熊本地震救援ニュース 第67報

<災害時におけるボランティア事情-47>
前号のニュースで、当NGOと共に活動した大工さんの話を紹介しました。今回のような余震が長く続く地震災害の場合は、屋根の瓦がずれることで被害を増大させることが明らかになったが、そのためには大工さんのような専門家がボランティアと一緒になり、適確な指導のもと、ブルーシートがけをすることで被害の増大が免れることもある。そのためには、大工さんのような専門家に災害時のブルーシートがけという仕事に従事してもらうか、ボランティアに即戦力として役に立つような、最低限の研修を受けてもらい、大工さんに準じて、ボランティアの自己責任でブルーシートがけに関わってもらうかという方策を考えることが急務だ。今回の熊本地震の場合、ブルーシートがきちんと張られており、雨漏りがしなければ、補修再建が可能であった被災家屋も少なくなかったようだ。
災害ボランティアセンターが、こうしたニーズにどう対応するかが緊急の課題でもあり、今後につなぐ必要のある課題であると思う。

 丁度、先日6月27日の熊本日日新聞「読者のひろば」に「役に立ちたいボランティア」という投稿があったので以下に紹介したい。

「本震後、ブルーシートが手に入ったころ、宇土の友人宅にボランティアの方が『何かお手伝いはありませんか』と来てくれました、『屋根のブルーシート掛けを手伝ってほしい』とお願いしたところ『屋根に上ることはできません』。もちろんボランティアの方の安全管理もあるでしょうし、この段階では当たり前だと思います。それで、ブルーシートを張る専門のボランティアさんを作ってはいただけないでしょうか。本職の方やそういうお手伝いをしたい方もいると思います。遅ればせながら、私も6月になってやっと時間がとれるようになったので何かボランティア活動に参加しようと思い調べました。すると、熊本市、益城町、阿蘇地区は募集は出ていましたが、大抵の市町村ではボランティア募集は終了していました。『そんなものなんだ・・・』と調べていくと午前9時受け付けであっても、午前8時過ぎには人数が達してしまうみたいで、初参加の私は、多分行っても間に合わないだろうと考えました。がれき撤去では足手まといになりそうですが、草取りでも掃除でも何かないでしょうか。何か出来ることはないでしょうか。もう本当にボランティアは必要ないのでしょうか。益城町を流れる木山川が決壊しました。残念なことに、また多くのボランティアが求められるかもしれません。何かお手伝いしたいです。」

 せっかくボランティアに来ても、待ち時間が長かったり、受付がすぐに終了したり、思うように活動ができずに悶々として帰る人はどこの被災地にも少なからずいると思います。どうしたら、もっと被災者の声に柔軟に応えられる活動ができるのでしょうか?  
                           (村井雅清)

◎引き続きご支援をよろしくお願い致します。
「熊本地震」活動支援金を募集しています。
 郵便振替 口座番号:01180-6-68556/加入者名:被災地NGO恊働センター
 *お手数ですが、通信欄に「熊本地震」と明記下さい。
銀行から振り込む場合は、
 ゆうちょ銀行 支店番号:一一九(イチイチキユウ)店/店番:119/当座0068556/受取人名:ヒサイチNGOキヨウドウセンター

(なお、「熊本地震」支援活動の一部は、公益社団法人Civic Forceからのご支援を戴いてパートナー事業として展開しております。)

熊本地震救援ニュース 第66報

<災害時におけるボランティア事情-46>
 地震の影響で屋根の瓦が落ち、応急的にブルーシートをかけていますが、梅雨に入り豪雨により、ブルーシートが雨風にさらされ、残った瓦でこすれ、雨漏りの被害が続出しています。また、梅雨が明けると台風シーズンを迎え、瓦などは強い風により吹き飛んでしまうようなこともあるそうです。そうなると2次災害が心配だと住民さんは不安を募らせています。すでにこの「熊本地震救援ニュース6月2日、6月9日、6月12日号」で関連の記事を書いています。参考にして下さい。
ブルーシート1_s
 
