大阪北部地震から今日で1ヶ月が経過しました。「えっ?まだ1ヶ月なんだ?」と正直驚きました。幸いなのは、これまで公的支援がなかった一部損壊でも、「みなし仮設」に入居できる可能性が出てきました。是非、これに加えて生活費支援も切にお願いします。
さて直後から広島に入っている増島智子から被災地広島レポートが届きましたので、下記に紹介いたします。
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今回の豪雨災害の特徴として、広範囲で局所的に被災しているということが一つ挙げられると思います。神戸市の兵庫区や灘区の被災現場もそうですが、ほんとに狭いエリアで大きな被害が出ています。先日広島市東区の被災現場もそうでした。3軒くらいのお宅が全壊で他の数件の家は土砂が家などに流入したそうです。
今回、この地域へのご縁を頂いたのは、前回2004年の広島豪雨災害の時に被災した被災者の方のお知り合いでした。家の1階半分は土砂で埋もれ、2階から半分が傾いてしまいました。 取り出せるものを取り出し、新たな転居先への準備が進められています。大量の土砂に埋もれたにも関わらず、親御さんの写真は無傷で救出することができました。奥さんはその無傷の写真をみて、よかったと涙を流していました。何度となく、「罰があったのかしら、なぜ、他の家はなんともないのに、うちだけ・・・」と、返す言葉も見つかりません。
そして、仏壇の戒名も流されてしまいました。それは1階の天井にかかるくらいの高さの土砂の中に埋まったままです。スコップでかいてもかいても土砂と流木と石ころばかりで気が遠くなります。でも、被災された方の気持ちを考えると、少しでも手がかりを求めて、土砂をかきだしたくなります。容赦なく照り付ける日差しは、被災者の体力と精神力を奪っていきます。たまらず、日よけのシートを張り、日影をつくります。
小高い山の上に立ち並ぶ住宅地で、木陰に入ると涼しい風が吹き抜けます。「とても静かでいいところだったのよ」とお母さんは教えてくれます。「まさかこんな歳で、こんなことになるとは・・・」と。
そんな会話の中、地元のお寺で以前の2004年の広島豪雨水害でもお世話になった薬師寺のご住職猪さんも差し入れを持ってお手伝いに来てくれ、そして偶然にも高野山真言宗金剛峯寺社会人権局の雨貝課長と、広島に来る前に資器材を高野山現場を見に来てくれましたから運んでくれた大前さんが現場を訪れてくれました。
この人たちのような被災者がこの西日本の豪雨被災地には数多く存在します。連休を終え、被災地に行くとボランティアはまばらです。膨大な土砂を前に、茫然と立ちすくんでしまいたくなります。それでも被災者の人たちは発災から休む間もなく、土砂をかきだし続けています。それを支援する職員や地域の人、ボランティアの人たちの疲労の色も濃くなるばかりです。
どうぞ、全国の皆さん被災地に応援お願いします。遠くにいてもできること、現場に来てくれること、できることはたくさんあります。どうぞご支援よろしくお願いします。
そして、いま直近では大阪北部地震の被災地で私たちの仲間が活動しています。他の被災地にも関心を寄せて頂きぜひ、ご支援・ご協力の程よろしくお願いします。 (増島智子)
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なお、代表頼政良太の動きも紹介しておきます。
◉広島県安佐北区、安芸区での活動活動
安佐北区や安芸区の被災箇所および避難所を調査いたしました。安佐北区は社協によるVCの立ち上げが実質的に遅れており、地域住民によるVCが先行する形で立ち上がっています。地域住民との連携がうまくできていないため、自主的に地域住民が運営するVCへ物資支援を行いました。
◉広島県坂町での活動(避難所運営の支援)
坂町民生課や日赤医療班、看護協会などとの連携のもと、社会福祉協議会のボランティアセンターの一環として避難所でのボランティアコーディネート業務をお手伝いしています。主としてコーディネートを担っているのは、兵庫県立大学の大学院生ですが、そのサポート役として支援を行なっています。主に、不足物資の調査・調達、避難所内の清掃道具の確保、避難所の環境整備(間仕切りの設置、更衣室の設置、談話スペースの設置など)を行なっています。今後は、避難所内で足湯ボランティアなど日中活動も展開できればと考えています。
◉広島県呉市での活動(避難所調査)
呉市の避難所3ヶ所を回り調査を行いました。一部、ダンボールベット等の要望が出てきましたので、明日以降対応予定です。呉市については、見た限りでは坂町の避難所よりも環境は整っています。
今後については、坂町や呉市などの避難所を中心に、環境改善のお手伝いや足湯・お茶会などの日中活動の展開等を考えています。 (頼政良太)
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