「平成30年7月豪雨」災害レポート―NO7

様々な公的支援を受けるためには、必ず罹災証明が必要になりますが、これだけ広域で対象被災者が多い場合は、同証明書を出すには大変時間がかかります。それで、被災自治体では大阪北部地震でもすでに試みている「スピード発行」に努力しています。岡山県倉敷市の場合は、即日発行しているようです。また同県総社市の場合は、職員が自転車に乗って罹災証明取得のお手伝いをされているとのこと・・・・・・。
また、先日(17日)安倍政府は、今回の豪雨水害で自宅が半壊でも、応急仮設住宅に入居できるように災害救助法の要件を緩和すると発表しました。すでに、政府は被災者のための“みなし仮設”を約7万戸確保したと発表しています。

こうした被災者の住まい支援のメニューを考えると、とりあえず該当する被災者は、至急仮設住宅や「みなし仮設」への入居手続きを済ませ、連日の猛暑で、体力も気力も限界を超えておられるでしょうから、とりあえずゆっくり体を休めて欲しいと切に願います。
場合によっては期限付きかも知れませんが、短期間でもゆっくり休息できる場所が不可欠です。こうして住まいの確保が充実すれば、ちょっと安心できるではないでしょうか。
ただ、行政の方にお願いしたいのはくれぐれも柔軟な、新設な対応で被災者へのサービス提供に徹して欲しいですね。たとえ新品の仮設住宅でも、自宅から遠いから行かないという被災者もおられます。住みなれた場所から離れたくないという心理も働きます。是非、巡回バスを走らせて、被災を受けた自宅と仮設住宅を行き来できるような配慮が欲しいですね。

一方でとにかくボランティアが足りないという厳しい現状です。渋滞もネックになっています。被災住宅からやむなく出された廃棄物が道路の脇に高く積まれていることも渋滞に拍車をかけているでしょう。車で被災地に向かうボランティアは、できるだけ現場から離れた駐車場に車を置き、徒歩で目的地まで行って欲しい。
そして熱中症や熱中症予備軍にならないように、一日2時間から3時間で作業を終わりにしましょう。                           (村井雅清)

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「平成30年7月豪雨」災害レポート―NO6

大阪北部地震から今日で1ヶ月が経過しました。「えっ?まだ1ヶ月なんだ?」と正直驚きました。幸いなのは、これまで公的支援がなかった一部損壊でも、「みなし仮設」に入居できる可能性が出てきました。是非、これに加えて生活費支援も切にお願いします。

さて直後から広島に入っている増島智子から被災地広島レポートが届きましたので、下記に紹介いたします。

・・・・・・・・・・・・・・・
今回の豪雨災害の特徴として、広範囲で局所的に被災しているということが一つ挙げられると思います。神戸市の兵庫区や灘区の被災現場もそうですが、ほんとに狭いエリアで大きな被害が出ています。先日広島市東区の被災現場もそうでした。3軒くらいのお宅が全壊で他の数件の家は土砂が家などに流入したそうです。

今回、この地域へのご縁を頂いたのは、前回2004年の広島豪雨災害の時に被災した被災者の方のお知り合いでした。家の1階半分は土砂で埋もれ、2階から半分が傾いてしまいました。 取り出せるものを取り出し、新たな転居先への準備が進められています。大量の土砂に埋もれたにも関わらず、親御さんの写真は無傷で救出することができました。奥さんはその無傷の写真をみて、よかったと涙を流していました。何度となく、「罰があったのかしら、なぜ、他の家はなんともないのに、うちだけ・・・」と、返す言葉も見つかりません。

