②「共に過ごしてきた仲間」
5日は、7月6日で西日本豪雨から1年を迎えるにあたり、どことなくみなさんがソワソワしていました。仮設へ行くと、今日一緒に準備をしてくださる方の家のベランダから、「ちょっとおいで。」と声をかけてくださいました。「今日のおやつにでもみんなで食べて。」っと、手づくりのパンを作って下さっていました。くるみとレーズンが入った焼き立てのパン。「ちょっと味見してみて。」と切ってくださるパンからは、ゆげと同時にふわ〜っといい匂い。外がサクサク、中がふわ〜。「おいし〜っ!!」。焼いてくださったことへの気持ちとパンのうまさになんとも言えない気持ちになりました。
数日前まで雨の予報だったにも関わらず、この日は快晴。暑くて汗がでるほどの天気となりました。竹灯篭の準備が始まりました。パンを作ってくださった家のお父さんは、竹を切る道具を家から運び出し、さっそく作業に取りかかられました。大工をされていいたお父さんの仕事ぶりは、本当にすごいです。「こんな感じのものを…」と見本を見せると、あっという間に一つ、二つとすてきな灯篭が作られていきます。そして集会場前の作業場には、一人、また一人と仲間が集まって来ました。「〇〇さん、切るの変わろうか?」「竹の中から水が出てくることがあるから気を付けて。」「〇〇さん、ちょっと休憩しようや〜。」一つ一つの声かけが、みなさんで家族のように1年一緒に過ごしてこられたことを感じさせるものでした。仮設に来た時はお隣さんも分からなかった方々が、今こうやって共に生活している風景を見ながら、1年なんだな〜と。
そんな中、出来ていく竹灯籠を見ながら、被害に遭われた多くの方々への想い、1年をどのように過ごされていたのだろうと考えていました。
(ボランティアスタッフ 柚原里香)