「平成30年7月豪雨」災害レポート―NO16

1951年以来の観測史上初めてという、東から西に向かって進む台風12号が西日本の被災地を舐めるように過ぎ去っていきました。幸い大きな二次被害にはならなかったようですが、住民の多くは不安と恐怖の数日間を過されたようです。さすがに今回は早めの避難をされた方が多かったことで、今後の対策にいろいろな教訓を残したのではないでしょうか?

下記に29日の現地レポートを紹介します。今回の豪雨災害被害の80%が、土砂災害危険区域と指定された箇所で発生しています。また広島の場合は、近年において3度目の被害です。同県も何度も避難勧告や指示を発令したにもかかわらず、早期避難が徹底していない現実を浮き彫りにしました。しかし、このレポートでもわかるように、さらに根本的な問題が何なかを考えなければならないように思いました。
(村井 雅清)

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一部地域で被害が出てしまった異例の台風12号ですが、幸いにもここ広島では大きな被害がでることなく、通り過ぎたようです。この日は、被災地域ではほとんどで避難指示や避難勧告など出ていました。避難所では、みなさん“雨の音が怖い”“また、家がどうなるのか”心配と不安な声が聞こえてきました。そんな中で、足湯をさせて頂きました。神戸と岐阜から駆けつけてくれたボランティアさんと一緒に避難所(広島市東区馬木)を訪れました。

「今日はお風呂がないから、足湯ができてよかった」
「あー足が軽くなった~」(足湯をする前は膝を引きずるように歩いていました。)
「こんなことしてくれるのね。」
「私は足湯が好きだから」

中には、昭和20年の水害を経験した人もいました。その男性の話によると、「大きな岩がごろごろと地響きをたてながら転がってきた。今回も同じように地響きが聞こえた。でも今回のほうが大きな岩がごろごろ落ちてきて、当時より酷いよ。」と話してくれました。広島県内には50基以上の水害の碑が建立されていて、その教訓を先人は伝えようとしていました。東日本大震災でも同じように大津波の碑が三陸沿岸の各地にありました。多くの方が犠牲となってしまいました。


他の地区でも「明治40年の水害を経験したおじいさんが、「わしに金があったらお前にこの土地は買わせとうない。と言ってくれたのじゃが、その土地を買って今回こんなことになってしもうた」と話してくれた悲しそうに話すおばあちゃんもいました。

今回の台風12号のように異例のコースをたどるなど、これまで以上の豪雨をもたらす気候変動のなかでどう災害を防ぐのか、私たちはあらためて考えさせられます。
いまだ被災地では行方不明の方がいらっしゃいます。一日でも早く見つかることを祈っています。
(増島 智子)

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「平成30年7月豪雨」災害レポート―NO15

昨日の本レポートで、被災地支援ボランティア・バス派遣プロジェクトのご案内を差し上げましたところ、大分、島根、岡山、神戸から早速の問い合わせがありました。ありがとうございました。やはり、過去の被災地や近隣地域の方々は、今回の豪雨災害により被災者(地)支援に少しでもお役に立ちたいという思いを強く持っておられるようで、大変勇気づけられました。こうしたしくみを特に西日本で拡散することで、「今までボランティアの経験はないのでひとりで被災地に行くのは不安だけど、バスでみんなで行って、一緒に活動するなら、是非行きたい!」という方々のお手伝いができます。
しかし、このしくみを限りなく継続するのは資金の面で難しくなります。是非、被災地にボランティアを送り込むために、このプロジェクトにご支援ください。
日本には、お盆に亡くなった方々をお迎えするという習慣があります。もちろんすべての被災者ではありませんが、「お盆はゆっくりしたい!」という気持ちになるでしょう。従ってこのボランティア・バス派遣プロジェクトは、とり急ぎお盆までに可能限り派遣したいと思いますのでご理解下さい。
●“ボランティア・バス プロジェクト”ではボランティアバスの引率者を募っています。詳しくは下記URLをご参照ください。
https://www.facebook.com/KOBE1.17NGO/posts/1975498372469989