 兵庫県三木市から来ていた専門家ボランティアの大工の稲見さん(震災復旧のための震災建築物被災度区分判定・復旧技術者)に指導してもらいながら、屋根のブルーシート張を行いました。瓦を落として、その上でブルーシートを張れば、残った瓦がブルーシートと擦れることなく、少しは長持ちします。ただ、そういった専門家ボランティアが不足しているため、ブルーシートを張るのも遅れています。(稲見さんの活躍については本ニュース6月2日から随時紹介しています。)
ブルーシート2_s
ブルーシート3_s
屋根張_s

熊本地震の場合、半壊以上は家屋の公費解体が認められ、仮設住宅への入居も可能になりました。被災者の方は、解体をするのか、残ったところを活かし、補強して再建するのか悩んでいます。それで、とりあえず自宅の中には家財道具も残っているし、半壊と認定された人も自宅で生活を続けている人はいるのです。家屋の公費解体、自宅の再建、瓦の修理など申請をして工事の着工までは、時間がかかります。例えば瓦屋さんもこの震災の影響で1年待ちとも言われています。公費解体について「熊本市は13日、罹災(りさい)証明書で「半壊」以上と認定された家屋を公費で解体・撤去する制度の予約受け付けを始めた。7月下旬ごろにも順次、着工する。ただ対象物件は1万2千棟超(13日時点)。申請が殺到すれば遅延は避けられない。市の担当者は『業者が不足しないかなど、見通せないことも多い』。 『嘘でしょ?』。大規模半壊と判定された南阿蘇村の契約社員、梅田喜美恵さん(55)は村職員から『解体は1~2年待ちです』と説明され、耳を疑った。」と日本経済新聞(2016/6/15)と伝えています。

被災者の方にとって、手の施しの用のない自宅を手をこまねていて見ているのはとても辛いことです。少しでも前に進むために、納屋を解体し、自宅を解体し、前に進むことが明日への希望にもつながります。ただ何もしないで時間が経つことほど辛い時間はないのです。地震のあとの豪雨により、二重の災害に見舞われ被害が拡大する中で被災者の気持ちを考えると、今後の台風シーズンを控え、被災者への迅速な支援活動のための熊本県や各被災自治体においては、各地からの支援を柔軟に受け入れ、よりスピーディな対応をお願いしたいものです。(台風1号が発表され、心配です。)
民家_s

熊本地震救援ニュース 第65報

<災害時におけるボランティア事情-45>
熊本地震発生以来、この「熊本地震救援二ユース」を呼んで下っている尼崎在住の方から、ボランティア・バスについての感想文を寄せてくださいましたので紹介します。

―6/25・26ボラバス長崎便・佐賀便、無事運行出来たとの事、救援ニュースで拝見しました。連日の大雨で、西原村には避難指示まで出ているとニュースで言っていましたし、もしかして中止かな? そもそも西原村の皆さんや、現地で活動なさっているスタッフの皆さんはご無事なんだろうかと心配しておりました。
 そんな中で、たくさんのボランティアの方々が参加なさっていて、そして被災者の方に喜ばれているに違いない活動内容を拝見して、ほんの僅かですがカンパに協力し気持ちは参加しているつもりの私も、とても嬉しいです。皆様、本当にお疲れ様でした。ありがとうございました。
 それにしても、最近の避難所での食事が、朝・パン、昼・おにぎり、夜・お弁当だなんて……。兵庫県を始め、現在、日常生活を普通に送っている他の地域が大半なだけに、ショックです。東日本大震災の場合は、あまりに被害が広域で甚大過ぎて、そんな食事が続いたとしても仕方ないとも思いますけど、今回の熊本地震の 被災地域は、九州の中でも一部だけなのに……。―

