今年5月に発生した奥能登地震から、まもなく半年になります。私自身は2か月ぶりで、10月27日~29日まで被災地の石川県珠洲市を訪問してきました。
2か月も開いたので、車窓からの風景が変わっていることに気づきます。それは、発災直後被災家屋の屋根にブルーシートが張られていた景色が一変していました。前号でも触れましたように、他地域に比べ奥能登は冬の到来が早いだろうと“冬支度”が急がれている結果でしょうか、建築士の長谷川さん曰く、「この間急ピッチで外部企業の応援も受けて、屋根屋さんの仕事が進んだということでしょう」とのこと。しかし災害直後のボランティアによる屋根のブルーシート張りがこの間の風雨になんとか耐えてきたということなので、ボランティアの活躍をあらためて思いだす。
珠洲市役所の担当部署に聞くと、応急修理申請件数は518件、工事完了報告は291件(いづれも10月20日現在)です。もちろんこの数字は屋根の修復だけの数字ではないのですが、数字だけで推測すると雨漏り対策はじめ冬支度はまだ十分には終わっていないかもしれないという不安が持ち上がってきます。
11月を目前にして、朝晩はもちろん昼間でも肌寒く感じます。準半壊認定のM邸でも、屋根の一部が心配なところがあるのですが、M邸の場合は損傷のひどい一部屋のみを修復することになっており、これからの雨や降雪の影響が心配されます。ここの担当をされる地元K工務店さんも応急修理の依頼が多く、“猫の手も借りたい”という現実です。年越しまでにはすべての被災家屋の手当てが終わればいいのに‥‥と願うばかりです。
他方、災害直後から災害時要配慮者宅の見守り・寄り添いを珠洲市健康増進センターや災害看護研究所のメンバー、NPO/NGOの関係者が繰り返し実施していますが、何度かの訪問活動を重ね、訪問継続の必要な家庭をかなり少数まで絞り込んで来られたようです。今後は社会福祉協議会に事務局を置く「地域ささえ愛センター(仮称)」担うことになるだろうと聞いています。
当NGOは、阪神・淡路大震災以来「最後のひとりまで救う」と掲げてきましたが、ここ珠洲市では着々とゴールに進んでいるような気がする一方、深刻な課題も表出しています。次号から詳しいレポートをお届けします。 (顧問 村井 雅清)
*なお「奥能登地震2023」の活動は、公益社団法人Civic Forceとのパートナー協働事業として実施します。
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