大阪北部地震に関するニュース 第11報

以前、第5報で災害時避難行動要援護者名簿についてご紹介しました。名簿にもとづいて、安否確認が適切に行われなかった自治体が多くありました。ただし、豊中市では他の自治体とは違う対応がなされていました。
ゆめ風基金の「大阪北部地震第6報」に「豊中市では開示同意者名簿も開示不同意者名簿(自治体判断で災害時には自主防災組織等に提供される)も自主防災組織に提供され、まだ完了はしていませんが自主防災組織による安否確認も災害直後から行われているようです。」という事例を紹介しています。

2013年に災害対策基本報が改正され、「地町村長に避難行動要支援者名簿の作成を義務付」と「災害発生時(恐れ)は、本人の同意に関係なく名簿情報の外部提供可能」というように改正されました。ですので、同意・不同意問わず、いのちの危険にさらされれば、適切な対応を求められます。2016年8月に発生した岩手県の岩泉町の豪雨水害では、地域で生活している人ではなく、施設に生活している人でも、少しの判断の迷いが入所者のいのちを奪いました。こういう場合に、よく言われるのが個人情報の問題ですが、個人情報保護法の第23条1項には「人の生命、身体又は財産の保護のために必要がある場合であって、本人の同意を得ることが困難であるとき。」の場合は除いて、あらかじめ本人の同意を得ないで、個人データを第3者に提供してはならないと決められています。ということは、生命、身体又は財産の保護のために必要があれば、情報を第3者に提供して救援活動ができるということです。法律や制度に縛られずに、いのちより大切なものはないという観点から考えれば、あらゆる手段を講じて、被災者のいのちと人権を守らなければならないと思います。もちろん、そこでも個人情報に極力配慮するのは当然です。
障害者のみならず高齢者、女性、子ども、外国人など、支援が届きにくい人たちに十分な支援が行き届くように、丁寧に活動していきたいと思います。

 (増島智子)

大阪北部地震に関するニュース 第10報

ここ数日、本ニュースでお伝えしている「一部損壊」の件ですが今朝27日の朝日新聞によると、「大阪府の松井知事は26日、マンションなどの空き室を借り上げて提供する「みなし仮設住宅」について独自の仕組みを作り、自宅は一部損壊した被災者を対象に、1年間無償で提供する方針を表明。高齢者や低所得者から優先的に入居してもらうことを想定しており、200世帯程度の利用を見込んでいる」ということです。

現在の生活再建支援法では、全壊と大規模半壊などしか適用されないので、一部損壊への支援は、自治体独自の支援策にとどまり、国からの支援はないのが現状です。今回松井府知事は、国に対して「生活再建支援法の適用基準を、一部損壊まで含めるように国に要請する」と言及はしていたのですが、今回はその可能性がなくなり、大阪府として独自の支援策を表明したことになります。しかし、これまでにはなかった一歩踏み込んだ支援策として評価できる。この大阪府の支援策に、各被災自治体がいわゆる“上乗せ・横出し”として、たとえば市営住宅の空き室提供や空き家バンクが持っているデータをもとにすぐ使える空き家を提供するなどして支援策の拡充に乗り出して欲しいものです。以前本ニュースで“社会的実験”といいましたが、可能な限り被災者に寄り添った支援を願うものです。

  ちなみにこれまでに、住宅被害は大阪・京都・兵庫・奈良の近畿4府県で1万824棟(26日現在)にも及んでいます。一部損壊でも住宅の被害だけでなく、家財道具などの被害など、大きなお金も必要となってきますのでより柔軟な支援策を講じて頂きたい。

(増島智子)

大阪北部地震に関するニュース 第9報

大阪北部地震に関して、ここ2~3日は「一部損壊」被災者に対する支援策が話題になっている。報道各紙を読んでみると、すでに過去にも幾つかの自治体は独自施策で、見舞金や特別枠やらで可能な限りの支援をされてきている。
この一部損壊について、山崎栄一・関西大学教授(災害法制)は毎日新聞の取材で「一部損壊は全壊や半壊と比べて見過ごされがちだが、少しでも壊れた住宅に住み続けるストレスは計り知れず補修工事の負担も小さくない。将来的には支援法の枠組みの中で、小額でも支援が受けられるよう法改正するべきだ。」(毎日新聞、2018・6・26)とコメントを寄せている。将来的には、と言っておられるが当然今回の該当者には可能な限りの支援を実施するという前提だと解釈したい。本ニュース前号で、「社会的実験として」と冠をつけたのは、まさに将来につなげるためである。