GW明けに、熊本地震支援のためのボランティア・バスを九州北部(福岡県、佐賀県、長崎県)から走らせることを企画・実行していますが、実に多くの方からのご支援を頂いて来ました。このボランティア・バス企画は、参加者は無料で、この企画に必要な費用は全国の皆様にご協力をお願いし、成立したものです。この感想を寄せて戴いた方のように、「ほんの僅かですがカンパに協力し気持ちは参加しているつもりの私も、とても嬉しいです。」という方々がたくさんおられます。こうした「支えあい」の形がボランティアの参加の機会を広げ、ボランティア活動を多様化させるというしくみが、もっといろいろな分野でも定着すれば、ボランティア活動が活発になります。こうして経済活動が活性化することを「災害時ボランティア経済圏の拡がり」とでもいうのでしょうか?
これからの社会のあり方を考えると、この「災害時ボランティア経済圏」の「災害時」がとれることが理想かと思います。今後ともよろしくお願い致します。

◎引き続きご支援をよろしくお願い致します。
「熊本地震」活動支援金を募集しています。
 郵便振替 口座番号:01180-6-68556/加入者名:被災地NGO恊働センター
 *お手数ですが、通信欄に「熊本地震」と明記下さい。
銀行から振り込む場合は、
 ゆうちょ銀行 支店番号:一一九(イチイチキユウ)店/店番:119/当座0068556/受取人名:ヒサイチNGOキヨウドウセンター

(なお、「熊本地震」支援活動の一部は、公益社団法人Civic Forceからのご支援を戴いてパートナー事業として展開しております。)

熊本地震救援ニュース 第64報

<災害時におけるボランティア事情-44>

<現地からのレポート>
被災ママたちもがんばっています。小さなお子さんを抱えながら震災後自ら立ち上がり、ママさんたちに癒しの場を提供しています。道路が寸断され、買い物にもなかなか行けなかったり、第二次避難所で不自由な生活をしている人が多くいます。そんな方たちのいる南阿蘇へ、う回路となる山道を走り抜けました。天気もよく阿蘇山を望む展望台は一瞬地震のことを忘れさせてくれるくらい雄大です。けれども、茶色土がむき出しのところは、地震の爪痕を残していました。
阿蘇1_s
阿蘇2_s

西原村で被災したアロマ・マッサージをしているママさんに出会い、そのMさんが南阿蘇に子どもたちの服やアロマ・マッサージを提供するボランティアに行っているということで同行させて頂きました。ルナ天文館(オーベルジュ)というところをお借りして、足湯とアロマ・マッサージのコラボでママさんたちに癒しの時間をちょこっと提供させて頂きました。森に囲まれたテラスはそこにいるだけでも、日常を忘れとても癒される空間でした。
ルナ天文館1_s
ルナ天文館2_s

 その会場にはママさんたちが持ち寄った、地元のパン、お野菜、蔵出しベニーモ、手作りの小物が並んでいました。当センターからもいつもご支援頂いている「ラッシュ・ジャパン」さんからご提供頂いた化粧品セットをプレゼントさせて頂きました。身体に優しいものに敏感なママさんたちに喜ばれました。
野菜_s
ベニーモ_s
小物_s
ラッシュ_s

 足湯とアロマ・マッサージは、大きなテラスにお庭を望むとても贅沢な空間で提供することができました。参加者のみなさんも心地よさそうに、のんびりしていました。

 「いまは、第二次避難所で、世帯ごと個別のお部屋だけれども、移動距離が大変で食事やお風呂、洗濯などその度に送迎バスの時間を見ながら移動なので大変です。洗濯もお金がかかるし、お風呂も小さな子どもがいると集中する時間が避けて入るようにしています。」
「家が半壊だけど、とても住めるような状況ではない」
「これからどうなっていくんだろう」などみなさん悩みは尽きません。
そんな話をしている間に、日差しが差し込めるお庭で、足湯のために用意していたバケツとひしゃくで子どもたちの水浴びタイムがはじまりました(^^;)もう、お母さんもあきらめ顔で、子どもたちは笑顔いっぱいに水浴びをしていました。
アロマ_s

◎ボランティアの一コマ
熊本日日新聞(5月21日)に山鹿市の山鹿中学校の3年生のメッセージが紹介されています。

「ちっぽけなこと 2組 池田綾乃」
たった1回で 家 思い出 希望 まるごとのみこんでしまった
こんな時 ここでは 道端でごみを見つけた あそこでは 電気がつけっぱなし
こんなちっぽけなことだけど 私が ごみを拾って 電気を消せば 
地震で心に穴があいて 苦しんでる人たちの 助けにつながると思う 
こんなちっぽけなことだから ごみを拾って 電気を消して 被災地の人の力になりたい

