「2020年7月豪雨・被災地の現場から(第3回)」オンライン会議報告NO1
昨日30日当NGOと姉妹NGOであるCODE海外災害援助市民センターの主催で、「2020年7月豪雨・被災地の現場から(第3回)」オンライン会議が開催されました。
今回のゲストスピーチは、球磨村神瀬に住む大谷知広さん、水俣市内に拠点をおいて芦北町、八代市坂本町、球磨村、人吉と熊本県全体を見ている谷洋一さん(ほたるの家)、そしてやっと8月中旬に球磨川流域が全線開通となった八代市坂本町の広域被災地を発災直後から支援されている「コミサポひろしま」の増田勇希さんの3人から、発災後2か月を迎えようとする被災地および被災者の厳しい状況を各々の立場でご報告頂きました。
新型コロナウイルス感染症下での自然災害として近年例を見ない大規模広域かつ複合災害となった「2020年7月豪雨災害」の検証を意識しながら、次の復興というステージに向けての取り組みが大切であることを3回に分けて報告します。
まず3人は各々、発災直後の被災状況を写真や動画を使って説明して下さいました。すでにみなさんもテレビやネットで見てきた映像ではあろうかと思いますが、ほとんどの被災家屋が1階屋根をすっぽり浸かる浸水もしくは2階屋根を越える浸水被害になったというものです。映像を通して痛感させられることは、まさに命からがら逃げ伸びたという未明の午前2時頃から午後9時頃までのピーク時までの時間と被災者に想像を絶する絶望感と恐怖感が襲ってきた時間、空間であったことをあらためて知ることになりました。
まず球磨村の状況については、神瀬に住んでおられる元地域おこし協力隊の大谷さんは、長く通行禁止状態が続いていた道路も一応開通したにもかかわらず、被災者が今も分散避難を強いられている数カ所の避難所の中で、旧多良木高校避難所の状況を報告して下さいました。災害前まで住まわれていた神瀬から同避難所に行くのに車で1時間半もかかるそうです。同時に避難所はすべて間仕切りをしているものの両隣り、後ろの方とはくっついており、一人畳一枚半ほどのスペースで暮らしていると。食事をはじめいろいろな制限があるため、毎朝ラジオ体操をする以外はほんとんどの被災者は一日中その狭い空間で過ごすという日々が続いているとのこと。コロナによる感染や食中毒を懸念して、炊き出しは一切なく、その他の野菜類や果物類までも食することができないという制約下での避難生活は、とっくに心身共に疲労の限界を越えていることは想像に難くないことでした。
ただ私は、実に様々な厳しい現状の中でも、災害前まで住んでいた自然豊かな土地から、避難所まで1時間半もかかるというこの距離は、実距離より以上にどんどん、心が無理やりその知から離されていくことが、もっとも辛い、耐えがたい状況だろうと思いました。
その上、「見たくない!」という気持ちと葛藤した後、やっとの思いで元の住まいの惨状を見た時に、追い打ちをかけるように、その心の距離が引き裂かれるだろうと思うのです。
これまでの被災地ならば、泥が入り、浸水で大切な仏壇や電化製品家などの家財道具、がひっくり返っている惨状の中でも、ボランティアが泥まみれ、汗まみれになりながら一心不乱に片付けをしている姿を見て、被災者は「心が洗われるような気持ち」になり、勇気や元気を貰うという光景が各地で見られてきたのですが、今回かコロナ禍の影響でほとんどボランティアを目にすることはないのです。これほど厳しい災害はここ近年遭遇することはなかったでしょう。今回の災害は、これほど悲惨な災害であることを私たちはあらためて受け止めなければならないと思います。第48号でお伝えした「二拠点生活」が必要な理由はここにもあるのです。
引き続きご支援をお願いします。―次に続く。
(村井雅清)
〈〈緊急のお願いです!!〉〉
お米を少しでもいいですから提供して下さいませんか。お米は大変喜ばれます。当センターが責任をもって、援助の届きにくい人たちを優先し、かつ必要な被災者に届けたいと思います。何卒よろしくお願いします。当センターからお米の提供をお願いして以来、全国各地のみなさまから賛同を得て届けて下さっています。現在約1000㎏を越えました。お米は重宝されていますのでお米集めはまだしばらく続けたいと思いますので、引き続きご支援をお願いします。
【送り先】
〒652-0801 兵庫県神戸市兵庫区中道通2-1-10 TEL078-574-0701
「被災地NGO恊働センター」まで
(注)現金でもお受けしていますので、下記の方法でお申し込みください。その場合通信欄に「お米代」とご記入ください。
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ゆうちょ銀行 一一九支店 当座番号 NO 0068556
名義:ヒサイチNGOキョウドウセンター
*お手数ですが、備考欄に「7月豪雨」もしくは「POSKO 」と記入して下さい。