そして、仏壇の戒名も流されてしまいました。それは1階の天井にかかるくらいの高さの土砂の中に埋まったままです。スコップでかいてもかいても土砂と流木と石ころばかりで気が遠くなります。でも、被災された方の気持ちを考えると、少しでも手がかりを求めて、土砂をかきだしたくなります。容赦なく照り付ける日差しは、被災者の体力と精神力を奪っていきます。たまらず、日よけのシートを張り、日影をつくります。
小高い山の上に立ち並ぶ住宅地で、木陰に入ると涼しい風が吹き抜けます。「とても静かでいいところだったのよ」とお母さんは教えてくれます。「まさかこんな歳で、こんなことになるとは・・・」と。

そんな会話の中、地元のお寺で以前の2004年の広島豪雨水害でもお世話になった薬師寺のご住職猪さんも差し入れを持ってお手伝いに来てくれ、そして偶然にも高野山真言宗金剛峯寺社会人権局の雨貝課長と、広島に来る前に資器材を高野山現場を見に来てくれましたから運んでくれた大前さんが現場を訪れてくれました。

この人たちのような被災者がこの西日本の豪雨被災地には数多く存在します。連休を終え、被災地に行くとボランティアはまばらです。膨大な土砂を前に、茫然と立ちすくんでしまいたくなります。それでも被災者の人たちは発災から休む間もなく、土砂をかきだし続けています。それを支援する職員や地域の人、ボランティアの人たちの疲労の色も濃くなるばかりです。
どうぞ、全国の皆さん被災地に応援お願いします。遠くにいてもできること、現場に来てくれること、できることはたくさんあります。どうぞご支援よろしくお願いします。
そして、いま直近では大阪北部地震の被災地で私たちの仲間が活動しています。他の被災地にも関心を寄せて頂きぜひ、ご支援・ご協力の程よろしくお願いします。 (増島智子)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

 

なお、代表頼政良太の動きも紹介しておきます。

◉広島県安佐北区、安芸区での活動活動
安佐北区や安芸区の被災箇所および避難所を調査いたしました。安佐北区は社協によるVCの立ち上げが実質的に遅れており、地域住民によるVCが先行する形で立ち上がっています。地域住民との連携がうまくできていないため、自主的に地域住民が運営するVCへ物資支援を行いました。

◉広島県坂町での活動(避難所運営の支援)
坂町民生課や日赤医療班、看護協会などとの連携のもと、社会福祉協議会のボランティアセンターの一環として避難所でのボランティアコーディネート業務をお手伝いしています。主としてコーディネートを担っているのは、兵庫県立大学の大学院生ですが、そのサポート役として支援を行なっています。主に、不足物資の調査・調達、避難所内の清掃道具の確保、避難所の環境整備(間仕切りの設置、更衣室の設置、談話スペースの設置など)を行なっています。今後は、避難所内で足湯ボランティアなど日中活動も展開できればと考えています。

◉広島県呉市での活動(避難所調査)
呉市の避難所3ヶ所を回り調査を行いました。一部、ダンボールベット等の要望が出てきましたので、明日以降対応予定です。呉市については、見た限りでは坂町の避難所よりも環境は整っています。

今後については、坂町や呉市などの避難所を中心に、環境改善のお手伝いや足湯・お茶会などの日中活動の展開等を考えています。             (頼政良太)

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「平成30年7月豪雨」災害レポート―NO5

連休最後の日です。通常の災害ならば、災害後最初の連休で作業は完了しないが、なんとなく終わりが見えます。しかし、今回は、ほんとに終わりが見えない過酷なロードの様相です。
さて、西日本の被災地ですが、ボランティアセンターが各地で設置されました。一方で、4年前の広島豪雨災害、そしてその後の熊本地震と“SNS”が活躍しています。ミニ・ボランティアセンターなるものもチラホラ生まれています。これだけ広範囲の災害後の支援は、ある種ゲリラ的に支援活動を展開する方が、結果的には効率がよいのかも知れません。23年前の阪神・淡路大震災を思い出しますが、災害2日後に立ち上がった地元NGO救援連絡会議(故草地賢一代表)は、災害後約1ヶ月は自由に活動をしてもらい、その後やおら「そろそろ一度みなさん集まり情報交換をしましょうか?」と呼びかけ約80団体を集め、初めてのボランティア同士の顔合わせをし、その後毎週集まることで、水が流れる如く次々と課題が整理されたのです。困った時はお互い様というのは、災害の多い社会の文化なのかも知れません。