もっとも被災者にとって、大きな不安は「修理にいくらかかるか分からず不安だ。」「また雨が降れば雨漏りしないか?屋根の修理屋さんは忙しくて間に合わない。」「余震が来たら、安心して眠れない。」などのようだ。こういう不安の声を聞くと、支援策を打ち出す場合に「多様な選択肢が必要である。」ということを強調したい。敢えて社会的実験というのは、打ち出す施策が持続可能なものになるかどうかはやってみないと分からないということでもある。
今回特に屋根瓦の損傷というのは、築数十年という古い建物が多いのではないか?ということが考えられる。持ち家を確保したときには家族もいて、2階建てにしたというケースも少なくないだろう。しかし、今は子どもも家を離れ、一人ぐらしであり、年金生活をしているという家庭も少なくないと想像がつく。そうすると、「いつどうなるか分からない住まいに、修理費に50万円以上かけるのは・・・・?」あるいは「一人だから、これほど大きな家は必要ないかも・・・?仮設でいいから一人暮らしができれば・・・?(空き家の借上げ)」とか、「持ち家なので、市や府が最後は買い取ってくれないだろうか?(リバース・モゲージの活用)」「ここは向こう三軒両隣りが、一部損壊でみんな一人暮らし。行政の支援を受けて3軒続きの共同住宅にできないか・・・?(若者とのシェアーハウスに)」などなど、実は行政が智恵を絞って、支援策のメニューを多彩に提示し、特に高齢被災者が安心して余生を過せるようなプランを打ち出せないものか?要は、被災者にとっては多彩なメニューから支援策が選べるということが大切ではないかと思えるのだが・・・・・?

 台湾の場合は、仮設住宅でも民間企業や宗教団体が資金を出して支援をされる。日本でもそこまでの法制度改革ができないならば、とりあえず時限的にでも基金をつくって対応することも不可能ではないだろう。
何度も言ってきたが、首都直下地震や南海トラフ大地震が来てからでは間に合わない!
社会的実験で、転ばぬ先の杖と転んだ後の命綱(セーフティネット)を考えて欲しい。

 (村井雅清)

「緊急企画!大阪北部地震を振り返ろう寺子屋」を開催します

6月18日、大阪北部をM6.1の地震が襲いました。大阪市北部、高槻市、茨木市、箕面市、枚方市で震度6弱の揺れを記録し、ブロック塀の崩壊や家具の倒壊に巻き込まれて5名の方が亡くなってしまいました。今回の地震は、交通網などインフラの寸断や身の周りの防災対策、今後起こりうる巨大地震への考え方など私たちに多くのことを見直させることとなりました。

そこで、今回の地震での経験や反省などをより多くの方と共有したいと考え、6月28日(木)に「緊急企画!大阪北部地震を振り返ろう寺子屋」を開催する運びとなりました。今回は特に阪神・淡路大震災の際にはまだ生まれていなかった、記憶がないというような若者を中心に、それぞれが経験した大阪北部地震について語り合い、課題を探っていきたいと考えています。ぜひ多くの方にご参加いただければと思います。

日時:2018年6月28日(木)19:00~20:30
場所:被災地NGO恊働センター事務所
参加費:無料
申込み・問合せ:被災地NGO恊働センターまでお電話、メール、FAXにてご連絡ください。

大阪北部地震に関するニュース 第8報

大阪北部地震から1週間が経った。平時から災害時の課題として上がっていた「空き家」に対する二次災害のことが話題になっている。今朝の毎日新聞によると、「被災5市に34万戸」だそうで、「大阪府は67万8800戸」あるとのこと。一方今回の地震での住宅被害は、全半壊・一部損壊合わせて6792棟だそうである。

もちろん単純には数字合わせをできないことは重々承知しているが、これまで一部損壊の場合は仮設住宅には入れないが、これまでの被災地での被災者の訴えからすると、一部損壊でも屋根瓦がズレ、雨漏りがしたことによって事実上住めないという現実がある。もちろん「一部損壊程度だから、修理をして直して住めばよい。」という行政側の論理だろうが、瓦屋根の一部損傷でも修理代が数万円では済まないのである。こうした事情と高齢化による年金生活者には数万円でも厳しい金額であることは容易に想像できる。こうした被災者の状況を考慮すると、一部損壊でもこの多数ある空き家住宅に住んで貰うという選択肢をつくることも必要ではないか!

