2023年5月5日、能登半島珠洲市を震源地として、震度6強の地震が発生した。この報を聞いて私は、「やっぱり珠洲か?!」と思った。その1年前(2022年6月19日)にもマグニチュード5.4の地震が発生しており、2年前(2021年9月16日)にもM5.1の地震が発生している。「今回の地震は珠洲沖セグメントの南東約4~5km付近を震源として発生しましたが、活断層との関係は今のところ不明です。」と産業技術総合研究所は発表した。
実は、当NGOは多くの方からご支援を頂き、2007年の能登半島地震では穴水にある高野山真言宗来迎寺に拠点を置かせて頂き、1年以上にわたって、足湯・避難所支援・仮設住宅入居者支援・在宅避難者支援などを行った。私は、その時から「結構、能登半島も群発地震が発生しているなぁ…?」と気にはなっていた。
今回の地震被害に対する当NGOの対応は遅かった(最初の被災地入りは5/28)。しかし、前述したように以前からこの地域の群発地震が気になっていたのと、直後の報道で珠洲市長が、「1年前にも地震があったにもかかわらず、ほとんどこれと言った対策をして来なかった。」と、テレビのインタビューに応えていた。「やはり備えが大事だ!今後もまた地震は起きるだろう。今のうちに地震に対する備えとして、耐震補強や強化を奨めて行かなければならないのでは・・・」と痛感させられたことが、遅ればせながらの珠洲入りになり、とにかく耐震普及のための倒壊家屋支援を目的とした調査となった。
加えて、そもそも28年前の阪神・淡路大震災では、倒壊家屋の下敷きになって亡くなられた方も少なくない。(ただ、倒壊家屋に埋まった34,000人のうち、27,000人は自力での脱出と、そこにいた被災者たちの命がけの救出作業で助け出したことも、決して忘れてはならない。) でも家さえ壊れなければ、災害に遭ってもその後の被害は軽減できるというのは、阪神・淡路大震災の教訓でもある。とにもかくにも地震対策は耐震に尽きる。
今回の地震で、すでに発災直後から災害時における要援護者支援を中心に訪問調査をされていた専門家との意見交換の中で、「これまでに地震対策をしていれば、これほど建物被害は出ていなかったのではないかと悔やまれる」とその専門家に話した。
ところで、ここ数年6月~7月には災害が続いている。「支援疲れ」という言葉が、耳に、目にしますが、当NGOは阪神・淡路大震災から30年を目前にして、財政難で厳しい現状になります。30年という節目まで2年という今、誠に恐縮ですが、あらためてみなさまに財政的ご支援をお願いせざるをえません。何卒よろしくお願いします。支援活動の詳細は、次号でお伝えします。(顧問 村井雅清)
なお今回の活動にあたっては、「能登地震被災者支援事業策定のための調査」として、公益社団Civic Forceのご支援で行っています。
■活動支援金のご協力をお願い致します。
・クレジットカードでも寄付ができます。
https://congrant.com/project/ngokobe/605
・郵便振替 口座番号:01180-6-68556/加入者名:被災地NGO恊働センター
・銀行振込 ゆうちょ銀行 一一九支店 当座番号 NO.0068556 名義:ヒサイチNGOキョウドウセンター
*お手数ですが、備考欄に「2023年能登地震」と記入して下さい。
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