当センターは、昨日神戸市兵庫区熊野町の側溝に溜まった泥を書き出しました。近所の方々が休憩の度にスポーツドリンクを配りに来てくれ、もちろんその上片付け掃除をされているのです。こうして私たちがボランティアに行くと、かえって「何もせんわけにはいかん!」と無理をされるのが気になるところです。そこをまとめ役の30代の“イケメン青年”(私たちはニッカズボンのアンちゃんと言っています。)が、「地元のことやから出てきてくれるのは嬉しいけれど、熱中症で倒れられたら申し訳ないんですよね!普段、僕らの子どもが遊んでいるのを見守ってくれているんだから、元気でいてほしい。」と滴る汗を拭きながら、話してくださいました。ほんとに“困った時はお互い様”がそこここにあるようです。
みなさん、くれぐれも無理しないように、普段の半分の時間、ペースでやりましょう。
(日陰で休憩)

本ニュース最初に書かせて頂きましたが、大阪北部地震の支援活動を下記添付のように震災がつなぐ全国ネットワークの松山事務局長がコーディネーターとなり踏ん張っています。その司令塔と言いましょうか、たくさんのボランティア、NPO、NGOも日夜汗を書いています。是非、大阪北部地震の被災地も忘れないようにしましょう。(村井雅清)

・・・・・・・・・・・・・・・・
西日本豪雨災害での支援活動が本格化しておりますが、6月18日に発生した大阪府北部を震源とする地震の支援活動も、継続しています。

震つな関係団体の活動を報告します。

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大阪ボランティア協会
http://www.osakavol.org/01/saigaibousai/osaka18.html
・おおさか災害支援ネットワーク(OSN)の運営に加え、障がい者支援等のスペシャルニーズの対応を継続しています。

レスキューアシスト@茨木市(茨木ベース)
https://www.facebook.com/rescueassist/
・茨木市災害VCと連携し、屋根のシート張りやブロック塀の撤去など、特殊技術を使ったニーズへの対応を継続しています。
・茨木市では、シート張りのニーズが残り30件程度あります。今月中におおよその目処がつきますが、今後の天候等により、張り直しのニーズが上がってくることも想定されています。
・レスキューアシストでは茨木市の他、高槻市での活動も視野に入れながら、拠点の整備を進めています。

ダッシュ隊大阪@吹田市
https://www.facebook.com/DasshuDuiDaBanjia/
・吹田市災害VCが平常時対応になった中、シート張りニーズを連携団体の愛・知・人と共に手掛けています。
・7/15現在、残りニーズ数軒となっていますが、今後の張り替えニーズを想定し、ダッシュ隊大阪としてもシート張りチームを組み、今後の息の長い支援に備えています。

愛・知・人@吹田市(シート張り等)
https://www.facebook.com/npo.aichijin/
・基本は週末ごとの活動ですが、吹田市においてシート張りのニーズへの対応を継続しています。7/15現在、吹田市での屋根シート張りニーズが落ち着いていることから、活動拠点を茨木ベースにしながら、吹田市の他、高槻市のシート張りニーズに対応しています。
週末宿泊型滞在が難しいメンバーは、岐阜県関市の水害対応に日帰りで参加しています。

IVUSA@高槻市(古曽部ベース運営サポート)
https://www.facebook.com/npoivusa/
・7月14-15日に高槻市内の被災が目立つ地域に、ローラー活動&チラシ配布を行っています。IVUSAでは、この週末には岐阜県関市に170名の学生が活動しています。高槻市への対応も引き続き、細くとも長い支援を予定しています。

