【東日本大震災】レポートNo.261


あれから4年目の夏、岩手県の被災地に入った増島のレポートをお届けします。
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「まけないぞう」がつなぐ遠野ものがたり 7月26日
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 先日、遠野仮設では”流しそうめん”をしました。夏の日差しが降り注ぐ中、みんなで食べるそうめんは格別です。久しぶりにお会いした方もいらっしゃいましたが、みなさん元気そうでした。ミニトマトなども流れてきましたが、取りづらくて子どもたちは、手づかみでおいしそうにほおばっていました。ぞうさんも流しそうめんを堪能していましたよ。
流しそうめん_s.JPG
ぞうさん_s.JPG
そして、午後からは、釜石の復興住宅の作り手さんのところへお邪魔しました。沖縄の宮古島から届いたマンゴーをお届けしました。「珍しいものを!」と大変喜んでくださいました。こちらの作り手さんは、もう89歳になります。いつも「指先がしびれる」というのですが、「ぞうさんをすると大丈夫なんだよね」と。ぞうさんの材料がくるといつも夢中になって毎日作っているそうです。娘さんが「ぞうさん、こないとボケちゃうよ」と言って笑っています。
マンゴー_s.JPG
また、復興住宅の中庭には、住民の方が丹精込めて育てている野菜やお花が所狭しと育っています。以前のレポートでもお伝えしましたが、津波をかぶったお花もしっかりと大地に根を張っていました。その時のメッセージです。「もう4年ですってね。私そのうち何をしてたかしら…。でもね、津波をかぶったアヤメとマーガレットと菊、これらは港町から掘り出してきて、去年から花をつけてくれるんです。毎日水やりをして、私も元気です。私たちのほかにも災害は色々起きます。心の痛むことばかりね。でも命ある限り頑張ります。ぞうさんに慰められながら…。」
 今日はそのお花たちを見せてもらいました。
菊_s.JPG
アヤメ_s.JPG
被災地の各地に津波をかぶった花々が力強く咲いているのを見ると自然の力強さを感じます。同時に人間の身勝手さも感じます。
太陽と花_s.JPG
豊かな恵みをくれる自然を見習い、謙虚に共生していきたいですね。
お花_s.JPG
~まけないぞう一言メッセージ~ 
ゾーさん作りは、私は楽しいです。上手ではないけど、私の作ったゾーさんも可愛がってあげてください。
(2015/06/15 大船渡市 女性 72歳)