本支援レポートNO.85~87でお伝えして来ましたように熊本県は、10月下旬から「豪雨からの復旧・復興及び治水対策のあり方等に対する住民の皆様からの御意見・御提案をお聴きする会」という会を、被災地各地で重ねて来ました。「復旧・復興及び治水対策のあり方等」とありますので、球磨川やその支流などに関する治水対策についての議論も必要でしょう。
しかし、被災者らでつくる市民団体「7・4球磨川流域豪雨被害・賛同者の会」は10月29日に会見を開き、「国や県、流域12市町村らで進められている治水協議の進め方に苦言を呈し、ダムの議論より被災者の生活再建を優先するように」(人吉新聞、10月30日付)と訴えています。先述した「お聴きする会」の開催にあたって参加者に出したあいさつ文で、知事は「今回いただきました皆様のご意見・ご提案を踏まえ、県としての治水の方向性の考え方を整理し、出来るだけ早く復旧・復興プランを取りまとめて参ります」と記しています。
これでは、先の市民団体が訴えるダムの議論より生活再建をという声を明らかにかわした内容ではないかと思わざるを得ません。すかさず同知事は、11月11日支流の川辺川へのダム建設を容認するような発言をしています。これでは、ダムありきでの復旧・復興計画だと指摘されるのも当然でしょう。
2020年11月11日付毎日新聞「記者の目」で平川昌範記者は、「球磨川豪雨検証委員会まとめた報告書には、全134ページもの内容だが、そのうちソフト対策の検証に割いた部分が26ページしかなかったので違和感を覚えた」と指摘しています。明らかにダムありきで進められいることを表わしています。熊本日日新聞11月13日「新生面」は、
― 一つのダムで本当に洪水を制御できるのか。「清流を守れ」という声は強い。今回の被害にしても詳しい検証はいまだ不十分だ。被災者の生活再建もままならない中での百八十度の方針転換には違和感が残る
▼思えば川の光景も随分と変わった。水源域は荒れて保水力が低下し、中流では耕作放棄地が目立つ。ダムやせきで土砂が堆積し、開発が間近に迫った下流も危険度が増した。加えて気候変動による豪雨である。川を気難しくさせているのは人の手でもあろうか。―と再考を促しています。
「球磨川は悪くない。昔から恵みも貰って来た」という住民の声を忘れられない。(村井雅清)
〈〈まだまだお米を集めています!〉〉
仮設住宅に移られた被災者が、冬物の衣類などを求めて当センターがご支援しているPOSKOに来られます。その時に、最後に申し訳なさそうに「お米はまだありますか?」と聞かれるそうです。もちろんはじめて仮設住宅の暮らしを経験される被災者にとって、美味しいご飯を食べるひとときは、きっと深い感慨に包まれるのだろうと思います。「たかがお米・・・・」かも知れませんが、ほんとうに元気をもたらしているようです。今後もまだまだお米を届けますので、ご協力をお願い致します。東日本大震災後に出会った東北のある農事組合から2度目の100㎏の玄米を寄贈して下さいました。一方で今年は新型コロナウィルス感染症の影響なのか、米あまり現象が起き、次年度は生産制限をするようなニュースも出ています。
お百姓さんの事情も理解できますが、是非今困っている被災地に少しでいいですからお米を送って下さい。よろしくお願い致します。
【送り先】
〒652-0801 兵庫県神戸市兵庫区中道通2-1-10 TEL078-574-0701
「被災地NGO恊働センター」まで
(注)現金でもお受けしていますので、下記の方法でお申し込みください。その場合通信欄に「お米代」とご記入ください。
■活動支援金のご協力をお願い致します。
・Yahooからも募金ができるようになりました!!
https://donation.yahoo.co.jp/detail/5240003/
・クレジットカードでも寄付ができます。
https://congrant.com/project/ngokobe/605
・郵便振替
口座番号:01180-6-68556/加入者名:被災地NGO恊働センター
・銀行振込
ゆうちょ銀行 一一九支店 当座番号 NO 0068556
名義:ヒサイチNGOキョウドウセンター
*お手数ですが、備考欄に「7月豪雨」と記入して下さい。