被災地NGO恊働センター&レスキューストックヤード
http://ngo-kyodo.org/osaka-jishin/
http://rsy-nagoya.com/rsy/blog/2018/07/8-11.html
・7月15日、高槻市柱本団地の方を対象に、足湯と陶器市を開催。恊働Cとつながりのある神戸大学の学生の他、地元高槻市の関西大学の学生が足湯に参加しています。本日(7/15)は、団地近くにある特養のデーサービスルームにて開催された子ども食堂に合わせ、団地の方向けに、足湯と陶器市を行いました。
・陶器はレスキューストックヤードから持ち込まれ、今後も不定期ながら、継続的に陶器市や足湯など、人が集う場づくりを行って行く予定をしています。

ピースボート災害ボランティアセンター
https://pbv.or.jp/blog/?p=21678
https://www.facebook.com/PBVsaigai/
・スタッフ1名をOSN(おおさか災害支援ネットワーク)の事務局サポートとして継続派遣。7月末まで派遣予定。
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「平成30年7月豪雨」災害レポート―NO4

豪雨開けの最初の3連休、各地の被災地におけるボランティア活動が本格化しています。
すでに各地で、一人ひとりがこれまでも多くのご支援をして下さっていることと思いますが、今一度ボランティアへの支援金をよろしくお願い致します。もちろん被災者へ届く義援金も必要ですが、もう少し貯めてから、あまり集まっていない被災地に送って下さい。
さて、ボランティアは被災地各地で、猛暑、砂埃り、感染症との格闘の中でほんとに涙が出るほど頑張っておられます。先日、岡山のある被災地の女性が、「ここも700世帯ほど浸水しているのに、誰一人支援に来ない。こうなったら“へこたれるまで”やるしかない!」とネットで叫ばれていたのが印象的でした。

昨日、当NGOのメンバーと応援部隊の関西学院大学、兵庫県立大学、神戸大学のチームで、4年前にも大災害に遭い、今回も遭ったという兵庫県丹波市の被災者宅の泥出しに行って来ました。報道にもありますように、ほんとに猛暑の中での作業はきついですね!私も万全の装備で入ったにもかかわらず、腰を痛めてしまいました。
これから初めて行かれる方、またすでに各地で作業をしている方々、一つ是非参考にしてください。土嚢袋に土を入れる時に、スコップ3杯分位で十分です。つまり袋の3分の1程度です。何故かといいますと、重たくて男女問わず誰でもが持てないということ。加えてその土嚢袋を使用する場所によっては違うかも知れませんが、あまりたくさん詰めると、丸まってコロコロして積んでも安定しないということです。
そんな中で若い人たちが汗を拭いながらも、懸命に作業をしている姿を見ると、しんどさも吹っ飛ぶのですが、是非被災者宅の方々のしんどさも配慮しましょう。山登りと一緒で、一番ゆっくりされている人のペースに合わすのがいいようです。

今日は、今回の大雨災害で被害に遭った神戸市内兵庫区で、私道である路地と側溝に溜まった土砂の片付けに行きます。住民の方がコツコツされていたのですが、「私たちがやりますから、休んで下さい。」と一気に片付けに参ります。今日も若い大学生が応援に来てくれます。私のような前期?高齢者は若者の邪魔にならないように参加することにします。
さあ、いざ出陣!と参りますか・・・・・・。(村井雅清)

また長くなりますが、広島の安佐北区白木街道沿いを見てきた増島のレポートを下記に貼り付けます。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・
今日(7/14)は口田小学校のふれあいボランティアセンターにみなさんから届いた土嚢袋を500枚お届けしました。現場のサテライトは地域住民が自らサテライトとして建てたそうです。せっかくできたのに、どこのサテライトも資材が足りていません。午前中、土嚢袋を追加しても追加してもどんどんなくなっていきます。資器材も足らずに、ボランティさんが自前で持ってきてくれています。
そして、とにかく暑い!!ボランティアさんは現場から帰ってくるとシャワーを浴びたよう