という詩でした。これを読んで、21年前の阪神・淡路大震災で小学校の6年生のメッセージ(以下)を思い出しました。
「きっと神様の罰があたったんや」
「もう、モノはいらん。ぜいたくはいらん」
「水も、電気も、何もかも、ムダに使うとった」
「消防も、警察もこうへん。いざというときは、やっぱり、ご近所さんや」
「これからは、自然をいじめんのやめとこ」

この2つのメッセージは、世代と時間を超えて私たちに大切な何かを伝えているように思います。大人はこの21年前のメッセージと今回のメッセージをどう受け止めていくのでしょうか?

熊本地震救援ニュース 第63報

<災害時におけるボランティア事情-43>
現地活動レポートです。

 被災地に無情の雨が降り続いています。そして夕べの余震と、被災者の方の不安を考えると、もう限界に近いと思います。早く雨が止み、地震がおさまることを祈るしかありません。そんな中で、地震の被害に遭いながらも、以前55号のニュースでお伝えしました。唐芋の出荷が行われました。娘さんが箱をつくり、ばあちゃんが箱詰めをし、じいちゃんが運んで家族で役割分担しながら、出荷作業が進みます。
出荷1_s
出荷2_s

 今回の地震で、唐芋の貯蔵庫も被害を受け、傷がついてしまったものはランクが下がってしまいます。けれどもこうして出荷作業をしている時の、じいちゃんとばあちゃんの顔がどことなくたくましく、うれしそうでした。娘さんが「何か仕事があるっていいよね。夜もぐっすり眠れるし。」と話してくれました。「まけないぞう」をプレゼントして、とてもよろこんで頂けました。
出荷3_s
まけないぞう1_s
まけないぞう2_s

 梅雨の晴れ間に、家の片付けも大忙しです。前回のクルーで途中まで片付けて頂いた瓦や家の片づけを「UP GALAGE」の方々と栃木の仲間のとちぎボランティアネットワークと去年9月の鬼怒川の水害で被害を受けた鹿沼市社会福祉協議会の職員である女性スタッフ2名も参戦してくれました。女性でも「水害の時に鍛えられました!」と重い瓦を一輪車で運んでくれ、大きなムカデやミミズにもたじろぎもせず、作業を進めます。
瓦1_s
瓦2_s
瓦3_s
瓦4_s
瓦5_s
瓦6_s

 そのお宅には番犬の??ぶんたちゃんがいて、お家を守ってくれています。ボランティアのみなさんのお陰で、片付けもあっという間に終わりました。ぶんたちゃんも家の片付けが終わり、ほっと一息ついて安心したようです。最後にはみんなで記念撮影です。少しずつ一歩ずつ前に!!
片付け1_s
片付け2_s
片付け3_s

◎引き続きご支援をよろしくお願い致します。
「熊本地震」活動支援金を募集しています。
 郵便振替 口座番号:01180-6-68556/加入者名:被災地NGO恊働センター
 *お手数ですが、通信欄に「熊本地震」と明記下さい。
銀行から振り込む場合は、
 ゆうちょ銀行 支店番号:一一九(イチイチキユウ)店/店番:119/当座0068556/受取人名:ヒサイチNGOキヨウドウセンター

(なお、「熊本地震」支援活動の一部は、公益社団法人Civic Forceからのご支援を戴いてパートナー事業として展開しております。)

熊本地震救援ニュース 第62報



<災害時におけるボランティア事情-42>
  昨日は、ボランティア・バス「長崎便」の報告をしました。今日は、その翌日26日(日)に派遣された「佐賀便第1号」の活動報告です。ラッキーにも梅雨の隙間に日差しが覗き、この日1日だけ天候に恵まれ、34人が3チームに分かれて活動を行いました。(以下、活動報告です。)
ボラバス1_s
ボラバス2_s
ボランティア受付_s
 
