「平成30年7月豪雨」災害レポート―NO3

西日本を襲った大雨災害から、丁度1週間になりますが、被災者はもちろん、支援に入っている人たちも、泥と暑さとの格闘でもう精神的にも、体力的にも限界のようです。
こういうときには、とにかく一人でも多くのボランティアが被災者のそばに寄り添い、水を運んだり、泥かきを手伝ったり、家の掃除をしたりとお手伝いすることが必要ではないかと思います。そのことでどれだけ被災者は喜ばれるか。ボランティアができることはたくさんあります。
ただし、ボランティアは自己完結が当たり前です。少しでも被災地の渋滞を緩和するためにも可能な限り日帰りボランティアに徹する方がいいのではないでしょうか?
また遠方から行かれる場合は、被災地の主要な駅から少しはなれたところで宿舎を確保し、徒歩か公共交通機関を使って被災地まで移動するなど工夫して欲しいですね。

今朝の毎日新聞で、倉敷市真備町での「互助」「共助」の話が紹介されていました。手伝いに来たボランティアが汚れたスコップを洗いたいのだが、その被災地は断水で水が出ない。そんな状況の中で貴重な水を下さいとは言えない。ところがその支援に入ったお宅は、井戸水があったために、水を使うことができたとのこと。こうした被災者と支援者の共助が、あちらこちらで行われているのだろうなぁと想像します。また被災者同士の「互助」もあるでしょう。
阪神・淡路大震災後、私たちは「自立は支えあいから」というメッセージを発信していましたが、まさにこのような過酷な日々の中で、「自助」「共助」がしっかり生まれていることは、こちらも元気になりますね!

私は、事務所番のような役割なので、日々現場からの被災者の声が、また支援者の声が入ってきます。被災者の方々が毎日たいへんな思いをしておられるのに、ボランティアが十分に入れないという状況だけは、一日も早く解消しなければならないでしょう。そして避難所支援を手厚くすることも忘れてはなりません。今回は、DMAT,DPAT、DHERTなど専門家による支援チームが頑張っておられます。是非、ボランティアと積極的に連携して、活動プログラムを組んで下されば、被災者も助けられるというものです。(村井雅清)

●長くなりますが、広島の安佐北区と坂町を見てきた代表頼政のレポートを下記に貼り付けます。ここでも、自主的なミニ・ボランティアセンターが誕生し、大変現実に適した活動をされていることが報告されています。

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安佐北区口田地区では、住民の方が自ら立ち上げたボランティアセンターで活動を行なっていました。各地区で自主的なボランティアセンターが立ち上がっているようです。「ボランティアにたくさん来てくれるので、ありがたい」「7年前にも水害にあったけど、今回はそれを超えた」「罹災証明がどうなるか不安」という声がありました。大きく被災したところでは、小学生のような子どもも泥出しを行なっていました。
「どこから手をつけていいかわからない」「いつまでかかるのか、先行きが見えない」という方もいらっしゃいました。
 口田地区は、電気や水道は使えるのでなんとか自宅で生活できている、という在宅避難者の方が多いようです。避難所には10数名が夜に戻ってくるだけ、ということでした。避難所には仮設住宅についての張り紙がしてありましたが、住民の方に周知されているかは確認できませんでした。今後の生活拠点となる仮設住宅についてもそろそろ動きがありそうです。

次に坂町に向かいました。坂町は人口13000人の小さな町で、広島市のベットタウンです。坂町は大きく被災をしていて、家の半分くらいまで土砂に埋まった家もあります。被災した場所を見て回っていると、「いつまでかかるのかわかりますか?」と声をかけられました。「生活道路が戻らないと生活できないし、いつになるのか。できるだけ早くしてほしい。ボランティアの人はキビキビして頼りになるけど、土砂が多すぎて・・・」とお話されていました。自治会長さんは「一気に片付くわけはないとわかっているけど、みんな自分のところにボランティアに早く来てほしいという思いもある。1週間たってみんな疲れが出て来て不平不満も増えてきた」とお話されていました。
坂町は6カ所の避難所があり、約400名が避難しておられるとのことでした。しかし、お弁当は毎食1500食配布していて、在宅の方々も取りに来られるとのことでした。坂町に古くから住む方々は、家から離れず在宅を選ぶ方が多いようです。断水もしており、生活状況はあまり良いとはいえません。避難所も暑く大変ですが、今後クーラーが順次設置されていくとのことでした。

1日も早い復旧のため、多くのボランティアの方の力が必要とされています。
また、避難所の環境もよりよくしていかなければ今後、体調面の悪化が心配されます。    (頼政 良太)                                      

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