奥能登地震2023・5被災者支援活動レポート 7

今回の奥能登地震で最も被害の大きかった正院地区の区長を務めておられる濱木満喜さん(76)のことを紹介します。5月5日の奥能登地震発生後、町内をくまなくまわり、住民の小さな声にも耳を傾けられ、行政との仲立ちをしながら必要な手立てを施す、獅子奮迅のお働きをしておられる方です。。

正院町公民館で開催された5月27日の被災家屋の修復説明会開催も濱木区長のご決断あってのもので、住民さんの被災家屋への見方も「危険と判定された家屋を急いで壊すのではなく、きちんと状況を見定めて、応急処置を取りながら修復の可能性を考える」という方向へと変わったのもこの時期です。

ご自身の家屋のことも差しおいて(罹災判定は外観目視による準半壊のまま、再調査の申請もせず)震災4ヶ月を経た今も、町内住民の世話に回っておられ、最近になって柱の下がったご自宅を、ジャッキを借りてきて自ら副え柱による補強工事を始められました。

みんな困っている中、しかも職人さんの手も限られている中で、自宅の工事に職人さんを呼ぶのもはばかられてのセルフ工事。ご高齢の区長自ら自助を実践しておられるご様子に、いつもながら頭が下がる思いです。(以上長谷川順一さんからの寄稿より)

濱木さんのような災害で家屋が損傷を受けた場合、最低限の空間を「セルフ・ビルト」で修復し、取り敢えずの生活ができるようにする取り組みを、「段階的復興」と言います。これは、2005年のジャワ地震でも国立ガジャマダ大学のイカプトラ教授の発案で、UNDPの耐震基準を採用し、実施した事例があります。濱木さんの手法が違うのは、全く個人の判断で、自主的にやり遂げているというところです。従って専門家の助言を基に、「セルフ・ビルト」を実行すれば、より素晴らしいということです。

地震などでの全壊や大規模半壊の場合、建築士のサポートがあった上で、濱木さんのような取り組みを支える仕組みがあれば、なおたてもの修復の選択肢も広がるのではないかと教えられた事例です。 (顧問 村井雅清)

*なお「奥能登地震2023」の活動は、公益社団法人Civic Forceとのパートナー協働事業として実施します。           

濱木さんのセルフ・ビルド(建具を修正)
濱木邸長谷川さんが計測器を使って傾きを測る
濱木邸添え柱とつっかい棒

■活動支援金のご協力をお願い致します。
・クレジットカードでも寄付ができます。
 https://congrant.com/project/ngokobe/605
・郵便振替
口座番号:01180-6-68556/加入者名:被災地NGO恊働センター
・銀行振込
ゆうちょ銀行 一一九支店 当座番号 NO.0068556
 名義:ヒサイチNGOキョウドウセンター
*お手数ですが、備考欄に「奥能登地震2023」と記入して下さい。


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