一チームは熊本市内の南区で7500坪もある広大な土地にソーラーパネルがあり、そこにミョウガの苗を植える活動でした。広大な敷地のために、到底一日では終わらず今後も継続的な支援が必要です。

もう一チームは、西原村の宮山地区で家屋を解体するために家財道具を搬出するお手伝いでした。住民さんはアスパラの農家さんで、お昼には新鮮なアスパラをゆがいて、もてなしてくれたそうです。
宮山_s
宮山2_s
宮山3_s

最後の一チームは、西原村の大切畑地区です。大雨の影響により土砂が崩れ、その土砂の撤去を行いました。この地区は、もともと阿蘇の自然の水を利用した水利設備があり、地震で損傷したのです。その上に崩れた土砂が流れ込み側溝を塞いでしまいました。とりあえず新たに仮水道をその側溝に通すことができて、地区の人たちに喜んでもらえました。

大切畑_s
大切畑2_s
大切畑3_s
大切畑4_s

参加者の中には、「前にも来て2回目だけれど、全然変わっていないことにびっくりした。私も農業をしているので、今後農業のお手伝いをしたい」と話してくれました。ボランティアはバスがきっかけとなり、今後の長い復興に関わりを持つ機会をそれぞれに持ってもらう場となったのではないかと思っています。一人でどうしようと思っている人でも一歩踏み出すチャンスになりました。ボランティア・バスは現地に行くことに躊躇していても、勇気をもって一歩踏み出すと世界を広げるきっかけになるということを改めて感じました。
(引率者:武久真大)

*お詫び;昨日のニュースで長崎便の引率者「草野視紀子」となっていますが、「草野紀視子」さんの間違いです。大変失礼致しました。

熊本地震救援ニュース 第61報

<災害時におけるボランティア事情-41>
 {ボランティア・バス 長崎便第一号が無事派遣され終わりました!!
 ご協力、ご支援くださいましたみなさま、ほんとうにありがとうございました。}

 先日25日(土)、ボラ・バス長崎便第1号が西原村に向かい活動をして無事帰ってこられました。出発時は雨にたたられたようですが、予定通り西原村に向かい、総勢18名で活動をして来られました。活動の様子を下記に紹介します。

―午後から止む予定で活動も決まっていたのですが避難指示が出たりしたため、避難所のお世話や清掃・炊き出し・片付け・家の片付けに入りたいお母さんのための子供さんの預かり・農作業など、各班に分かれての活動となりました。(避難所での)食事は朝はセブンイレブンのパン、昼はセブンイレブンのおにぎり、夜はほっともっとのお弁当…。高齢者の方はパンは食べきれないと嘆かれている…。それが、土日は炊き出ししてもいいことになっているらしく、おいしかったーと喜ばれていたようです。地震後初めて役場の方が休めた日であり、一般のボランティアは受け付けていない日に、少しでもお役に立ててよかったです。―
また、今回の運行にあたり、たくさんのご賛同と応援を頂き、ありがとうございました。私の思いを支えてくださった方々、感謝の気持ちでいっぱいです。
こんな私ですが、よろしくお願いいたします(^人^)(長崎便引率者:草野視紀子)
*詳細は下記のFBのアドレスで・・・・。
https://www.facebook.com/kimiko.kusano.9/posts/1059228337497641

また、当日参加されたボランティアの方々の感想です。
・いい経験をさせてもらい、参加してよかった。
・行政以外でのボランティアの方法があることを知って、勉強になった。
・草野さんの行動で、ボランティア意外に学ぶものがあり、頭が下がる。
・このような機会を作 ってもらって、有り難かった。自分(一人)ではいけなかった。
と感謝の言葉を聞くことができました。

ほんとうにみなさまのご支援のおかげで、こうして「おたがいさま」の連鎖が広がっていくことは頼もしいことです。こうした企画に触発されて、被災地の近隣からどんどんボラ・バスを出してほしいものです。長崎便第2号をまた企画します。乞うご期待を!

