熊本地震救援ニュース 第67報

<災害時におけるボランティア事情-47>
前号のニュースで、当NGOと共に活動した大工さんの話を紹介しました。今回のような余震が長く続く地震災害の場合は、屋根の瓦がずれることで被害を増大させることが明らかになったが、そのためには大工さんのような専門家がボランティアと一緒になり、適確な指導のもと、ブルーシートがけをすることで被害の増大が免れることもある。そのためには、大工さんのような専門家に災害時のブルーシートがけという仕事に従事してもらうか、ボランティアに即戦力として役に立つような、最低限の研修を受けてもらい、大工さんに準じて、ボランティアの自己責任でブルーシートがけに関わってもらうかという方策を考えることが急務だ。今回の熊本地震の場合、ブルーシートがきちんと張られており、雨漏りがしなければ、補修再建が可能であった被災家屋も少なくなかったようだ。
災害ボランティアセンターが、こうしたニーズにどう対応するかが緊急の課題でもあり、今後につなぐ必要のある課題であると思う。

 丁度、先日6月27日の熊本日日新聞「読者のひろば」に「役に立ちたいボランティア」という投稿があったので以下に紹介したい。

「本震後、ブルーシートが手に入ったころ、宇土の友人宅にボランティアの方が『何かお手伝いはありませんか』と来てくれました、『屋根のブルーシート掛けを手伝ってほしい』とお願いしたところ『屋根に上ることはできません』。もちろんボランティアの方の安全管理もあるでしょうし、この段階では当たり前だと思います。それで、ブルーシートを張る専門のボランティアさんを作ってはいただけないでしょうか。本職の方やそういうお手伝いをしたい方もいると思います。遅ればせながら、私も6月になってやっと時間がとれるようになったので何かボランティア活動に参加しようと思い調べました。すると、熊本市、益城町、阿蘇地区は募集は出ていましたが、大抵の市町村ではボランティア募集は終了していました。『そんなものなんだ・・・』と調べていくと午前9時受け付けであっても、午前8時過ぎには人数が達してしまうみたいで、初参加の私は、多分行っても間に合わないだろうと考えました。がれき撤去では足手まといになりそうですが、草取りでも掃除でも何かないでしょうか。何か出来ることはないでしょうか。もう本当にボランティアは必要ないのでしょうか。益城町を流れる木山川が決壊しました。残念なことに、また多くのボランティアが求められるかもしれません。何かお手伝いしたいです。」

 せっかくボランティアに来ても、待ち時間が長かったり、受付がすぐに終了したり、思うように活動ができずに悶々として帰る人はどこの被災地にも少なからずいると思います。どうしたら、もっと被災者の声に柔軟に応えられる活動ができるのでしょうか?  
                           (村井雅清)

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