そもそも奥能登地震2023・5被災者支援活動は、公益社団法人Civic Forceとのパートナー協働事業として実施しています。
本レポートNO 4でも触れたように、阪神・淡路大震災の経験から地震対策としては「一に耐震,二に耐震」ということを強調してきました。そして今回は珠洲市の被災家屋の再建を通じて「耐震の重要性」を広く伝えるということです。私は長谷川さん(たてもの修復支援ネットワーク代表)に同行し、被災家屋の修復のための訪問・診断・計測・地元大工さんとのマッチングなどのプロセスを通して、「如何に耐震が大事なのか?」学ぶことによって、私自身が「公費解体が可能であっても、必ずしも解体するのではなく修復ができる」ということを痛感したのです。その修復の過程においても、珠洲のような本格的な木造伝統家屋の多い地域では、より「解体ではなく修復を!」というメッセージが被災当事者にも理解され、「地震直後は正直、壊そうかと思っていたが壊さなかって良かった!」という声も聞かれるようになってきました。こうして耐震補強の技術によって「たてもの修復」が見事な技であることが地元大工さんに理解されるという光景も目の当たりに見てきました。
発災から6か月を過ぎ、やっとその具体事例が現れてきました。初期のころから訪問し続けてきた「K邸」2軒がその現場なのです。
一つ目のK邸は、地元大工による修復です。筋交いの役割をしていた2階への階段を完璧に修理し、2階へ安心して上がるのみならず、筋交いの機能回復です。次に耐壁の役割をしていた建具の新調です。)と熟練の建具師による建具の入れ替えが決まりました。年内には、建具が入れ替わっているのを拝見できるのが楽しみです。この建具師は、「もうそろそろ引退しようと思っていたが、Kさんところの建具の入れ替えを最後のしごとにしたい・・・」とおっしゃっているそうです。次に屋根の一部修復、そして最後に“土蔵”の修復です。厳しい冬を迎えるにあたって、着々と進んでいるのです。もう1軒の「K邸」は次号で‥‥。 (顧問 村井 雅清)
*なお「奥能登地震2023」の活動は、公益社団法人Civic Forceとのパートナー協働事業として実施します。
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