 南海トラフ大地震では、仮設住宅が200万戸以上必要になるという試算だ。そういう意味でも、社会的実験として今回の大阪北部地震で当該自治体は是非、一歩も二歩もふみ込んだ独自支援の施策を出して欲しいと切に願う。

  (村井雅清)

大阪北部地震に関するニュース 第7報

大阪北部地震から最初の週末ということで、午後昼過ぎまでは雨だったのですが、たくさんのボランティアが集まり、被災各地で活動をされました。
大学生の活躍が顕著で、力強く、頼りになる助っ人だなぁと思いながらその報道を見ておりました。そんな中で注目すべきは、被災家屋の屋根の応急対応をする職人ボランティアの集団が結成されたことです。

この集団は、日本ステンレス工業の社長が代表理事となり、先月一般社団法人として発足した「災害復旧職人派遣協会」です。熊本地震の際も屋根の損傷が酷く、家屋判定は一部損壊でもその後雨水の漏れで、結局水害での床上浸水状態の被害家屋が増えたというケースが多かったのです。この作業は雨との戦いでもあるので、スピードを要します。こういう時にはこのように職人集団が応援に来ると大変助かります。
しかし、このような屋根のブルーシート張りというのは、二次災害の危険を伴うのでボランティア・センターによっては一般ボランティアは派遣しないというケースが多かったのですが、今回のようにプロの職人集団がボランタリーに被災家屋の屋根に上ってくれれば大助かりです。筆者の経験からすると、一般のボランティアも屋根には上れないが、職人さんのお手伝いとして作業は山ほどあります。開設されているボランティアセンターには、是非積極的に屋根のシート張りというニーズをまとめ、そしてボランティアも派遣するという方法を取って欲しいと切に願うものです。

2013年4月に発生した淡路島地震(震度6弱)でも、住家全壊が8棟、半壊101棟に比して一部破損は8305棟にも及んでいます。そのほとんどは屋根瓦の損傷です。この時兵庫県は特例として、見舞金5万円を「一部損壊」世帯にも支給しました。
今回も当該自治体および大阪府は、このような寛大な対応をいて欲しいと思います。

このように災害時には、その時々に被災者が何を求めているのかを集約し、その要望に応えるように、今回のような集団あるいはグループが即座に現れることを期待したいと思います。

(村井雅清)

大阪北部地震に関するニュース 第6報

本ニュース第4報で地震災害による経済被害について触れた。これに大きく影響するのがBCPだ(大災害を想定した企業や官庁の事業継続計画)。しかし、今回の地震で「(兵庫県)県庁では当日午前9時の定時までに登庁できたのは4割。」(毎日新聞、2018.6.22)とのこと。交通機能のマヒが影響したようだが、南海トラフ大地震が発生すれば相当大きな機能マヒが生じることは間違いない。一体このことで、人々の生活にどれほどの影響を与えるのだろうか?過度の不安を持たないような心構えが必要だろう。

他方、「事業継続計画 出勤不要の判断も重要」(神戸新聞、2018.6.23)という社説が目に止まった。これまでの災害時の調査から、労働者も家族のことが心配で仕事についても効率が悪いという結果も出ている。同社説は「災害の規模や発生地による線引きだけでなく、現場の状況に合わせた柔軟な姿勢も重要だ。」とも解説している。
そして、「JR運転再開 大幅遅れはなぜ―」(神戸新聞、2018.6.23)という問題が課題となった。エレベーターでの閉じ込めも課題だ。これらはいわゆる“都市の脆弱性”と言える。阪神・淡路大震災の教訓を思い出しながらちょっと想像してみたい。

あの時、貴重な水は川や山の水を上手く活用したり、兵庫県の県中・県北から大量の水支援があった。また、インスタント食品に偏りがちで新鮮な野菜の補給が必要となると、これも神戸市北区や西区、あるいは同県中・県北からの提供があって助けられた。
こうして考えると、地方の方が災害に強いかも知れない。ということになると、平時から疎開先を決めておくことも有効ではないか。当然、いろいろな部分で災害後より少し不便な生活が待っていることになる。でも、そもそも災害前の生活レベルが必要だったのか?という疑問が残る。私たちは、阪神・淡路大震災後次のような小学校6年生が書いた「詩」に感動し、反省もさせられたのを思い出す。

「きっと神様の罰があたったんや」「もう、モノはいらん。ぜいたくはいらん」
「水も、電気も、何もかも、ムダに使うとった」「消防も、警察もこえへん(来ない)。いざというときは、やっぱり、ご近所さんや」
「これからは、自然をいじめんの、やめとこ」
という詩だ。

今回の地震を気に、もう一度この小学校6年生のメッセージを受けとめたい。
(村井雅清)