豪雨災害発生から3週間となり、各報道でも被害実態の詳細が発表されています。まず被災者にとっての暮らし再建の第1歩は、「住まいの確保」です。神戸新聞、7月28日付け朝刊に「被災者用住宅7500戸確保」と出ていました。すでにお伝えしましたが、政府は今回住宅を約7万戸用意したと発表していました。今朝の被害実態では、一部損壊・床上・床下合わせても約4万5000棟です。全壊・半壊をあわせても6万戸に達しません。ということはすべての被災者が一時的な住まいを求めればクリアできるということにもなります。
しかし、制度上はいろいろな壁があるため、今回の水害被災者に関しては、被害に遭った現在の住まいと用意された新たな住まいとの二重居住を時限的に認めれば、相当な被災者にとって朗報となるでしょう。東日本大震災の場合も、「東日本限定」という時限的制度が幾つもありました。これに倣って、こういう二重居住を認めると予想外の効果が表れることも期待できます。例えば、いわゆる「災害時要援護者」の方々が、場合によっては「今後、もし健康上の心配ごとがあればより医療機関や福祉施設に近いところに住まれる」ことで、対応する機関やNPOのサービスが届きやすくなるという利点が出てきます。南海トラフ大災害を想定しますとこうした社会的実験を思い切って実施して頂きたいと願います。
(村井雅清)

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「平成30年7月豪雨」災害レポート―NO14

豪雨災害から3週間が過ぎました。赤十字による洗濯ボランティアが現れ、被災者も一歩一歩もとの暮らし感覚に戻りつつあります。一方で、未だに家に堆積した土が撤去できず、また家の前の道路も土や流木や車はじめ流されてきた電化製品などが重なり合い、元の暮らしには程遠いという被災者も少なくありません。

とにかくボランティアが足りません。8月5日(日)神戸から出すボランティア・バスも、希望者が多くマイクロバスを1台追加しましたが、すぐに定員に達し、申し込みは締め切りました。もし「私が20人ほど集めて引率しますよ!」と言う方がおられましたら、バス代金は当方が負担しますので、村井まで相談してください。(村井:090-3160-3816)
*8月末には、神戸市内のある高校がバスを出したいと言う申し出がありました。

九州北部水害の被災地である「大分県日田市」からも宇和島市にボラ・バスがでます。
また、県内の被災地の片づけを終えて島根県出雲市からも近々でます。鳥取地震のあった被災地からも今準備中です。
こうして、いろいろなところからボランティア・バスを出すために資金が必要です。何度もご寄付の呼びかけをし恐縮ですが、何卒ご理解下さい。バス代への寄付は、通信欄に「バス代」と書いて下さい。
(村井雅清)

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「平成30年7月豪雨」災害レポート―NO13

気のせいか水害関連の報道が減って来たような気がします。ボランティア志願者の関心が薄れるのが心配です。まだ避難指示解除ができていない人たちが23,000人もおられます。
また避難所等に避難されている方々は、約4000人とのこと。
一方で、今日中にはすべての断水が解消されるようです。そして広島県坂町、愛媛県大洲市、西予市、岡山県倉敷市では仮設住宅の建設が始まりました。「みなし仮設」についてはすでに受付が始まっていますので、被災者はとりあえずの住まい確保の計画を立てることになるでしょう。

しかし、これまでの経験から可能な限り期限を決めずに、じっくりと考える時間を提供して欲しいと思います。政府は、熊本地震の際にも採用したフェリーの一時避難所使用を今回も倉敷市で採用しました。熊本では充分に活用されなかったとも聞きますが、他方少しの被災者でも活用されるならば、選択肢が増えるので継続して頂きたい。

ところで被災地でのボランティア活動も、保育ボランティアが現れたり、避難所での足湯ボランティアが動き出したり、東日本大震災でも注目された「大切な思い出を失わないように、写真洗浄ボランティア」(毎日新聞夕刊、018・7・24)も登場しました。まさにボランティアの多様性の本領発揮ではないでしょうか?長期戦を前にして、多彩なボランティア活動が期待されます。

