雨の予報が続いている中、晴れ間が覗いた被災地では、住民のみなさんが汗だくで水に濡れた家具を家の外に搬出していました。親戚などが駆けつけ真新しい家財道具や壁や床、掃除に追われる姿があちこちでみられました。中には「被災してから今日がはじめての家の片付けです」という方もいます。
“おもやい”に来てくれている数少ないメンバーも家財搬出で被災地を駆け回っています。2年前よりも被害が酷いにも関わらず、コロナ禍の影響でボランティアが圧倒的に少なく、昨日も言いましたが、一人何役も仕事を抱えながら支援活動に当たってくれています。被災者は、2度目の災害に深い落胆と疲労の色が濃く、たくさんの不安と負担を抱えています。新興住宅で2年前にも被災した若いお母さんたちが、おもやいに物資を取りに来ました。
「水害ですぐにアパートを契約したけれど、自宅かアパートかどちらか高い方の水道料金しか減免の対象にならないし、当初電気料金は減免の対象から外れていて、負担がかかったけれど、今回はなんとか減免の対象に入るかもしれない。」
「毎日、買ってくる食事ばかりで食費もかさんでしまう。包丁もないしキッチンも使えないから、調理もできない」
「家をリフォームするのに、2階への階段が外されるから、荷物の置き場が大変。今は暑いから夏物が必要だけど、すぐに寒くなるから冬物も持って出たいけど、アパートも狭いし、全部は運べないから、実家に置かせてもらうことにした。生活用品もアパートに合わせて用意しても、自宅のスペースと違うから、手出しが多くなる」
「洗濯機はないと困るから、すぐに用意したし、アパートの契約金も数十万かかるし、なにかと手だしが多くて手持ちの現金もすぐになくなってしまう。」
と愚痴もとまりません。そんな風に愚痴も言える場所もなく、来週からは仕事も始まるし、家の片付けや引っ越し、役場への申請手続きなどやることは山積みです。また、武雄の住民さんで洗濯ボランティアを引き受けてくださる方がいて、浸水してしまった衣服を洗濯して届けてくれるボランティアに手を上げてくれた人、ボランティアのボランティアで食事を提供してくれたり、自宅の電化製品を提供してくれるおもやいメンバーのお母さんたち、前回の水害のときにもパンを提供してくれる地元のパン屋さん、濡れた畳をユニック車を使って運び出してくれる地元業者さん、浸水したおもやいの拠点の床を張り直してくれる地元の建築業者さんなど、まさにこちらの、方言の「おもやい」の精神でみんなが助け合って駆けずり回って、復旧活動にあたっています。
こうしてボランティアが少ないながらも、恩送りなどの支援の裾野は広がっています。今日も坂本の被災者の方から、お布団を提供したいという申し手がありました。昨日も書きましたが、まだ被災してから一年しか経ってない球磨川流域の住民さんも再建の真っ只中にありながらも、“痛みの共有”を想いから形に変えて被災地に心寄せてくれることは何より被災者の励みになると思います。
また坂本で一緒に活動したコミサポもひろしまの地元九州メンバーはお盆休み返上で支えてくれています。広島では、地元広島メンバーが同じように今回の水害で被災支援の活動にあたっています。
みなさま、どうぞ、ぜひ被災地へのご支援よろしくお願いします!(増島智子)
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