昨日20日より村井顧問が熊本県の被災地に入りました。以前にもお伝えしていますが、水俣病の運動仲間が水俣の津奈木町におられ、情報交換をしています。今回は人吉町や球磨村などの被災地を視察します。もちろん、新型コロナウィルスに対する感染症対策には十分配慮し、当センターのガイドラインに沿って活動します。以下村井顧問の報告です。(増島 智子)
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昨日20日は、人吉市を訪れました。報道でも伝えられていますが、市内の被害状況はやはり酷いようです。被災を受け地域の物資提供の場所にもなっている高野寺さんを訪問し、物資とまけないぞうを提供させて頂きました。高野寺さんは、報道でもよく取り上げらている青井阿蘇神社の門前にあるお寺です。この周辺地域は、「昭和40年」「昭和46年」にも洪水の被害に遭い、町内の電柱には過去の洪水の水位が記されています。しかし、今回の水害では、それらを上回る水位を記録しています。
高野寺さんは本堂も庫裏も離れも全滅で、境内はいまだ泥だらけで、2階まで浸かった庫裏に救援物資を置いて、地域のみなさんに提供しています。ご住職は「2週間経ってもこの状態です。この寺は本堂も庫裏も離れも全滅。行政や社協も頼れないので、自分たちでやるしかない!しばらくはボランティア拠点にして、地域の被災者の力になれば」と話してくれました。そして、福島県から応援にきた知人が「東日本大震災の津波被害のようだ」と言われたことも話してくれました。一時誰もいなくなって留守番状態になったときに、同じ人吉の被害を受けていない地区の女性が「FBで救援物資が足りないと発信されていたので、ほんの少しだけれど持ってきました」と、レジ袋を一つおいて行かれました。買って持ってこられたのか新品ばかりでした。こうした些細な行為かもしれませんが、地域内の助け合いの姿を垣間見た瞬間でした。
お墓の仏像も台座から外れているものもある中で、観音菩薩像やお墓の石像はきれいになっていたのが、印象的でした。きっと泥だらけになった中で、まず観音様やお墓の石像を洗われたのでしょう。
町を歩いていくと、そこかしこにやむを得ず災害廃棄物となった家財道具などが山積みで、まだ泥も乾いておらず、日中はかなり蒸し暑いです。そして、住民のみなさんがそれぞれの軒先に物資の提供をしているところが目につきました。ボランティア不足の中、復旧のため、町の再建のために住民自身が立ち上がり、支え合っていこうとしている姿にこちらが勇気をもらいました。
これはインドネシアでも災害後に見た「POSKO」だと思いました。「POSKO」は住民自らがモスク小さなテントなどあらゆる場所を使って、自主的に設置される仮設の拠点です。「POSKO」では物資や情報、避難所などの災害対応をする拠点とします。今回の被災ではその「POSKO」のように、ボランティア不足のため住民自ら物資の拠点を作ったり、民間版のボランティアセンターや炊き出しなどを行っているところがあります。
コロナ禍における被災地では、人手が圧倒的に不足しているので、行政は災害救助法を柔軟に使い、現物支給にこだわらず、現金を配布して現場のニーズにスピーディに対応してもらいたいです。(村井 雅清)
高野寺さんのFBです。 https://www.facebook.com/hitoyoshikoyajitemple
*人吉市では罹災証明書の受付が20日より始まっているそうです。
【私たちの活動が放送される予定です。】
7月21日(火)18:15~ 読売テレビ「かんさい情報ネットten」
7月21日(火)11:30~ NHK「ぐるっと関西おひるまえ」
(NPO法人リエラ代表理事松永さん電話出演)
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名義:ヒサイチNGOキョウドウセンター
*お手数ですが、備考欄に「7月豪雨」と記入して下さい。