【お詫び】
第5報で「応急危険度判定」についてご紹介しましたが、「応急危険度判定」に関しては、2次災害を防止するために行わる判定・表示です。罹災証明を発行するときの判定とは別のものです。誤解を招くような表現をしてしまい、ここに訂正してお詫びいたします。

大阪北部地震に関するニュース 第5報

大阪北部地震から4日目になり、応急危険度判定が本格化したことにより住宅の損壊数が急激にあがり2352棟の上り、半壊は30棟ほど確認されました。これはまず一次判定なので、疑問に思ったりした人はぜひ市町村に申請して判定をし直してください。保険などの補償額に影響します。熊本地震でも一部損壊が全壊になったというケースもあります。

そんな中で、ガスがいまだ使えない地域があったり、部屋の片づけ、屋根へのブルーシート掛けなど復旧作業に追われています。倒壊の恐れがあり避難している人もいます。当センターでも災害発生時には連携させて頂いている大阪のゆめ風基金からの情報によると、災害時避難行動要援護者名簿が利用されなかったというのです。6月21日に配信されたニュース第4報によると、「いずれの市町も、以前ゆめ風がアンケートを取った際は、災害時には自主防災組織(町内会等)に名簿を渡すとしていました。今回はおそらく、被害が小さいのでそこまではしなくてもよいとの判断だったのかもしれませんが、震度6でも名簿を渡さないとすると、震度7でないと名簿は自主防災組織に開示しないということでしょうか?」と報告しています。

今朝21日の朝日新聞によると、「要支援者名簿5市使わず」という見出しで、20日現在で被災13市町のうち8市町しか名簿を使って安否確認をしていなかったと伝えています。また、今回の13市町村では約27万人分の名簿が作成されているとのことです。このうち3市では安否確認をしていなかったのです。記事によると高槻市を例にあげて「一方、市では災害対策基本法に基づいて障害や高齢で災害時の支援が必要とされる「避難行動要支援者」(2万2392人分)の名簿を作成している。だが地震発生から3日間、この名簿を使ってこなかった。」というのです。

避難するときに支援が必要な人たちが多くのいる中で、なぜこのようなことが起きるのでしょうか?理由の一つに、東日本大震災では健常者の2倍の障害者の人たちが犠牲になり、国が避難行動要支援者の名簿を義務付けました。しかし、具体的な安否確認の手順についてのルールがないために自治体の考え・行動に任せているのが実態なのです。

ただ、もし自分の家族に災害がふりかかったら、誰でも心配で安否確認をするでしょう。そのような気持ちで、要支援者への安否確認を行うことができれば、マニュアルがなくても安否確認は行えるはずです。同朝日新聞の中で、ある自治体担当者がこう話しています。「連絡する人手も足りない。今回のクラスの災害なら名簿での確認は必要ないと考えた」と…。
災害時に支援が必要だとして名簿を提出しているのに、どうしてこんな発想になるのでしょうか?部屋のなかに食器が散乱し、ライフラインも止まった中で、どれほどの恐怖を感じたことでしょうか?「大丈夫ですか?」の一言でどれだけ安心したはずか、行政には改めて要支援者名簿の取り扱いを検討してほしいです。
(増島 智子)


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大阪北部地震に関するニュース 第4報

大阪北部地震より丸3日が過ぎた。関連ニュースで最も多いのは、ブロック塀が壊れ下敷きになって、尊いいのちが亡くなったということ。ほんとに痛ましい事故だが、確実に防ぐことができた事故でもあることを私たちは真剣に受け止めなければならない。
しかし、今朝の朝日新聞の「地震 身近に潜む危険」という記事を見て、深く反省させられた。人的被害がブロック塀の倒壊だったので、この話にばかり気が取られていたのだ。少し考えれば分かることだ。ほんとに恥ずかしい限りだ。つまりブロック塀のみならず、あらためて生活の身近にある「自販機・看板・照明・ガラス・・・・」のチェックも忘れないということだ。ハザードマップを見ながら、避難誘導や避難所への避難訓練を図上でシミュレーション(図上訓練)をするときには、必ず「子どもの目線で考えて行動するように!」とアナウンスをしてきたにもかかわらず・・・。

