れや土砂崩れなどの2次災害が起きています。被災者に追い打ちをかけるような災害続きで、被災者の心労も絶えません。
 ちなみに、被災地での「危険」とされた住宅の敷地が約2700件に上ることも判明しました。

 現地にいるスタッフの鈴木が被災者の方から聞いた言葉を紹介します。
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「見てみなっせ。畦が全部くえて(崩れて)もうファイトも出ません。これを見てると。もう何の気力も出てきませんです。上もほれ、くえとるでしょ。水が上からこっちに流れるけん、どうしようもなかです。」

 6月からの雨は、地震による傷跡にしみ込み、いたるところで大小様々な崩落が見られます。

「でも、ウチ(みなし仮設で入居しているお宅)にいても缶詰と同じで、何も仕事がないから結局毎日ここの畑に来たら、仕事がたくさんあるから。」

仕事とは、生き方、生き様の意であることを教えられました。
住む土地に生かされていることを痛感する毎日です。
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 震災から、3ヶ月が経ち当然のことではありますが、被災地はそんなすぐには復旧も復興も進まないという事実をつきつけられる言葉です。阪神・淡路大震災で、高齢者向けのグループハウスをつくった園田苑の中村大蔵さんが「仮設住宅はあくまでも『仮設』。生活に『仮』はない」と言いました。そんな言葉を思い出すような被災者の方の言葉が心に響きます。
 あたりまえだった生活を奪われた人たちにとって、そんな当たり前の生活や暮らしを取り戻すには時間がかかるとともに、その土地に生きる、生きようとするひとり一人の生き様があるのでしょう。私たちに求められているのは、そのひとり一人に寄り添うことです。
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