もう被災者は披露困憊の上に、先々の生活設計に関する不安、避難生活のストレスなどから「災害関連死」が懸念されるところです。せっかく大災害を乗り越え、生き延びたにもかかわらずその後の避難生活でのストレスやエコノミー症候群発症で命を落とすということだけは避けたい。専門家の方々とボランティアが連携してさまざまなサービス提供をすることで関連死を防げることもあります。被災者の「自助」といろいろな関係者との「共助」が効果を発揮します。是非、一人でも多くの方がボランティアに参加しましょう!!
(村井雅清)

8月5日(日)神戸からボランティアバスを出します。希望者は、被災地NGO恊働センターまで申し込んでください。
詳細はこちらを↓
http://ngo-kyodo.org/201807gou/2018/07/23/

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「平成30年7月豪雨」災害レポート―NO12

昨日の本ニュースで「被災者宅に行って、まずやることは被災者が休憩できるように、一部屋だけを集中して片付ける」というボランティアのユニークでかつ、被災者の心理を配慮したアイデアを紹介しました。偶然でしょうが、今朝(24日付け)の毎日新聞の「不安でも我が家に」という見出しが飛びこんできました。やはり、多くの被災者は「住み慣れた環境で暮らしたい。」(同紙)と願っているようです。一方で避難指示が解除されていない世帯もまだまだ多く、不安と同居しての暮らしになるようです。こうした被災者の思いを考慮すると、仮設住宅(みなし仮説)への入居という選択肢のみではなく、一部修理してとりあえず住んで見たいという(すでにこの救済制度はあるのですが)選択肢も可能にして欲しいものです。現行制度では、こうして応急修理をしてすむ場合は「仮設住宅への入居」はできないという制度なのです。被災者が一日も早く自立するとすれば、まず住まいの確保なのです。
とは言え、決断するまでにいろいろ考えることが“ヤマ”ほどあるということを理解して欲しいと願います。今日報告する広島からの現地レポートにも「暮らしに仮はない!」というメッセージを紹介しているように、どのような状態で住むにしても「仮ではない!」ということが自立の第1歩であることを受け止めたいと思います。       (村井雅清)

以下に広島で活動する増島智子からのレポートを紹介します。

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広島の被災地にきて初めて避難所で足湯をしました。本当に被災者の皆さんは連日の暑さの中と砂が堆積した悪循環な道のりを行ったり来たりして、疲れも限界を過ぎています。いまは気力でがんばっているように感じます。

今日の足湯は、坂町の小屋浦地区の小屋浦小学校の体育館でさせて頂きました。いつもお世話になっている地元のボランティアグループコミサポ広島の植木さんとゆめ風基金の会員で神奈川在住の宇田川さん、避難所改善で連携している兵庫県立大学減災復興政策研究科院生の立部さんが一緒に活動してくれました。

「こんなこともしてくれるの??」
「うわ~気持ちいい」
「昨日はマッサージで、今日は足湯でダブルで嬉しい」
「汚い足でごめんね」
「あー温かいね」
「毎日の片づけで、足がほてっているのよ。気持ちいいわ」
ととても好評でした。

ひとつ印象に残ったつぶやきですが、「ここは本当に快適ですよ。みんな優しいし、普段は3人家族だけど、たくさんの人もいるから、楽しいですよ」と笑顔を話してくれました。そして「息子がね、家に帰るってお友達にいったら、お友達がびっくりして、“お前の家は浸水したでしょ”と。そして息子は“うんそうだよ!いまは体育館が家だから、家に帰ると”というんですよ。そのくらい居心地がいいんですよ」と話してくれました。阪神・淡路から言われていることですが、まさに『暮らしに仮はない』ということですね。今回、あらためてそのことを実感しました。避難所でさえ、被災者の方にとっては、仮ではなく、そこが暮らしの場なのです。