に汗だくでくたくたです。こちらのサテライトは水とお茶が多くて、スポーツドリンクのようなものが欲しいです。これはどこの現場もそうでしょう。
サテライトが多くて、資器材などの不足が目立ちました。

今日は白木街道沿いを見てきました。ここも安佐北区ですが、

とてものどかなところだったようです。住民さんが自主的に家の軒先にサテライト作って片付けをしているようでした。安佐北区もとても広いので、ボランティアの人手がいくらあっても足りないくらいです。広範囲の被災地で重機も足りず、とにかくボアンティア頼みです!この炎天下のボランティアの地道な作業が続きます。
全国から各被災地にボランティアに来てほしい!!   (増島 智子)

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「平成30年7月豪雨」災害レポート―NO3

西日本を襲った大雨災害から、丁度1週間になりますが、被災者はもちろん、支援に入っている人たちも、泥と暑さとの格闘でもう精神的にも、体力的にも限界のようです。
こういうときには、とにかく一人でも多くのボランティアが被災者のそばに寄り添い、水を運んだり、泥かきを手伝ったり、家の掃除をしたりとお手伝いすることが必要ではないかと思います。そのことでどれだけ被災者は喜ばれるか。ボランティアができることはたくさんあります。
ただし、ボランティアは自己完結が当たり前です。少しでも被災地の渋滞を緩和するためにも可能な限り日帰りボランティアに徹する方がいいのではないでしょうか?
また遠方から行かれる場合は、被災地の主要な駅から少しはなれたところで宿舎を確保し、徒歩か公共交通機関を使って被災地まで移動するなど工夫して欲しいですね。

今朝の毎日新聞で、倉敷市真備町での「互助」「共助」の話が紹介されていました。手伝いに来たボランティアが汚れたスコップを洗いたいのだが、その被災地は断水で水が出ない。そんな状況の中で貴重な水を下さいとは言えない。ところがその支援に入ったお宅は、井戸水があったために、水を使うことができたとのこと。こうした被災者と支援者の共助が、あちらこちらで行われているのだろうなぁと想像します。また被災者同士の「互助」もあるでしょう。
阪神・淡路大震災後、私たちは「自立は支えあいから」というメッセージを発信していましたが、まさにこのような過酷な日々の中で、「自助」「共助」がしっかり生まれていることは、こちらも元気になりますね!

私は、事務所番のような役割なので、日々現場からの被災者の声が、また支援者の声が入ってきます。被災者の方々が毎日たいへんな思いをしておられるのに、ボランティアが十分に入れないという状況だけは、一日も早く解消しなければならないでしょう。そして避難所支援を手厚くすることも忘れてはなりません。今回は、DMAT,DPAT、DHERTなど専門家による支援チームが頑張っておられます。是非、ボランティアと積極的に連携して、活動プログラムを組んで下されば、被災者も助けられるというものです。(村井雅清)

●長くなりますが、広島の安佐北区と坂町を見てきた代表頼政のレポートを下記に貼り付けます。ここでも、自主的なミニ・ボランティアセンターが誕生し、大変現実に適した活動をされていることが報告されています。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・
安佐北区口田地区では、住民の方が自ら立ち上げたボランティアセンターで活動を行なっていました。各地区で自主的なボランティアセンターが立ち上がっているようです。「ボランティアにたくさん来てくれるので、ありがたい」「7年前にも水害にあったけど、今回はそれを超えた」「罹災証明がどうなるか不安」という声がありました。大きく被災したところでは、小学生のような子どもも泥出しを行なっていました。
「どこから手をつけていいかわからない」「いつまでかかるのか、先行きが見えない」という方もいらっしゃいました。
 口田地区は、電気や水道は使えるのでなんとか自宅で生活できている、という在宅避難者の方が多いようです。避難所には10数名が夜に戻ってくるだけ、ということでした。避難所には仮設住宅についての張り紙がしてありましたが、住民の方に周知されているかは確認できませんでした。今後の生活拠点となる仮設住宅についてもそろそろ動きがありそうです。