*引き続き、ボランティア・バスにご支援ください。
  お手数ですが、ご寄付は下記の郵便振替口座で振り込んでください。「通信欄」に「ボラ・バス」と記入ください。
 郵便振替 口座番号:01180-6-68556/加入者名:被災地NGO恊働センター
銀行から振り込む時は
 ゆうちょ銀行 支店番号:一一九(イチイチキユウ)店/店番:119/当座0068556/受取人名:ヒサイチNGOキヨウドウセンター

熊本地震救援ニュース 第59報

<災害時におけるボランティア事情-39>
 前号で、「復興というのは、これまであったさまざまな「つながり」が災害によって、切れ切れになったものを、あるいはコトを、あらためて“つなぎなおす”ということだと思う。」と言った。
 そのつなぎなおす担い手の一番手は、ボランティアではないか。「西原村reborn プロジェクト」は、そのためにまず、災害後の応急対応に漏れがないか、あらためて被害状況を細かく把握するとともに、手分けをして村のことをより知ろうということだった。村での中心的な担い手は、わかばちゃんの他に、地震前からこの村で活動していた「たんぽぽハウス」、「文化創造館 風流」、「のろし西原」などがあり、そこに地震後に支援に入ってきた多彩な助っ人が加わる。例えば「たんぽぽハウス」は地震前から実施していた「こども食堂」に「ボランティア食堂」を加え、少しずつ収益の伴う事業活動として展開できないかを検討している。「文化創造館 風流」は、木造テントハウス作成プロジェクトを展開し始めている。これは、被災家屋の敷地に、この木造テントハウスを建てようというもの。このプロジェクトは人気があり、注文が増えている。長年住んできた愛着のある家の敷地で、家の再建を見届けていくという復興へのプロセスには欠かせない活動だ(増殖型復興という)。また「のろし西原」は、がれきを撤去したあとに花を植えようという「がれきと一厘の花プロジェクト」を展開し、世界中から復興メッセージを集めようという企画だ。被災者にとってこうしたメッセージは心強い。「わかばmeeting」では、炊き出しマルシェの経験を活かし、配食サービスへと事業化できないか、構想を進めている。他方、仮設住宅に住む被災者の生活支援も不可欠になり、在宅被災者の支援も疎かにできない。

 こうして災害後から続けて来た支援活動を活かしながら、復興というステージにつなげようと智恵を凝らしている。災害後西原村に支援に来たさまざまな団体や個人も加わり、これまでの経験も活かし、西原村を元気にしようというものだ。
 「rebornプロジェクト」は、このような多彩な「人」と「場」の活躍によって、被災者に寄り添うことをモットーに据え、これからの活動を継続していくことを宣言している。
  つまり、このような多様なボランタリーな支援活動がなければ、復興の道筋は見えないと断言できる。その上で、これまでには思いつかなかった新しい視点や感性を入れ込むことも忘れまい。21年前の阪神・淡路大震災のときに、私たちが学んだのは、「自立支援とは、被災者を孤立させないための人権運動である。その過程の中で求められているのは、未知の救援の文化創造である。」(1995・11・1、寺子屋講師、故秦洋一・朝日新聞論説委員の発言より)ということだった。熊本県が設置しようとする復興基金で、是非「先例となる施策」として、「未知の救援文化」を築いていて欲しいと願う。
 「西原村rebornプロジェクト」は、人と人、人と自然をつなぎ直し、「reborn西原村」を創造しようとしている。これからも是非、応援してください。 (村井雅清)

*引き続きご支援をお願い致します。
「熊本地震」活動支援金を募集しています。
 郵便振替 口座番号:01180-6-68556/加入者名:被災地NGO恊働センター
 *お手数ですが、通信欄に「熊本地震」と明記下さい。
銀行から振り込む場合は、
 ゆうちょ銀行 支店番号:一一九(イチイチキユウ)店/店番:119/当座0068556/受取人名:ヒサイチNGOキヨウドウセンター

(なお、「熊本地震」支援活動の一部は、公益社団法人Civic Forceからのご支援を戴いてパートナー事業として展開しております。)

