「平成30年7月豪雨」災害レポートNO54

(2018年11月25日)
2週間ぶりの広島の坂町です。今回はCODE海外災害援助市民センターの未来基金の国内被災地研修ということで神戸学院大学の学生、被災地NGO恊働センターのインターン、兵庫県立大学大学院の学生さんと社会人のメンバーで坂町の仮設住宅に訪問し足湯を行いました。また、福岡からボランティアに来ている「災害医療支援チームそら」のカフェとコラボさせて頂きました。

足湯ボランティアが初めての学生、被災地でのボランティア活動が初めての学生、仮設での活動が初めての人も、それぞれに学ぶことができたという感想を寄せてくれました。

~足湯のつぶやき~
●今年はどの地域も災害があって大変だったね。娘が阪神淡路大震災の2日前に大阪で結婚式があって泊まることになっていて、帰れなくなっていたことが、今になると不安だった。足湯に来るときに20~30年ぶりに友達と再会できてうれしかった。

●2ヶ月以上、シャワーのみでお風呂(浴槽)に入っていない。被災前の自宅には、浴室に手すりがついておりお風呂に入れていたが、仮設住宅の浴槽には手すりがなく、洗い場から浴槽への方向転換や浴槽内でのしゃがむ動作が難しいため、お風呂に入れない。

●家を壊した後、そこでまた家を建て直して暮らせるか不安

仮設に引っ越して1~2ヶ月が経ち少しは仮設暮らしが慣れつつありますが、「洋服をしまうところがないから、洋服ダンスを自宅から持ってきたい。」、「BSテレビがないから自宅に戻りたい」、「いびきをかいたら、隣の人にクレームを言われた」などなど、仮設暮らしだから、「みなさん我慢しなきゃしょうがない」と言いますが、やはり生活が始まると、「仮」ではいられません。生活に必要な最低限の環境を整えていきたいという声を聞きます。「くらしに仮はない」ということをあらためて感じます。また、少しずつ仮設での環境改善をすすめていきたいと思います。
(増島 智子)

★災害救援金を募集しています。
ゆうちょ銀行一一九(イチイチキュウ)店 当座0068556、郵便振替:01180-6-68556
口座名義:被災地NGO恊働センター
*「201807豪雨」と明記下さい
★クレジット寄付のページ
https://www2.donation.fm/kobe117ngo/form.php
★マンスリーサポーターの仕組みができました!
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「平成30年7月豪雨」災害レポートNO53

(2018年11月9日)
仮設住宅では、少しずつ生活に色合いが出てきました。前号で紹介させて頂いたように玄関前に花が植えられたり、のれんがかかったり、表札が下がったりとしています。
表札は兵庫県立大学大学院の院生のみなさんと一緒に作っています。台座に自分好みに名前を書いて、飾り絵も着いたり、家族のペットの写真を入れたりしています。

みなさんそれぞれ素敵な表札を作っています。台座となる木材は、地元広島のボランティア団体「コミサポひろしま」のメンバーの植木さんのご親戚が経営されている株式会社アイ・エム・シーユナイテッドの代表取締役今津正彦様よりご提供頂きました。大工さんにもつけ方を教えてもらいながら、次々と出来上がっていきます。
中には、ご自宅から表札を持ってきている方もいらっしゃいます。アパート暮らしの多い中、一生に一度の大きなお買い物である“家”その顔である表札は、とても大事なものなんだということをあらためて感じました。

そして、仮設にベランダをつけました!大工さんのお父さんと建築を学んだ息子さんがいるお宅でベランダづくりのお手伝いです。お父さんも張り切ってベランダ作りが進みます。縁側は常設設置となりましたが、ベランダがあるとお布団も干せるので、とっても便利です。東日本大震災の時は、縁側もなくみなさん不便な思いをしていた中で、ボランティアの人たちがベランダを設置していました。

今回は息子さんのアイデアもあって、屋根も設置することになりました。屋根があれば、雨の時に洗濯物も安心です。そして、ちょっとした目隠しはお母さんのリクエストです。前のお家と距離も近いので、目隠しはちょっとした配慮ですね。
今後はご希望の方には少しずつベランダ設置をお手伝いしていきます。
(増島 智子)

「平成30年7月豪雨」災害レポートNO52

11月6日で西日本豪雨災害から4ヶ月が経ちました。一見すると町はずいぶんときれいになってきました。けれど家の中へ一歩足を踏み入れると、床板をはがした家はまだ泥がはいったままで、解体を待つ家や、大工さんを待つ家などいまだに2階での生活を余儀なくされている人がいます。

そして、仮設住宅では入居から1ヶ月、2ヶ月が経ち落ち着いてきたものの、生活するにつれ、必要なものを自宅にとりに行く人もいます。この間の疲れが出て、不眠や頭痛などの症状が出ている人もいます。家の片付けや事務手続きに追われ、やっと落ち着いたところで、今後の生活への不安や再建をどうするか被災者にとってはこれからが本番です。

先日、久しぶりに広島を訪れ、地元のSeRV広島のボランティアのみなさんと仮設で足湯をしました。
●「自分のものが土砂にやられて、捨ててしまった。けど、今になって思うと新しく購入するには、お金もかかって大変。」
●「仮設住宅は2年間住むことが出来る。今日も朝日新聞からインタビューされたけど、『今、何が必要ですか?』わからない。先の事が(2年後)心配。」
●「水害で一階が浸かってしまった。最初、町営住宅に2世帯で住んでいたが、主人が眠れなかって気を使った。この住宅も娘が申し込んでくれて夫婦二人で住むことが出来た。今、1ヵ月になるが、やっと眠れるようになった。主人(90代)が認知症の傾向にあり、忘れっぽくなってきた。ずっとここで住めれば少しは安心だが・・・」

こうして足湯をしながらぽつぽつといまの心境を語ってくれます。これからの暮らしの再建に大きな不安があることがつぶやきを通して感じることができます。
住民の方が、談話室で足湯の準備をしていると、「菊があるから飾って、みんなが癒されるように、ここにもって来ようか?」とたくさんの菊の鉢植えを運んでくれました。談話室の入り口がパッと華やかになりました。水害で難を逃れた菊が鮮やかに咲き、みなさんの心を癒してくれました。仮設に少しずつ本来の暮らしを取り戻したようです。
(増島 智子)