「平成30年7月豪雨」災害レポート No.60

<前号に引き続き、岡山県倉敷市真備町へ出した高校生ボランティアバスの続編です。>

 実は、そもそも高校生のボランティアバスを出すきっかけとなったのは、一人の高校生のこんな思いからなのです。
 昨年8月にサイクリングに行こうとしていた高校生が、テレビで水害の被害状況を見て、「オレ、こんなことしている場合じゃない?!」と先生に相談したことが始まりです。「豪雨災害ボランティアに行きたいので、バスを運行して欲しい。」と先生に依頼されたそうです。諸事情で学校としてのバス運行体制が整わなかったのですが、先生が校外の団体(被災地NGO恊働センター)に協力依頼して、ボランティアバスを運行することができました。

 1回目は8月31日、高校生40人。熱中症が心配されていた暑い夏の日に、家屋や診療所の土砂の撤去、清掃活動を行いました。2回目は12月15日、高校生63人。道路や側溝の土砂、瓦礫撤去作業、家屋の清掃活動を行いました。3回目の今回は、高校生70名。ひとりの思いから始まった活動が、こうしてボランティアバス2台と広がり、今も続いているのです。

今回伝えたいことがもう一つあります。参加者の中に、阪神・淡路大震災の時に中学生で参加した方(今3人の母)の子どもさんが、今回参加されました。その子どもさんは生徒会長をされており、友達を誘って一緒に活動に参加されました。「今日行くことができて本当によかった。東北へも行ってみたい。」と、帰ってからお母さんに話されたようです。阪神・淡路大震災の時、みんなが当たり前にやっていた「思いがあったら、誰でもできるボランティア」の活動、高校生たちがそれを証明してくれているかのように感じました。こうして確実に次世代に引き継がれて行くんだなぁと感動しました。
 そして、高校生ボランティアの感想で「今日ここに来て他人事ではないと感じた」と話された生徒がいます。自分事として考えることができたこと、現場ではたくさんの学びがあることも感じることができた日となりました。それは、活動が終わった後の高校生たちのあのさわやかな顔が、物語っています!

お掃除集合写真
竹林集合写真

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