前号に続いて石蔵の話です。この石蔵は人吉市にとっても石造建築物としては大変貴重な文化遺産でしょう。天然の石を積み上げて造られたもので、天井も高い所は5㍍ほどあるため、例えばここで奏でる音楽は実にいい音を響かせます。先日お邪魔した時には、ごく小さなスピーカーでCDに録音したクラシック音楽を聴かせて頂いたのですが、スピーカーを石の方に向け、反射するようにセットした場合と、スピーカーを視聴者の方に向けてセットした場合とは微妙に音が変わります。天然の石なので表面は平らなものではなく、いろいろな凹凸があり、同じ石は二つとないでしょう。ということは、音がこの多様な表面にあたって跳ね返り、その音がまたさまざまに共鳴するという、いわゆる“アンサンブル”のような効果を醸し出すのではないだろうかと推測します。
この石蔵の使い方として、一つはミニ・コンサートなどを開催するということが考えられます。先日も人吉出身の海外で活躍している歌手が訪ねて来られ、アカペラで歌い、「いい音ですね!」と感激されたそうです。この石蔵は明かり取りの窓が小さいため灯りを付つけなければかなり暗い空間になります。コンサートなどにはその暗さがちょうどいい雰囲気を醸し出しますが、その暗闇のような空間を盛り上げてくれているのが、地元の高校生がペットボトルを再利用して作った手づくりの“ミニ・ランタン”です。石蔵に添わすように並べると、非常に神秘的な明かりを灯します。明り採りの小さな窓はステンドグラスをはめようというアイデアも出ています。でも夕日が差し込むと、信じられないような灯りが石蔵内を照らします。この夕日が差し込むところに大きな仏像を置けば、夕日が映えるだろうなと思ったりしました。今のところは、窓と天井の木組み以外は、そのままで活用しようと考えているようですが、さて・・・・・?
毎年8月に人吉市内の球磨川の河原で花火大会が開催されていたのですが、昨年の豪雨水害とコロナで中止になり、今年の夏も中止の可能性が現実的になっています。そこで今年の11月13日に「人吉復興イベント」が開催される予定です。UさんやSさん、そして市内の高校生など関係者は、そのイベントに合わせて、石蔵での催しが花を添えることができればと願っています。
*筆者も熊本県立球磨工業高校の生徒さんに優しく、丁寧に指導して貰い、一個のペットボトル・ランタンを作って見ました。(村井雅清)
〈〈懲りずにお米を集めています!〉〉
先日の被災地訪問でご縁があってあるお宅の法要に出席した時のこと。法要が終わってご住職がお話しされた中で、「もうすぐ1年になるのに、未だにお米はありませんか?と寺に訪ねて来られる被災者がおられます。まだまだなんですね・・・・」と。また、仮設住宅の見守りをされている方が、「この前戴いた2㎏入りの紙袋に入ったお米、こんな美味しいお米は食べたことがない!!」と絶賛して下さったとのこと。以前にもこの欄で書きましたが、お米を送って下さる方は、「美味しいお米を食べてくださいね」という願いを込めて、当センターに送って下さるので、こうして喜ばれることは、私たちも大変嬉しいことです。まだまだお米は集め続けたいと思いますのでよろしくお願いします。
【送り先】
〒652-0801 兵庫県神戸市兵庫区中道通2-1-10 TEL078-574-0701
「被災地NGO恊働センター」まで
(注)現金でもお受けしていますので、下記の方法でお申し込みください。その場合通信欄に「お米代」とご記入ください。
■活動支援金のご協力をお願い致します。
・クレジットカードでも寄付ができます。
https://congrant.com/project/ngokobe/605
・郵便振替
口座番号:01180-6-68556/加入者名:被災地NGO恊働センター
・銀行振込
ゆうちょ銀行 一一九支店 当座番号 NO 0068556
名義:ヒサイチNGOキョウドウセンター
*お手数ですが、備考欄に「7月豪雨」もしくは「POSKO 」と記入して下さい。