【東日本大震災】レポートNo.283

あれから6年半、9月に岩手県の被災地に入った増島のレポートをお届けします。
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「まけないぞう」がつなぐ遠野ものがたり  9月9日   
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 先月の岩手訪問では、「まけないぞう20年ありがとうキャラバン」の企画として、「岩手医科大学 創立120周年記念イベント『健康フェス2017』~いきいき元気健康家族~」に参加させて頂きました。
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 今回のご縁をつないでくれたのは、大船渡の作り手さんです。その久美子さんは、2011年津波に襲われ自宅は大規模半壊でした。その後、仮設住宅コミュニティ支援員として仮設住宅の住民のお世話をしていました。そんな久美子さんに出会い、小物づくりが好きだということで「まけないぞう」づくりに参加されました。それから、2017年に自宅を再建し、仮設の統廃合に伴い、仮設住宅をでました。けれどもまだきちんと再建できていないので、実家に間借りしながらの生活だそうです。
 その後、岩手医科大学で入院生活をされ、体調が落ち着いた頃に、病気を持つ患者さんやその家族のために「まけないぞう」を岩手医科大学付属病院「がん患者・家族サロン」に寄付されたそうです。その担当者がとても熱心な方で久美子さんのボランタリーな行為に感銘を受け、「まけないぞう」にもとても感動してくれたのです。
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 久美子さんは「まけないぞう」を受け取った人たちが喜んでくれる姿がとてもうれしいそうです。今回そんな患者さんから、お礼のお手紙も届いたそうです。ここに紹介致します。
◆「まけないぞう」ありがとうございました。生まれつき心臓病があり、入退院を繰り返している娘も術後1週間ですが、嬉しそうにゾウさんをもって遊んでいます。私も東日本大震災を岩手県沿岸で目の当たりにしています。沢山の方の支援に感謝しています。
 今回も娘の病気を思ってくれる方が大勢いるということを実感し、涙が出るほど嬉しく、親も頑張らねばと思う日々です。このような支援をこれからも続けてほしいです。
 子供たちは笑顔になります。家に帰ったら待っている子供たちもゾウさんと遊ばせます。これからの入院の際に宝物として持っていきます。
◆入院中、とても気持ちが不安になり、辛い気持ちで過ごすことが多かったなか「まけないぞう」をいただきました。
 赤を選んだのは赤は生命力の象徴かな・・・なんて勝手に思ったからなのですが、「まけないぞう」を見るたびに頑張らないと、と自分に言い聞かせ入院生活を過ごしました。おかげさまでそろそろ退院できそうです。ありがとうございます
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 こうして、今回「健康フェス2017」に参加することができました。イベント当日は、快晴の中、関係者の方によるとこれまでで最高の人手だったそうです。久美子さんにもお手伝い頂き、たくさんの「まけないぞう」がお引越ししました。ボランティアの大原さんもバッグに子ぞうを身に着け、子どもたちにアピールしながら販売をがんばってくれました。
 久美子さんは「とても楽しかった。久しぶりに子どもをこんなにたくさん見たわ。」と嬉しそうに話してくれました。

 
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