【東日本大震災】レポートNo.280

あれから6年余り、5月連休に岩手県の被災地に入った増島のレポートをお届けします。
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「まけないぞう」がつなぐ遠野ものがたり  4月30日   
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先日、ゴールデンウィークに岩手を訪問しました。今回は今年で「まけないぞう」が生まれて20年という節目を迎えるにあたっての訪問でした。今年は「まけないぞう20年ありがとうキャラバン」を企画していて、全国のみなさまにお礼とこれまでの報告をしたいと思っています。その皮切りとして、いつもお世話になっている釜石市の不動寺さんにお邪魔して、同市小川町にある霊場新四国88ヶ所霊場と新西国33ヶ所の霊場に、まけないぞうを奉納させてもらいました。まけないぞうの作り手さんや地元の方、そして高野山真言宗総本山金剛峯寺の社会人権局からは木下友真さん、雨貝覚樹さんが駆けつけてくださり、みなさんで88と33の石仏一つひとつにまけないぞうをかけさせて頂きました。
妙紀さん_s.JPG
雨貝さん_s.JPG
木下さん_s.JPG
久しぶりに岩手を訪問した村井顧問はまるでサンタクロースのようにまけないぞうを運んでいました。またmakenazioneの編集長の田中幸子さんから届けられたアイルランドの植物園にかけられた「チベットの祈りの旗」の写真も一緒に奉納させて頂きました。
こうして、霊場を通して、いろいろな人や想いがつながることに、感動させられました。
サンタクロース_s.JPG
チベットの祈りの旗_s.JPG
作り手さんもとても喜んで頂き、「こうして再び皆さんが集う場になると思うと感無量。象さんを作ることで癒された。感謝の思いを込めて納めた」や「震災以来訪れることがなかったが、ぞうさんの作り手さんと一緒にここに来ることができて、夫や息子の分も頑張って生きていこうと思えた」と取材に答えていました。
タツ子さん_s.JPG
松野さん_s.JPG
中には、普段はほとんど歩けないのに、杖をつきながらきつい山道を、何度も休憩をし、時には転んだりしながら、必死に登り切りました。「88歳だから88ヶ所お参りしたかったの」と言い、最後はとても清々しい顔をしていました。
弘法大師_s.JPG
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最後はみんな揃って、この霊場を建立した方の前でお参りをしました。みなさん「これてよかった」「昔はよくここへ来たから懐かしいわ」など、暗くなりがちな被災地で明るいニュースになりました。この霊場にはたくさんの想いが込められ、この霊場を通して、またたくさんの人の輪が広がり、地域の住民の人たちが元気なってくれたらうれしいです。
みんなで_s.JPG
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~まけないぞうの作り手さんからのメッセージ~
世界中で災害が多く、弱い人に一番負担がかかります。そんな中、ぞうさん作りをしながら自分もパワーをもらいまた誰かにパワーを送ることができるといいなと思いながら作成しています。早く世界中が笑顔になるようにと願っています。
(2017/5/1 岩手県大船渡市)