熊本地震救援ニュース 第46報

<災害時におけるボランティア事情-26>

 前号でもお伝えしましたが、高野山真言宗総本山金剛峯寺社会人権局のご協力で、西原村で僧侶による足湯活動が活発に行われています。21年前の阪神・淡路大震災で初めて避難所で足湯が行われ、その後新潟地震(2004)、能登半島(2007)を初め、以来被災地で続き、東日本大震災や広島土砂災害、茨城県常総市などで足湯が続けられてきました。
 鬼怒川の氾濫で甚大な水害となって茨城県常総市では、被災者自身が足湯を覚え同じ被災者にしてあげるという理想的な光景も生まれました。先日のこの「熊本地震救援ニュース」でも紹介しましたように、西原村の被災地でも、近隣の菊池市の高校生が西原村の被災者のために足湯ボランティアを同高校内でも広げようと取り組んでいます。

前号でも紹介しましたが、「お坊さんに足湯をしてもらうなんてもったいない!」という被災者の声がありますが、お坊さんは別格としても、被災者の誰もが「孫のような学生さんに、こんなことをして貰って」と涙ながらに感謝をされる被災者も少なくありません。
 お水が手に入り、お湯さえ確保できれば足湯ボランティア活動というのは、誰でもできます。そして、心身の疲労が溜まっている被災者にとって「足湯」は、ボランティアからの最高のプレゼントです。足湯はストレスの軽減に相当貢献しているだろうと思われます。

 さて、6月4日、大学コンソーシアムひょうご神戸主催の「学生ボランティア養成プログラム」に講師としてお声がかかり、「KOBE足湯隊」の学生メンバーとともに足湯の研修をして来ました。複数の大学や若干の留学生が参加していました。その中で、ある大学の先生から「なんとすばらしいボランティア活動でしょう!」とお褒めを頂きました。その先生曰く、「これは被災地で被災者にしてあげるのもいいでしょうが、地域で中学生や高校生に普及させて、平時から地域の高齢者施設などでしてあげればどれだけ喜ばれるでしょう!」と感心されたのです。
 全くその通りです。平時から全国の中学、高校、大学、および専門学校などで足湯を覚えておけば、いつでも地域に貢献できます。そして、各々が被災地の地域の近隣に所在していれば、すぐにでも足湯を提供することができます。被災者にとっては、ご自分が住まわれる地域の子どもたちが足湯をしてくれるとなると、どんなに嬉しいことでしょう。

 足湯はこれほど簡単で、かつ想像以上に被災者ケアに役立つのです。

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