本レポートNO5で、能登らしい家そのものを遺すということが、耐震の大切さを知らせる方法だというようなことを書かせて頂きました。
たてもの修復ネットワーク代表の長谷川順一さんが主宰する「たてもの修復相談会」に参加されたことがきっかけで、人としての生き方を教えてくれたという感想を述べられた被災者がおられます。
今回の地震で自宅が大規模半壊という認定を受けたKさんですが、以下にその言葉を紹介します。
「ものごとの真理というか定理のようなものを捉えるという意味で物理学を志向した。そのためにはまずその基礎となる数学から学びたいと思った。その延長で飯の種を中学校の数学教師として得ながらきたのが自分の今の姿である。 ただそうやって学んできたこと、教師として教えてきたことが、日々の生活において直接役立ったということはそう幾つもあるものではなかった。しかし、今回長谷川さんからいろいろ教えて頂いた建築構法のこと、”伝統木造構法”の地震力に耐える仕組みなどは、まさに先人からの知恵が受け継がれてきて出来たものあるということがわかった。そういう道理が積み重なっていまの家が造られているということを教わってみて、『人間として生きていく上で、何が大切なことなのか !』ということは学んでこなかったということを知った」と(長谷川さんからの寄稿)。
Kさんのこのメッセージは、以前に紹介しました鈴木 有先生の「(木造伝統構法には)自然と共生する知恵がありました。家族が寄り添う暮らし、地域の人々が助け合う暮らしがありました。」という言葉を思い出させますが、これはまさに人としての生きる術を捉えた言葉だと、身震いするほど感動しました。(顧問 村井雅清)
*なお「奥能登地震2023」の活動は、公益社団法人Civic Forceとのパートナー協働事業として実施します。
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