次に坂町に向かいました。坂町は人口13000人の小さな町で、広島市のベットタウンです。坂町は大きく被災をしていて、家の半分くらいまで土砂に埋まった家もあります。被災した場所を見て回っていると、「いつまでかかるのかわかりますか?」と声をかけられました。「生活道路が戻らないと生活できないし、いつになるのか。できるだけ早くしてほしい。ボランティアの人はキビキビして頼りになるけど、土砂が多すぎて・・・」とお話されていました。自治会長さんは「一気に片付くわけはないとわかっているけど、みんな自分のところにボランティアに早く来てほしいという思いもある。1週間たってみんな疲れが出て来て不平不満も増えてきた」とお話されていました。
坂町は6カ所の避難所があり、約400名が避難しておられるとのことでした。しかし、お弁当は毎食1500食配布していて、在宅の方々も取りに来られるとのことでした。坂町に古くから住む方々は、家から離れず在宅を選ぶ方が多いようです。断水もしており、生活状況はあまり良いとはいえません。避難所も暑く大変ですが、今後クーラーが順次設置されていくとのことでした。

1日も早い復旧のため、多くのボランティアの方の力が必要とされています。
また、避難所の環境もよりよくしていかなければ今後、体調面の悪化が心配されます。    (頼政 良太)                                      

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「平成30年7月豪雨」災害レポート―NO2

昨日7/11の午前中に、広島市安芸区の被災地に入った頼政代表からのレポートが来ましたので下記に紹介します。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
昨日は広島市安芸区の避難所(畑賀小学校)を回りました。避難者は夜間になると30名くらいとのことでしたが、日中は10名程度で少ないです。高齢者の避難が多く、冷房が入っておらず扇風機での対応。ダンボールベットや間仕切りはなく、マットに毛布で寝ている状況でした。
断水もしているので、水は届いているけど、お風呂は入れていないかもしれません。入り口に陣取っていた自主防災会の方と話しましたが、ボランティアは社協に行ってくれ、と言われあまり中には入れませんでした。
しかし、近隣地域は避難指示が出ているため、ボランティアはあまり入ってきていないということでした。場所は、JR安芸中野駅の近隣です。小学校は少し高台にあるのですが、その麓では、すでに住民による作業がかなり行われていました。そのエリアだけでも数十件被災していそうで、他のエリアも被災しているので、やはりミニボラセンを各地に立てて行かないと1カ所のボラセンでは、対応しきれないと思います。

午後からは、NPO連携会議に出席し、その後県庁のD-mat事務局とお話をしました。県庁では医療チームにも避難所情報は全然入ってきていなくて、保健部局で情報管理をされているようです。民間の支援をどう捉えているのかわかりませんが、昨日のNPO会議に出席していた保健福祉部長の感じでは、今のところ民間の支援は必要ないというニュアンスでした。これだけの大規模災害です。官民連携が当たり前になっている昨今、また災害対策基本でもボランティアとの連携が呼びかけられているのです。もっとNGO/NPO/ボランティアとの連携を求めてもいいのではと思います。
(頼政良太:広島安芸区より)

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「平成30年7月豪雨」レポート―NO1

今回の梅雨前線による大雨は、標記のように「平成30年7月豪雨」と命名されましたので、本号よりレポートも標記のようにさせて頂きます。

さて、この豪雨災害による被害実態が、日々刻々と深刻な実態が浮き彫りになり、身につまる思いです。水が引き、遺体が確認されたという報道には、声も出ず手を合わせるしかございません。一方、ボランティアの受け入れ態勢も少しずつ整いつつあるようですが、交通網が寸断されていることもあり、厳しい状態のようです。

当NGO には、災害発生直後から東日本の被災者はじめいろいろな方面から支援や激励の電話が入り、すぐさまご寄付も頂戴している次第であります。ほんとにありがたいことです。今朝から代表頼政良太が広島に入り、続いて13日(金)から増島智子を広島に派遣します。また、兵庫県丹波市の支援に14日(土)村井はじめ5人で入ります。

