熊本地震救援ニュース 第88報

熊本地震から1
西原村古閑地区の「いま」

2月下旬、西原村の古閑地区で住民の方々が集まっての会合が仮設住宅の集会所で開かれました。
まもなく1年を迎えようとしている被災地・西原村では、仮設住宅での生活もひと段落し、また自宅に戻られた方々もそれぞれの暮らしがあり、またみなし仮設や親類の方を頼っての生活をされている方など、それぞれがそれぞれ今与えられている環境での「くらし」が一定になりつつある中、むしろ「停滞感」を感じている方も少なくないようです。

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そんな中、古閑地区の方とお話する機会がありました。
「今はなんか落ち着いたというか、それぞれがそれぞれになってしまってバラバラ。誰がどうしようと(家の再建など)しているのか全く分からなくなった。」
地域から離れての仮設などでの暮らしをしている方、かろうじて残った家に戻っての暮らしを始めている方、それぞれがそれぞれの環境下にあって、なかなか集まる機会を作ることも難しいとおっしゃいます。

だからこそ、今一度集まってそれぞれがどう考えていらっしゃるのか、そのことを確認しようということで、冒頭の仮設での会議となりました。

今はまだどこをどう修復するのか、また住宅は元の宅地に建てられるのか、あるいはどこか別の場所に建てることになるのか、まだまだ不確定な部分はありますが、そうした中でもそれぞれのご家庭でどのような再建をされるのか、そしてその集合体としての集落のこれからはどうなっていくのか、この地域におけるそれぞれの「納得」をしながらの合意形成を図っていかなければならない、そうしたことを確認する場となりました。

昨年6月の梅雨。地震による大きな被害を受けた西原村では大雨による二次災害が各地で発生しました。そして3月。またも6月を目前とする時期に差し掛かる中、雨による再び起こるかもしれない被害への警戒が村内ではあちらこちらで声として聞こえてきます。
様々な要因でなかなか前に進めない今、焦燥感と疲労が見え隠れします。中には地域での話し合いが行われないまま、これからどうなるのか先行きが全くつかめない人も。

4月。一軒ずつのヒアリングが始まりました。これから住宅再建をどうしていくのか。それは「これからどの地でどのように生きていくのか」という問いに他ならなく、またそこから聞こえてくる声はまだまだ悩みの真っ只中にある、そうした心象風景が垣間見えます。
「戻りたくても、今のところは雨が降った時に不安だから」
「俺の思うところはあるけれど、それはまた親父とは違う考えだと思う」
「公営住宅に入ろうと思う。元の地域にできるなら、それがいいけれど、それも難しいのではないか」
こうした声を聞きながら、これからの地域についてそれぞれが思いを馳せておられます。

そんな中、こんな言葉も聞かれました。
「一人でも多く、この地に戻ってきてくれたら。」

今まであった地域のつながりの中で生きてきた方々だからこそ、今一度、という気持ちが強くにじみ出る方も決して少なくありません。

1年を目の前にして、あらためて今までを振り返り、これからを見据える。そうした「踊り場」に今、被災地があることを感じます。そしてこれからのここ西原村の復興を目指して、やはり一人ひとりと向き合いながら、なお、地域での合意形成を図る、そんな一助ができればと願ってやみません。(鈴木隆太)

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