また、女性の方では、食事について尋ねると、「毎食美味しく頂いています。残さずきれいに食べていますよ」と答えてくれました。「でも野菜が少ないんじゃないですか」と聞くと、「はいそうなんです。この間野菜はほとんど口にしていないですね。便秘になっています」と。これもまた毎回被災地で起こる課題の一つです。パンとおにぎり、お弁当など炭水化物や味の濃いお惣菜が多くて、この2週間でかなりの野菜不足になっています。

他にもボランティアに頼まず、家族だけで家の掃除や浸水した家具の運び出しをしている人も多くいるようで、ボランティア不足ではありますが、「ボランティアさんにお願いしてくださいね。」とお伝えしました。

それでも今日はごく一部のつぶやきで、もっともっと声を出せない方がいることは容易に予想がつきます。今後も各所で足湯を展開していきたいと思います。

なお、今回足湯の道具を提供してくださったのは、薬師寺の猪さんです。どうもありがとうございました。足湯用のタオルも岩手県遠野市さんはじめ全国のいろいろな方々から送られてきたものです。また足湯をするときに飲んでいただくお水は高野山金剛峰寺社会人権局さん、そのお水を入れる紙コップは、神奈川の総寺院さんなどたくさんのご支援をいただいております。

みなさんのお陰で活動できています。どうぞ今後とも長期支援が予想されますので、ご支援・ご協力の程よろしくお願いいたします。
(増島智子)

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「平成30年豪雨水害 ボランティアバスを運行します」

交通費はいりません!!「平成30年豪雨水害」の被災地の方々の為、神戸からボランティアバスで応援にかけつけましょう!!

-被災地応援のボラバスを以下のように運行します―
「ボランティアをしたいけど、初めてなので一人でどうしたらいいのか?」
「1日でも何か役に立たないだろうか?」と思っている人は、是非参加しませんか?

日時:8月5日(日)JR神戸駅南口集合午前7時出発(集合6時40分)
JR神戸駅前午後6時半頃着(運行:名鉄観光)
活動場所:倉敷市真備町
定員 20名(先着順)

西日本や中部地方の一部を襲った「平成30年豪雨」災害は、平成時代最悪の甚大
な被害をもたらしました。被災地では連日の猛暑にもかかわらず、全国各地からボランティアが駆けつけ、泥出しや家具の片付け、清掃などの作業を行っています。
しかし、ボランティアの数は全く不足しております。被災地ではまだ断水が続いていたり、渋滞があったりと不便な状態ですが、一人でも多くのボランティアさんを被災地まで届けるために、標記のようなスケジュールで運行します。参加希望者は、下記の被災地NGO恊働センターまでご連絡下さい。

●総合問い合わせ
【事務局】被災地NGO恊働センター
E-mail info@ngo-kyodo.org
TEL 078-574-0701 FAX 078-574-0702
〒652-0801 兵庫県神戸市兵庫区中道通2-1-10
全体責任者 村井雅清 090-3160-3816
当日担当者 上野智彦 090-5857-6794

ボランティアバス事業は公益社団法人Civic Forceからご支援をいただき、パート
ナー協働事業として行います。

本ボランティアバス運行の詳細は添付書面をご覧ください。

→PDFは2018年8月5日ボランティアバスから

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「平成30年7月豪雨」災害レポート―NO11

とうとう懸念されていた事故が起きてしまいました。昨日(22日)、広島県東広島市の男性(63)が熱中症のような症状で、病院に運ばれ、残念ながら亡くなられました。ご冥福をお祈り致します。
報道によると自宅の片づけをされていて、自宅までの道のり約2kmを徒歩で通っていたようです。被災者も休むことなく、一日も早くもとの暮らしに戻したいというお気持ちから、無理をされてしまうとこうした事故につながるのではないかと推測します。

どこも同じですが、ボランティアがお手伝いをしていると被災者の方も気遣って休む時間もなくお世話をしてしまいます。難しいことではありますが、可能な限り被災者の方が休めるような智恵を出しましょう。先日被災地に入られたボランティアグループの方が次のようなことをおっしゃっていました。すばらしいアイデアだなあと感心させられました。
どういうアイデアかと紹介しますと、被災者宅に行ってまずやることは被災者が休憩できるように、一部屋だけを集中して片付けるというのです。これはいいなぁと思いました。
できれば小さなテーブルと簡易の椅子をセットしてあげればいいでしょうね!
可能な人は、自宅から離れてホテルや企業の保養所で休息されることを進めます。

