台風19号によって甚大な被害をもたらした被災地(者)に対して、政府は今年度補正予算5,000億円の支出を閣議決定した。その予備費から当面の緊急を要する被災者支援に7億1,000万円を拠出することも決めた。台風15号による対応の不十分さで批判を受けたからか、対応が早い。
被災者の医療費免除についても検討すると国会で答弁していた。防災担当相は床上浸水の被害について「長期の浸水で床や壁の交換が必要になった場合などが支援対象になる」という見解も示している。
さて当面の急がれる課題は、避難所の環境整備だろう。イタリア並みに良質のトイレ・キッチン・ベッドを手配し、とりあえず心身ともに疲労が限界にきている被災者に一時間でもはやく「ホッ!」とできるような環境整備に集中しなければならない。被災者の多くが高齢者や障害者であることはこれまでの災害からも容易に推測できる。絶対に災害関連死だけは出さないように最善の対策を打つべきだ。災害関連死の原因の約3割は「避難所等における生活の肉体・精神的疲労」と指摘されている。
避難所支援チームとして保健師はじめ医者・看護師・社会福祉士・精神科医・理学療法士・作業療法士などの専門家が対応されるが、是非一般のボランティアとも連系して、ボランティアの知恵も活かしてほしい。被災者はボランティアが寄り添ってくれるだけでも「ホッ!」とされるという話をよく聞く。
しかし、ボランティアも災害続きで財源も限界に来ている。そこで政府に要望したい。是非、積極的に支援の充実のためにも財源を手当てして欲しい。せめて被災地までの交通費や宿泊費の補助を検討して頂きたい、そして被災地までのボランティアバスの支援もしていただきたい。
17日付朝日新聞の社説では-避難所の課題、克服を-という内容で書かれ、最後に「大変な時こそ、誰もが助け合う姿勢を心がけたい。」と結んでいる。
24年前の阪神・淡路大震災では、全国から2か月で100万人のボランティアが駆けつけて来て下さった。そのおかげで阪神間の最大約31万人の被災者は助けられた。未曽有とも言われている今回の台風19号の被災地を救うには、もう一度、あの時のボランティア現象を起こさなければ助け合うことができない。
台風19号の被災地を心配して下さっている方々にお願いします。少しでも何かできないか?またこんなことなら出来るということがあれば申し出てください。(事務局 村井 雅清 murai@code-jp.org )
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