さて、話題は変わって前号で触れた南海トラフ大地震の際の経済被害1400兆円にまで上ることに関連して、今回の北部地震を踏まえて考えて見たい。
同朝日新聞では、「地震経済にも影響」という見出しで、地震で営業や操業をとりやめた主な企業として、アサヒビール(倉庫の荷崩れ)・江崎グリコ(チョコレート菓子工場の配管から水漏れ)・パナソニック(溶接機などの製造装置の位置がずれた)・JXTGグループ(原油の精製装置が自動停止)・資生堂(化粧水や乳液工場のガラスが割れた)・クラシエグループ(菓子や漢方薬工場のガラスが割れた)・阪急阪神百貨店(電車の運休などで従業員が集まらず)・大丸松阪百貨店(電車の運休などで従業員が集まらず)の名があがっている。これだけでは判断はできないが、「原油の精製装置が自動停止」以外は、なんとか日常の暮らしに影響はなさそうだ。もちろん今回の地震での経済被害として中小企業などやあるいは流通産業もなんらかの被害を受けているかもしれない。しかし、今回の地震でもこのように生活に影響を及ぼすとすれば、もし南海トラフ大地震が起きた場合は、また首都直下を襲う地震が起きた場合は、一時期(1ヶ月かも知れないが)どのような暮らし方にシフトしていけば、なんとかなるのか?というシミュレーションをしておくことが不可欠ではないかと痛感させられた。とりあえず、最低限何があれば生きていくことができるのか?再点検が必要ではないだろうか?
ただおそらく日本海側の地域は直接の被害は免れるだろう。そうすれば、平時から日本海側の人たちとお友達になっておくことが肝要ではないだろうか。もし、食糧が途絶えても、送って貰うことも可能ではないか?そして、歩いて移動できる範囲は歩くことを、また自転車での移動に慣れておくことも欠かせない。

こうして考えて見ると、1400兆円あまりの経済被害をもっと小さくすることも可能だということだろう。東日本大震災でも水は1週間もすれば、海外からも含めた山ほど集まった。とにかく心配ばかりしてパニックにならないことが最も大事なことかも・・・・?
(村井雅清)


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大阪北部地震に関するニュース 第3報

余震が続き不安がぬぐえないまま、2日目の朝を迎えました。大阪北部地震に関して、大阪府は12市1町に災害救助法を適用することを決めました。一部損壊は大阪府、京都府などその近隣県を合わせて515棟(20日現在)で、瓦が剥がれた住宅はブルーシートの設置に追われています。
なお、昨晩から今日一日、激しい雨が予想されているので、これ以上被害が広がらないことを祈るばかりですが、併せて土砂災害などの二次災害に十分な注意が必要です。土砂災害の危険地域に住まいの方は早期避難の心構えが求められます。

さて大阪北部地震ですが、高槻市や茨木市をはじめ広範囲に、ガス・水道・電気というライフライン被害が及ぼしています。本ニュースでも触れましたが、これがもっと大きな災害であればどうなるのだろうか?と心配になるのは私だけではないでしょう。先述したライフライン被害はじめ、マンションや高層ビルのエレベーター閉じ込め、飲み水を求めての長蛇の列、情報が届かないケースもある在日外国人へのサポート、そして帰宅難民の方々へのサポートなど暮らしを直撃する課題も露呈しました。
こうした経験をもとに、私たちでできることは何か?を考え、行動することが求められます。“転ばぬ先の杖”として、耐震の徹底、せめて家具転倒防止、早期避難の訓練などは必須事項だ。そして自分が幸い怪我もなく、助かった場合は身近なところで救援ボランティアになることも・・・・。たとえば地震当日の18日夜に、当NGOと連携しているNVNADさんからは下記のようなメールが配信されてきました。

― 日本災害救援ボランティアネットワーク(NVNAD)としましては、本日、高槻市の断水中のある地区で、生活用水の運搬作業のお手伝いをさせていただきました。独居高齢者・障害者等で家の片付けにお困りの方がいらっしゃるのではないかとお話を伺っていましたところ、断水のため飲み水、生活用水に困っているということでした。そして、水が配られている場所は遠くて行けない、行っても重くて持てないとのことでしたので、少しではありましたが、お手伝いをさせていただいたような次第です。―という内容です。

このレポートを読んで「ハッ!」とさせられました。水を求めて行列に並んでいる姿を見て、ボランティアとして水運びのお手伝いくらいは多くの方ができるでしょう。帰宅難民として家路に急がれている方も、安否確認さえ済ませれば少し気分転換で、このように水運びのお手伝いをしたらどうでしょう?NVNADさんは、なんと地震発生当日にこの動きをされています。SNSも活用すれば、こうして小さな災害ボランティア現場があちらこちらに出現するでしょう。インドネシアの全土ではないけれども、同国では「POSKO」と言って、こうした小さな救援センターや避難所、物資ヤードなどが直ちに出現します。(*大きなモスクもPOSKOと言いますが
“転ばぬ先の杖”の次には“転んだ後のいのち綱”です。この機会に、災害と向き合いましょう!
(村井雅清)


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