毎日「猛暑との戦い」「熱中症に気をつけましょう!」という声が飛び交っていて、「余計、暑いわ!」と怒られそうですが、ほんとに気をつけましょう。被災地でのボランティア活動アは、2時間を限度にしましょう!
(村井雅清)

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「平成30年7月豪雨」災害レポート―NO10

今回の豪雨災害で、9割が自宅で亡くなったという衝撃的なニュースが報道されました。(毎日新聞)「(亡くなった方の)発見場所は寝室や居間、台所などで、ほとんどが1階で水に飲み込まれたと見られる。」(同紙)これは、つまり「垂直避難」ができない避難行動の限界を表しているものです。場所によって、十数分で襲ってくる南海トラフ大災害ならばどうなるだろうと考えると絶望的です。とにかく「避難準備情報」が流れた時点で早い目に逃げるしかないのです。地震は突然襲ってくるので逃げる間もないでしょうが(だから耐震強化すること。)、水害は何日も前から雨が降り出し、気象情報を見ていると早い目の批判が可能になります。あらためて「自分の命は自分で守る。」という行動がとれるように誰もが自分の行動様式と向き合う必要があるのです。もう一つ衝撃的な事実が明確になりました。「土砂災害による広島県の死者68人が発見された場所の7割弱は、県が「警戒区域」に指定するなど指定していた場所だったことが分かった。」(朝日新聞、018・7・21)という事実です。
これも同じく、如何に自分の命は自分で守るのかが問われているのです。

さて、前号で「これからの課題は災害関連死」と書きました。残念ながら今回も福祉避難所が不足しています。まだまだ避難指示解除が出されていない危険な地域が少なくない現状では、「災害時要配慮者」がかなり取り残される可能性があるでしょう。取り残されると災害関連死を惹き起こす可能性が高くなります。熊本地震では指定避難所にもなってなかった熊本学園大学は、同学園内に避難所を儲け、一般の避難者と障害者や妊婦、子ども、言葉の通じない外国人などいわゆる「災害時要援護者」との共同避難所を運営したのです。今回も福祉避難所が足りないなら、早急に一般の避難所を整備し、共同避難所としての使用ができるようにする必要があるのです。              (村井雅清)

●広島に入っている頼政代表から昨日21日の活動レポートが送られてきましたので、以下に紹介します。

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坂町では、坂町たすけあいセンター(ボランティアセンター)との連携のもと、兵庫県立大学減災復興政策研究科とともに、避難所の環境改善に取り組んでいます。本日は、愛知医科大学の佐々木先生もお手伝いに駆けつけてくださいました。佐々木先生は、2015年の常総市水害の際も避難所の改善でご一緒しています。
今日は、ダンボールベットを集中して導入するということで、ボランティアさんとともに作業を行いました。ベットを運んだり、段差の解消などの整備をする中で様々な被災者の方にお話をお聞きしました。

「糸と針が欲しいの。服をもらうんだけど、サイズが大きくて少し手直しし たいんよね。昼間は時間はあるから自分でできるんだけど、材料があればねえ。兵庫から来られたの?遠くからありがとうね。ボランティアさんも暑いから倒れんように休み休み回ってね」(80代女性)

「洗濯を干す場所がないから、できたらそういう干し場があれば助かるんだけどね。洗濯機もあれば嬉しいけど・・・」(80代女性)

「私は嫁いできたから坂の生まれじゃないけど、旦那は生まれも育ちも小屋(小屋浦地区)。息子が下の家(町有住宅)におるからお風呂は入らせてもらっているからまだ他の人より楽をさせてもらいよるんじゃけどね。」(70代女性)

(間仕切りが完成して)「新築祝いじゃ。ありがとうね」(70代男性)