昨日は東日本大

震災の際、後方支援でお世話になった遠野市および遠野市社会福祉協議会から大量のタオル、土嚢袋が、また高野山真言宗社会人権局から、片道3時間半をかけてタオル、水、スコップ、土嚢袋などを届けて下さいました。加えて宅急便にて、岩手県釜石市不動寺や同県陸前高田の被災者からタオルや土嚢袋が送られてきました。今日も、朝から続々と事務所に救援物資が届いています。(神奈川:総持院、和歌山:佐々木様、北海道:阿部様)

こうした被災地リレーの支えあいが広がりつつあることを実感しながら、いろいろな豊かな人のつながりによって、「支えあいの輪と和」が広がっていることを実感させられます。
ほんとに感謝の気持ちでいっぱいです。

しかし、被災地は水や泥との格闘で、更にその上に連日過酷な猛暑との戦いであり、ほんとに意地悪な“おてんとさん”です。今は、少しでもボランティアとしてお手伝いや寄り添いしかできないが・・・・・、ため息が出るばかりで地団駄を踏んでいます。
是非みなさま、どんな小さなことでも、各々のできることをしましょう。募金をすることも支援、メールで励ますのも支援

です。でも、一方でもし自分が被災者になったらどうすればよいのかということもこの機会に考えておく必要があるのではないかと痛感します。
なんとか踏ん張りましょう。“まけないぞう!!”

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明日(7/11)よりスタッフが現地入りします

被災地NGO恊働センターです。

明日(7/11)より頼政が広島に入ります。その後、スタッフ増島も現地入り予定です。

兵庫の支援も引き続き行いつつ、支援活動を展開していく予定です。ご支援ご協力よろしくお願いします。

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梅雨前線の影響による記録的大雨被害についてのレポート-3

梅雨前線の影響による記録的な被害が日を追うごとに拡大しています。多くの方が犠牲になり、心よりご冥福をお祈り申し上げます。まだ救出されていない方もいるようですが、被災者のみなさまにはお見舞い申し上げます。

私たちは、昨日に引き続き兵庫区内の被災現場での泥出しを行いました。泥出しのお手伝いを急きょ呼び掛けにも関わらず、関西学院大学の学生、神戸大学学生震災救援隊のなどの学生、CODE未来基金の若者など総勢15名ほどの人たちが集まってくれました。

現場に行くと雨があがり、住民の方が避難所から戻りすでに泥出しをはじめていました。前号でお伝えしたようにこの地域は高齢者の方が多く、一人での泥出しはかなり厳しいものがあります。お声がけさせて頂くと「ありがとうございます。一人で片付けようと思っていたのですが、とても今日中には終わらないので、手伝って頂いて助かります」とおしゃってくれました。学生たちの若い力がどんどん土砂をかきだしてくれます。
住民の若い人たちも、「ここら辺はお年寄りばかりだから、みんなでやらないとできないよ!他の被災地をみたら、ここは比べもんにならんしな。!」と、スコップを持つ手も力強いです。小さな小さなコミュニティですが、困ったときはお互い様で住民自身が助け合っている姿がとても心地よかったです。

この地区は、かなりの細い路地で業者の車がはいれない場所があり、そんな場所は、住民の方がミニのユンボを出してくれて、重機が入れるところまで掻き出していました。学生ボラティアも重機が入らないところは、水を含んだ重たい土砂をバケツリレーで一生懸命運び出してくれました。業者の人達も汗だくになり、側溝に詰まった土砂をかきだしたり、スコップですくいあげながらをゴミ収集車に入れていました。

神戸市内もそうですが、他の被災地でも山肌をぬうように家屋が立ち並んでいるところは、人海戦術でないと土砂が運び出せないこところもあると思います。各被災地でたくさんのボランティアが今後必要になってくると思いますので、それぞれの被災地でお手伝いをぜひよろしくお願いします。

