2022年8月3日からの豪雨災害救援ニュース NO.30

 小松市にお茶会で行ってきました。先週の吹雪の中の雪景色とは打って変わって小春日和の陽気となりました。今回はその名の通り真っ白な雪をまとった美しい白山に出迎えられました。住民さんの中には、久しぶりのお天気で畑仕事にいそしんだり、外で片付けをしたりする方もいらっしゃいました。

 今日は、北陸学院大学の学生さんが足湯とあんバターのホットサンドをふるまってくれました。コロナ禍で恐る恐る来られる住民さんもいましたが、懐かしいい顔に思わず笑みが浮かびます。お互いに家のことなど話は尽きません。

 先月、中海町にある赤穂谷温泉が温泉のみ仮復旧しました。地元のボランティアを中心に全国から集まったボランティアがお手伝いし、やっとここまでこぎつけました。その温泉からお茶会で現在販売している「だし巻きたまご」を差し入れて頂きました。ちょっと甘くて出汁がきいたボリュームたっぷりのだし巻きたまごは卵を8個も使った人気商品です。温泉が週末限定でオープンしている日に限り、1日限定10本で購入できますので、ぜひこちらもご賞味下さい。

 そして、いまここ中海町でも水害後の河川工事やまちづくりについての話がでているそうで、住民さんに不安が広がっています。

<住民のつぶやき>

 「もし、この橋を高くしたらどうなるのかしら?」

 「もし、川の拡幅工事をしたら、うちは立ち退きしないといけないの?」

 「かさ上げのお金もないし」

 「うちは被災はしていないけれど、遊水池となれば、田んぼをとられるのかしら、私たちも話し合いに参加していいのかしら…。」

 「ここは、女性の一人暮らしが多くて退屈しているから、何か手芸など教えてくれる人がいればいいんだけど…。」

 「県の聞き取りって何か聞かれるのか心配だわ」

 「今後の計画がわからないと、家をどうするかも決められない」

<ボランティアのつぶやき>

「住民さん同士で話ができてよかった」

「足湯をしたら、『話を聞いてくれてありがとう』と言われた。足湯も気持ちよかったと言ってもらえた」

「ホットサンド美味しいって言われた。説明会の不安が大きくて、次回も不安を吐き出せる場所になればいいな」

「前回と違って憩いの場になった」

「今日のお茶会が一番よかった。いつもはご飯をもらったらすぐ帰る感じだったけど、安心して帰れる場にしていきたい」

「公民館の中に入って、話をしていける場所にしたい。安心してもらうための説明会にしてほしい」

 これまでは、個人の家のことの問題が大きかったけれど、時間が経つにつれて、町全体をどうしていくのか?水害に備えた町づくりについて考える時期となってきて、あらたな不安や悩みが出てきました。そんな中で一人で考えずにお茶会などを通して、悩みを話せる場があることで、不安が少しでもやわらいでくれることがとても大切です。学生さんが聞いた「話を聞いてくれてありがとう」という言葉の中に、住民さんの安堵した気持ちが表現されています。足湯を通して、「ただそばにいる」、「話を聴く」ということがどれだけ大切なことかあらためて実感しました。
                                                                          (増島 智子)