ここ数日は、熊本県球磨郡相良村の球磨川水系川辺川の上流にダムをつくることも容認するという熊本県の蒲島知事の発言から、マスコミの話題も川辺川ダムの是非を問う内容が紙面を占めていた。2020年7月豪雨災害以後、最近はほとんど被災地のことを取り上げられなかったマスコミも、全国紙は久しぶりにこの話題を追いかけていた。
一方、被災者の多くは仮設住宅への入居もほぼ終わった。新型コロナウィルス感染症の影響で、ボランティアが少ない中でも、例えば熊本学園大学の高林秀明教授のゼミ生が週1回のペースで仮設住宅訪問を続けている。住民からの「隣に住んでいる人を知らない」「エアコンの使い方がわからない」の声を聞いて、「このままだと仮設団地の孤独死につながり、認知症も進んでしまう」ということに危機感をつのらせたことがきっかけだ。
25年前の阪神・淡路大震災でも同じような懸念が、仮設訪問をしていたボランティアグループからもなされていた。当センターの前身は「仮設住宅支援連絡会」だったので、しばらくは孤独死との闘いだったと言っても過言ではない。
さて、発災直後にお出会いした球磨村郡渡地区(島田・峯)の大原伸司区長も時間があれば、仮設住宅を訪問されている。先日11月24日(火)も生協くまもとさん主催の炊き出し(320食)が球磨村総合運動公園内「球磨村グラウンド仮設団地」(木造)で振る舞われ、大原さんもお手伝いに参加されたようだ。(生協くまもとさんは28日にも「球磨村大王原公園仮設団地」(木造)でも炊き出しをする予定)
こうして災害からの暮らし再建の第1歩と言える仮設住宅での生活も、ボランティアのサポートにも後押しされ、少しずつ各々の暮らしのリズムを取り戻されているのではないかと、少しはホッとするニュースもチラホラ届くようになってきた。
しかし、一方で未だに被災家屋のまま在宅生活をされている人たちも少なくない中で、人吉市と八代市は実態調査も開始された。これまでの災害時に深刻な課題の一つにあげられている筈だが、あまりにもスタートが遅いことには疑問を感じざるを得ない。
最近、新型コロナウィルス感染症第3波の猛威の中で、あらためてコロナ下での暮らし方や考え方などについて考えさせられることが多いが、大方の課題は過去にも現れ、議論をしたのでは・・・・、という感覚に出くわすことが多い。自然災害に対する対策を考えるときにも同じ感覚を覚える。歴史を遡ると「人」は忘れやすい動物だと言った人は多いが、今の時代でもまた繰り返されることに愕然とする。(村井雅清)
〈〈まだまだお米を集めています!〉〉
まだ避難所生活をされている方もおられますが、被災地では今後の復興ビジョンづくりのための動きが活発になっています。こうして、被災者の復興への足音が聞こえてくる段階に入ってきたように感じます。全国から送られてくるおいしいお米を味わいながら、じっくりと将来のことを考えて下さることを切に願います。まだまだお米は喜ばれます。当センターが責任をもって、援助の届きにくい人たちを優先し、かつ必要な被災者に届けたいと思いますので、少しでもいいですからお米を提供して下さいませんか。何卒よろしくお願いします。
【送り先】
〒652-0801 兵庫県神戸市兵庫区中道通2-1-10 TEL078-574-0701
「被災地NGO恊働センター」まで
(注)現金でもお受けしていますので、下記の方法でお申し込みください。その場合通信欄に「お米代」とご記入ください。
■活動支援金のご協力をお願い致します。
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・郵便振替
口座番号:01180-6-68556/加入者名:被災地NGO恊働センター
・銀行振込
ゆうちょ銀行 一一九支店 当座番号 NO 0068556
名義:ヒサイチNGOキョウドウセンター
*お手数ですが、備考欄に「7月豪雨」と記入して下さい。