「2023年7月九州北部豪雨水害支援ニュースNO 5」
今年6月の梅雨前線によりその時期からこれまでに沖縄、九州、近畿、中国、東海、関東、北陸、東北、北海道と全国各地で被害が多数発生し、秋田県では3万世帯を超える被害が出てしまいました。水害は一見すると建物が建っているため被害が見えにくのですが、家財道具は濡れてしまえばすべて廃棄し、床板をとったり、泥だし、掃除、乾燥と1ヶ月以上かかることがほとんどで、元のような生活にはすぐには戻れません。けれども、水が引くとすぐにみなさんの記憶から遠のいてしまいます。でも、いまこの間も被災された人たちは汗水たらしながら家の掃除に追われているのです。
最終日の活動は久留米市田主丸で土石流の被害が酷かった現場のお宅を訪ねました。すでにある程度庭の泥は撤去してありましたが、家の中にはまだ泥が残ったままでした。ボランティアが圧倒的に少なく、平日はご家族が疲れた身体で黙々と片付けをされていました。こちらのお宅は農家でいまはトマトの苗を植える作業が最盛期で、この作業をしないと、収入が途絶えるので、家の片付けと並行して農作業を進めていました。他にも収穫期を迎えたブルーベリー畑があるのですが、こんな状態では、収穫ができないと今年はあきらめたそうです。また、このお宅には、ペットの犬がいるのですが、避難所に犬は一緒に避難できないため(国内での避難所はペットの受け入れが難しいのが現状)、畑の休憩室にお父さんとワンちゃんで避難生活をされているそうです。被災当日はワンちゃんも首まで泥水に浸かり、要介護のおばあさんと命からがら逃げたとそうです。こちらでは、道路沿いにある塀の撤去のご依頼で技術系のチームに、ワンちゃんのことは日本レスキュー協会におつなぎしました。
お昼には炊き出しを“BOND&JUSTICE”さんが提供してくれて、被災された住民さんにお届けしています。住民さんは「おかずがたくさんでうれしい!!」と喜んでおられました。佐賀県のおもいやいメンバーも支援物資をお届けしていました。コミサポひろしまのメンバーも猛暑の中汗だくになりながら、床下の泥だしに奮闘していました。
各地で多発する水害でまだまだボランティアが足りません。現地を歩くと、大量の泥を前に手がだせなかったり、高齢世帯が水害でいるものいらないものの仕分け作業に手間取っていたり、農家の方が収穫をあきらめていたり、家から出した家財道具を捨てに行けなかったりと水害は本当に人手が必要です。福岡県内の災害ボランティアセンターは隣県の高速道路無料措置をしているのですが、隣県の大分県、佐賀県、山口県が被災しているためにボランティアがなかなか集まりにくいのです。もう少し範囲を広げてもらえると来てくれるボランティアは増えるのですが・・・。
(増島 智子)
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