小屋浦地区では、断水が解消されたものの、避難所では洗濯機などがまだありません。設置してくれたらみんなで当番を決めて管理もやるよ、という声も出てきたそうです。避難所の環境整備は、一声かけるだけではみなさん遠慮されてお断りされることが多いですが、じっくりと話をしてみたり、実際に間仕切りやダンボールベットが入ってくると、徐々にみなさんの気持ちが出てくるように思います。

早急な環境改善が求められている避難所ですが、焦らずじっくりと住民の方とお話をしながら進めていく大切さを改めて感じた一日となりました。        (頼政良太)

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「平成30年7月豪雨」災害レポート―NO9

大阪北部地震から1ヶ月を過ぎましたが、なんと「住宅被害の99%以上が「一部損壊」だった」とのこと(毎日新聞、018・7・19)とにかく十分すぎる公的支援の手当てをして頂きたい。

一方、「平成30年豪雨」災害による住宅被害は3万8000棟にも及ぶようです。これだけ連続した災害で、かつ甚大な被害となった二つの災害による被災者救済には、従来の制度内での救済ではなく、特別措置が必要ではないかと訴えたい。今日、政府は「激甚災害指定」を発表したが、ハードに対する支援措置に偏らず、被災者に対する住まいをはじめとした生活支援を充足するべきだと思われる。
さて被災地では高校生の活躍が注目されている。この暑さで無理をしないことを切に願いたい。早いところでは夏休みに入った。またこれからは大学も夏休みに入り、大学生ボランティアにも期待がかかる。今日21日の毎日新聞夕刊によると、広島南部だけで5000ヶ所の土砂崩れを確認したと報道されていた。当NGOが入っている呉では住宅の2階にも土砂が入り込み、途方にくれる状態だ。このような被災者宅が実は、岡山でも、愛媛でも同じだ。ほんとにボランティアが何人いても足りないと天を仰ぐ。

そんな中で朗報なのは、被災地広島ではボランティア・バスでボランティアを被災地に運び始めた。他県からも被災地周辺からのボランティア・バスが何台も動き始めました。
ボランティアの作業は、一日3時間を限度にしよう!被災者が気遣って作業を続けられるので、倒れることが心配です。心身共に限界を超えていることは容易に想像がつきます。

これからの最大の課題は「災害関連死」です。いまだに避難指示が解除されていない人たちは約16000人もおられます。自然の怖さを思い知らされるが、避難生活が長引くとこの災害関連死を惹き起こしやすくなるのです。ボランティア不足の中で厳しいが避難所で寄り添いボランティアも求められます。
おたがいが思いやりながらボランティア活動を続けよう!!
できることはいっぱいあります。ご支援をよろしくお願いします。
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「平成30年7月豪雨」災害レポート―NO8

連日の酷暑の中、被災地では土砂の撤去が行われています。そんな中ですが、2014年の広島豪雨災害でもお世話になった薬師寺の猪さんと、西福院の生村さんと江田島を訪問しました。

とても温暖な気候で、特産のオリーブやミカン畑などが名産だそうです。移住者も多いようで、新築のお宅も被害を受けているようで、いまだ断水している地域もあります。
ボランティアセンターにもお邪魔して、お話をお聞きしましたが、運営側のスタッフが少なく、今後の体制に不安を抱えておられました。今回どの地域も同じ問題を抱えています。ぜひ、運営側のお手伝いもしていただけるとうれしいです。
本当に各被災地で人手が足りません。みなさんぜひご支援よろしくお願いします。

常総の水害でも活躍したコミサポひろしまの小玉さんの呉市の現場にもお邪魔しました。小玉さんのご実家のある地域では3名の方が亡くなられたそうです。大きな岩があちこちの転がり、その土石流の勢いを感じました。地元の方や消防団のみなさん、ボランティアの方々が汗だくになって、重機を動かしながら懸命の復旧作業を続けています。

今回の水害を経験した常総市からは「あの日の恩返し隊」として、被災地にボラティアを派遣しています。物資に関しても各市町村へお届けてしています。
こうして各地で被災地から被災地へのリレーがつながって、復旧への後押しをしています。
(増島智子)

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