最後、片付けが終わって前号で紹介した70歳代の男性にあいさつにいくと、「ほんま助かったわ~。みんなにお礼をいっといて!」と涙ながらに“ありがとう”と言ってくれました。ボランティアのみなさんありがとうございました!
(増島 智子)

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梅雨前線の影響による記録的大雨被害についてのレポート-2

梅雨前線の影響による記録的大雨被害は日に日に拡大しています。気象庁が大雨特別警報を発令したのは、過去最大の11府県に及ぶとのことです。

当NGOは、昨日事務所のある同じ兵庫区の山裾で発生した土砂災害地域に流出した泥や木屑の片付けに行きました。3日前に被害の確認をした上での作業ですが、その時の山から噴出す鉄砲水の勢いには驚いたのですが、以後雨は降り続いているにもかかわらず、その鉄砲水は治まっていたので、カッパを着て泥を土嚢袋に詰め、今後に備えて家々の入口付近の強化をしてきました。今日は、神戸大学や県立大学、関西学院大学の学生さんたちと一般の人たち総勢16名ほどで片付けに行きました。
そもそも3日前に訪ねて来たときに出会った被災者宅が、丁度その流れて来る泥と水を一手に引き受けるかのごとくその家に集中して襲いかかるという事態になったのです。その家の70歳半ばの男性が孤軍奮闘していたので、お声がけをし少し手伝ったことから、この地域の片付けのお手伝いをすることになりました。

私たちが被害の状況を写真に収めていたときに、「物見遊山に来たんか!」「新聞やテレビは大きな被害しか見ない。こんな小さな被害でも大変や!」と怒りを私たちにぶつけていました。「ごめんね、今テレビで見て心配して見に来たんやけど・・・・・、何かあればお手伝いしますよ!」と返したら、顔色が和らぎ、「ありがとうな!」と笑っていました。
でも、こういう被災地の気持ちを考えると、「そうだよなぁ・・・」と理解できるけれど、正直複雑でもあります。そして、都市の脆弱性やコミュニティの希薄さなどが課題と取り上げられている中で、現実に超高齢化社会の中で、ギリギリの助けあいや支えあいをしている姿に「厳しいなぁ!」と感じざるを得ません。これが都市の現実なんだということを私たちはしっかりと受け止めなければならないと痛感しました。

前述の男性は、日々孤軍奮闘しつつ近くの足の不自由なお宅の家の前に土嚢を積み上げたり、「この上の方の一角に土砂が入り、土嚢が足りないから欲しい!と言われていたので持って行くわ!」と、雨が強く降るなか重たい土嚢を届けていました。そこに若い女性も加わり、その男性をフォーローするように寄り添い、私たちに指示を出してくれました。その一角の地域は、山から流出する鉄砲水の余波で、その一角にも流入したようで泥が私道に溜まってしまい、水も抜けない状態になったようです。また「ここには、独り暮らしのおばあちゃんがいて、いまは避難しているけど、家の前に土嚢を置いてくれへんか」と、小さな小さな支えあいがそこにはありました。今のところ自治会が対応されている訳ではありませんが、被害が超局地的であるためか被災者とその近隣の人たちで助けあいをしていることが痛々しいほど伝わってきます。超高齢化社会の中での都市における状況を気づかせて頂きました。もし南海トラフ大地震が想定どおりに発生した場合は、こうした地域が襲われる可能性は大であり、その時には人力の限界も容易に想像できます。結局は、「この地域のように、できることは自分たちでやろう!」という支えあい、助けあいの精神がその後の“復興バネ”の一歩となるのだろうと学ばせてもらった一日です。

今回の片付けボランティアのために、いろいろ資機材も購入しなければならないので、心苦しいですが寄付を頂戴できれば幸いですよろしくお願い致します。
(村井雅清)

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