奥能登地震2023・5 被災者支援活動レポート-8

能登地震の被災地である珠洲市での支援活動を継続しています。今回は、被災された方の個別支援を継続されている珠洲市健康増進センターの活動をサポートしているレスキューストックヤードの活動に同行させてもらいました。
( 2023年9月22日 今回のレポートは3回に分けで報告します。)

▲まだまだこのような家が残っています


 珠洲市では、高齢化も進み見守りが必要な方が多く被災されています。そういった方々のところに個別訪問させていただき、現在の生活の様子をお聞きしました。


 まず初めに、お一人暮らしの女性Sさんのところに訪問しました。家は、明治時代から建っている立派な母屋と昭和に入って増築した部分が一緒になっています。地震の影響で給湯器から水漏れがしており、現在は水道の元栓を閉めて生活されていました。必要な時にだけ、家の外にある元栓を開き、水を使い終わると再び家の外の元栓を閉めるという生活をされています。

 また、昭和に入って増築した部分は、家自体が歪んでしまい玄関に隙間が空いていたり、土壁が一部落ちてしまったりする被害が出ていました。土壁は、息子さんが修理をしてくれたそうで、塗り直したところがあちこちにありました。

 Sさんは、今まで非常に苦労をして暮らしてこられたということで、さまざまなお話を教えていただきました。一時期は、金沢付近の稲刈りに出稼ぎに出られていたこともあるとのことでした。昔は牛や豚を飼っていて、厳しい姑さんであったため毎日、家畜のお世話をするのに大変なご苦労をされていたということでした。

 いまは、一人で暮らされていますが、隣近所、息子たちに迷惑をかけたくない、というお話をしきりにされていました。水道の元栓を毎回開け閉めするのはご高齢のSさんの負担になると思うので、修理をおすすめしているのですが、「自分が我慢すればいいだけだから」とおっしゃり、なかなか踏ん切りがつかない様子でした。

 連日、レスキューストックヤードのスタッフが訪問したことで、少しずつ前向きに修理を検討してくれるようになってきているということで、継続して訪問しサポートしていく必要がありそうです。健康増進センターでは、修理業者との連絡などの間に入りつつ、これから冬を迎えるにあたっての生活の心配事の相談を続ける予定です。「今、生きているのは神仏のおかげ。毎日朝、晩、お祈りを忘れないようにしないといけない」と何度もおっしゃっていたのが印象的でした。 (代表:頼政良太 )

*なお「奥能登地震2023」の活動は、公益社団法人Civic Forceとのパートナー協働事業として実施します。           

■活動支援金のご協力をお願い致します。
・クレジットカードでも寄付ができます。
 https://congrant.com/project/ngokobe/605
・郵便振替
口座番号:01180-6-68556/加入者名:被災地NGO恊働センター
・銀行振込
ゆうちょ銀行 一一九支店 当座番号 NO.0068556
 名義:ヒサイチNGOキョウドウセンター
*お手数ですが、備考欄に「奥能登地震2023」と記入して下さい。


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