(武雄の現地レポートです。)
毎日暑い日差しが照りつけている被災地です。
「2年前の水害で、壁も床も電化製品もすべてきれいにしたばかりで、お盆やお正月には子どもや孫たちが必ず集まっていたのに」と、肩を落とすご夫婦。おもやいのボランティアが急遽駆けつけ、壁や床の撤去に取りかかると、思わず涙が込み上げてきました。「いままで、ずっと我慢してきて、泣いたことなんてなかったのに、おもやいさんがこんなにすぐ対応してくれて」と、張り詰めていた緊張の糸が切れたように 涙が溢れだした住民さんもいました。
「もう、大丈夫だとおもっていたのに。。。もし、住むなら六角川の堤防をちゃんとしてもらわないとここには住めない」と悔しさをにじませていました。
雨が止んで、暑さがぶり返し、家の片付けと申請書類の提出、不自由な避難生活、たった2年前に同じ悲劇を繰り返したばかり、いや三度に渡る被害に被災者の精神的ダメージは図りしれません。同行した看護師さんが身体の様子をみている間に眠りにつく人もいます。ボランティアが作業の音をたてている中でも、椅子にもたれながら、うたた寝をする住民さん。心も身体もぼろぼろに傷ついていて、目が離せません。おもやいのメンバーとそれを支える外部の支援者、コロナ禍で決して多いとは言えないマンパワーの中でも、着実に被災者に寄り添い、汗だくになりながら、それぞれ一人一人が出来ることを出来る範囲で協力しながら、被災者を支えています。
地元の人たちももちろん被災地を支えてくれています。カーテンを扱う地元業者の「窓辺」さんは無償でカーテンを提供してくれています。被災家屋にカーテンを設置に行きました。線路沿いで遅くまで走る列車の明かりに悩まされていたのでカーテンをとても喜んでくれました。韓国料理店さんは韓国風のり巻きを提供してくれたり、おもやいのメンバーのお母さんはボランティアのボランティアで、メンバーに昼食を提供してくれたりとたくさんの“おもやい”が被災地では繰り広げられています。コロナ禍で大変な時ですが、どうぞ長い目でご協力ご支援よろしくお願い致します。
<被災者の声>
高齢夫婦
武雄市内に仮住まいのアパートが見つからず、娘夫婦のいる佐賀市内に引っ越しをする。1990年、2019年、そして、今回ともう3回目で、跡取りもいないし、これからこの家をどうしようか、なやんでいます。(増島智子)
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