あれから5年4ヶ月、岩手県の被災地に入った増島のレポートをお届けします。
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「まけないぞう」がつなぐ遠野ものがたり
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今日30日で東日本大震災から2000日を迎えました。河北新報(2016/08/30)では「東日本大震災の発生から2000日目を迎えた30日、東北の被災地では復興への取り組みが続いている。そのスピードは、地域によって大きく異なる現実がある。」と伝えています。
仮設の集会所では、遠野の「ふきのとうの会」のみなさんがつるしびなの講習会を定期的に開催しています。みんなの笑い声が夏の暑さを吹き飛ばします。「ふきのとうの会」のみなさんは「3.11」の震災の直後から、「まけないぞう」の作り方を沿岸の被災者の人たちに伝えてくれて、いまでも3カ所の仮設でつるしびなの指導に行っています。5年経ったいまでも継続的に活動を続けている貴重な団体のひとつです。
今回は「押絵(おしえ)」というもので、舞妓さんをモチーフにした作品です。これらの作品はひな祭りのときに、遠野で展示・公開されます。これまでの間にも多くの作品が生まれています。
みなさんつるしびなを作るのを楽しみにしています。
仮設にそのまま残る人、仮設から引っ越した人、津波後に別の街に引っ越した人、これから引っ越す人など復興への道はそれぞれ違いますが、みなさんそれぞれのそのことを受け止めています。そのメンバーの中の人には「ここの仮設に入って本当によかった。こうしてみんなと仲良くできて、手芸もできたし、ここじゃなければこんなふうにできなかった」と。もうすぐ仮設からの卒業して復興住宅に引っ越すのですが、引っ越ししても毎月つるしびなの日には、仮設の集会所にくるそうです。こうして、少しでもコミュニティの維持ができれば、離れても寂しくなかったり、孤独を感じることも少ないと思います。
復興住宅での新しいコミュニティづくりが課題となっているいま、また改めて被災地に目を向けてほしいものです。
~訂正とお詫び~
2014年7・8月豪雨災害レポートNO.50の中で、「広島の被災地を歩いてみると、流れたお墓の救出などに関わった現場では、お墓の区画ができあがり、新しくなったお墓が目立ち、観音様が建立されていました。」の中の観音様はもともとあったもので、観音様の台座の碑文が新しく刻まれていました、というのが正確でした。
NO.51で「法要を行ったのは、広島密教青年会の有志の方たちです。」とお伝えしましたが、ただしくは「高野山真言宗広島青年教師会」でした。合わせて訂正してお詫びいたします。