2017九州北部豪雨水害救援ニュース 第4報

 現地入りした頼政代表からの9日の報告です。

今日9日は雨のため、日田市災害ボランティアセンターは中止となりました。
現地にて西原村一緒に活動している西原村百笑応援団の河井昌猛さんと合流し、状況の確認を行いました。

 まず、市内の避難所に行ってみましたが、約70名の方が避難しているとのことでした。小野地区から避難されている方は、未だに道が通行止めのため自宅に帰ることが難しい状況とのことでした。一方で、こうした帰宅が困難な地区以外の方は、徐々に自宅に戻っている方が増えているようです。避難が長期にわたる方への支援が今後の課題となりそうです。

通行止め_s

 午後からは数名のチームに別れ、被害の大きかった地域以外の比較的被害の小さなエリアを見て回りました。私のチームは羽田地区というエリアを回りました。被害の小さいエリアとはいえ、川が氾濫して床上50センチの浸水があったりと、ところどころ甚大な被害が出ておりました。ボランティアがくる前に自治会など隣近所の方々が協力して家の中の荷物を取り出すなどの作業をされていました。

「5年前の水害で床上浸水して、フローリングや壁紙をやり直したばかりで、また被災した。お金がかかるのが大変だ・・・」
「この地区は水害に慣れているから助け合いがすぐにできている。家の周りがまだ片付いていないのでボランティアを頼もうと思ったが、山田地区の状況を見て取り下げた。こちらの地区よりも被害の大きな地区を優先してボランティアに行って欲しいと思って。」
「土砂が来てトイレも泥だらけで大変。近所の助け合いで家の家具は出したけど、それ以外はなかなか高齢者だから難しい」
「ライスセンターをやっているけど、機械が水に使って何百万かかかる。家の中に水が入らなかったのは良かったのだけど・・・」

軽トラ_s

 今回、回ったエリアの中には集落の中で1件だけ床上浸水したというお宅もありました。自宅の片付けを家族の方々でされており、疲労も溜まってきているとのことでした。

被災後の疲れがたまり始めている時期だけに、ボランティアの力がより求められていることを感じました。

■今後の展開について
ボランティアセンターでは、避難勧告が出されている大鶴地区に、解除と共に素早くボランティアが展開できるように、サテライトを設置していく準備をしています。今後は、避難所での足湯ボランティアも検討していきたいと考えています。(

山崩れ_s

<事務局より>
現在までに被害の実態が出ていないので、何とも言えませんが、今回と同じ線状降水帯の豪雨により2年前の2015年9月に発生した鬼怒川決壊で浸水被害を受けた常総市では、床上1メートルを境に「大規模半壊」か「半壊」が決まってしまい、床上90センチで半壊の査定を受けた被災者もいました。半壊では生活再建支援法による支給はありません。半壊でもほとんどの家財道具も水につかり、壁は時間が経つにつれて水が上に上に浸透していきます。常総市では約3000世帯もの被害が出たにも関わらず十分な支援が受けられませんでした。(後に特例として茨城県と常総市が1/2ずつ出して25万円を半壊世帯に配分しました。)
今回の場合も被災者に対して、柔軟な対応を行政にはしてもらいたいものです。
ちなみに、火災保険に水害の補償がセットされていれば、最大で住宅の立て直しに必要となる保険金を受け取れるそうです。
(詳細はこちら(朝日新聞2017/7/)http://www.asahi.com/articles/DA3S13016294.html

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