「平成30年7月豪雨」災害レポートNO47

<高校生ボランティアの感想-8>

◎Mさん:短い時間だったがすごく貴重な体験ができた。誰かのためにやるという気持ちさえあれば、疲れなど感じず、最後まで集中して取り組めた。今回、きれいな心を持ってきれいな町を作るために一生懸命やることができたから、その心を神戸に持ち帰って、学校、家、地域をきれいにしていきたい。そして、大人になったとき、またボランティアという活動をしていけるように、その心を持ち続けたい。
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この高校生の感想を読むと、びっくりするほど純粋な心でボランティアに参加し、さらにボランティアで学んだことを、また地域に生かし、そして今後の自分の人生にまでつなげようとする、健気な気持ちを覚醒させるほどボランティア行為というもののすばらしさに、あらためてボランティアの意義を痛感させられる。

さて、2020年に開催される東京パラ・五輪オリンピックにお手伝いをして貰うボランティアの募集が始まった。大会組織委員会は、8万人ほどを集めたいようだ。しかし、残念ながらこのボランティアの集め方に強引なところもあるようで、いろいろクレームが出ている。メディアでは「ブラックボランティア」という言葉も・・・。ボランティアの方に問題があるわけではないので、ブラックボランティアという表現は不適切ではないかと思う。

ところで先日被災地の新聞、「中国新聞」にこの2ヶ月で集まったボランティアは10万人というデータが発表されていた。それでもまだ対応出来ていない要望が400件もあるとのこと。とにかくボランティアはまだまだ足りないという現状だ。同組織委員会がボランティア募集することに異論はないが、あらためて「ボランティアとは?」という問いを自分自身に向けて欲しい。いうまでもなく被災地に駆けつけるボランティアは、誰もが自主的に、そして無償で動いている。
前述したような、純粋な心を持ったボランティアも少なくない。「ブラックボランティア」なんて言われないような、呼びかけや宣伝をして欲しいと願う。

東日本大震災の現状、「平成30年7月豪雨水害」の被災地のこと、大阪北部地震や北海道の地震などのことを思うと、被災者の本音として、「今、オリンピック一色でいいのか?」と羨むのも当然だ。オリンピックの前に、優先しなければならないことが山ほどあることを肝に銘じて欲しい。ボランティアということを考える時、最初に紹介したような高校生のきれいな心に目を逸らさずに向き合えるのか?                      (村井雅清)

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