熊本地震救援ニュース 第58報

<災害時におけるボランティア事情-38>
(前号より続く)熊本地震からの復興を見据えると、人間復興を最優先する「暮らしの再建」が重要で、それには多様なボランタリーな関与が不可欠であると前号で書いた。
 当NGOが支援に入っている熊本県阿蘇郡西原村では、すでに農業復興支援センターを皮切りに、災害直後の対応を主とする「災害ボランティアセンター」から、少しづつ分野を拡大し、復旧・復興のステージに入っていく道筋を模索している。

西原村でのそのチャレンジとは、「西原村rebornプロジェクト」である。「reborn」とは、新しく生まれ変わるというイメージだが、あくまでも西原村で先達が残してきた自然を生かした共生術やまた地域の支え合いを育み続け、他方地震を機に衣替えをしたほうがというものは、新しい革袋を用意しようという試みでもある。しかし、何よりも急がなければならないことは、地震前の暮らしを取り戻す「暮らし再建」でもある。住まいやしごとのこと、また農業など生業のこと、これらを元に戻すことが先決である。絶対にこれ以上震災関連死を出してはならない。こうした見通しが立たなければ「住まい再建」も目処がたたず、仮設住宅や在宅での暮らしも落ちつかない。
 いうまでもなく国や行政は、救済制度による積極的な支援を充実させなければならないし、現行にないものは新しく設置してでも、救済策を拡充すべきだ。それが蒲島知事の言う「先例のない事例」だ。ただ、その上でもう一つは被災者に寄り添う多様なボランティアの関わりを見逃せない。
 先日開かれた第1回西原村rebornプロジェクト連携会議では、西原村の住民と地域外から支援に入っている多彩な人たちが、一堂に会して議論をした。もちろん、この救援ニュースで何度か紹介した「わかばちゃん」も担い手の一人で、「わかばmeeting」は牽引役となる大切な場だ。
 
 復興というのは、これまであったさまざまな「つながり」が災害によって、切れ切れになったものを、あるいはコトを、あらためて“つなぎなおす”ということだと思う。そのためには、ボランタリーな関わりが不可欠だ。阪神・淡路大震災後、設置した「阪神・淡路大震災復興基金」は、この分野に相当な支援メニューをつくり、21年経過した今も一般財源で継続しているものもあるほどだ。
 暮らし再建の「いま」を見据えつつ、復興と向き合って生きたいという思いが、この「reborn」にある。(次号へ)
                 (村井雅清)

*引き続きご支援をお願い致します。
「熊本地震」活動支援金を募集しています。
 郵便振替 口座番号:01180-6-68556/加入者名:被災地NGO恊働センター
 *お手数ですが、通信欄に「熊本地震」と明記下さい。
銀行から振り込む場合は、
 ゆうちょ銀行 支店番号:一一九(イチイチキユウ)店/店番:119/当座0068556/受取人名:ヒサイチNGOキヨウドウセンター

(なお、「熊本地震」支援活動の一部は、公益社団法人Civic Forceからのご支援を戴いてパートナー事業として展開しております。)

熊本地震救援ニュース 第57報

<災害時におけるボランティア事情-37>
 去る19日、「くまもと復旧・復興有識者会議」(座長:五百旗部真)が、熊本県の蒲島郁夫知事に、20項目の「熊本地震からの創造的な復興の実現に向けた提言」を提出した。
 同知事は毎日新聞に「(復興のあり方の)一つの先例となることが大事だ」と言われた。発災以来、2ヶ月余りで震度1以上の地震が1770回を超えるという前代未聞の地震災害となり、その上梅雨前線停滞の影響で記録的大雨による被害が、地震被災地に襲いかかるという、過去には類のない甚大な被害となったことからも、まさに「先例となる施策」を実施して欲しいと切に願う。

 「すまいの再建」「経済の再建」を踏まえ、人間復興を最優先する「暮らしの再建」を迅速に実行して欲しい。そのために欠かせないのは、多様なボランタリーな関与であることは言うまでもない。しかし、この20項目の内容を読むと、教科書的にはボランティアの活躍を称賛しているものの、ボランタリーな被災者支援の重要性に触れている部分が少ないと感じるのは気のせいだろうか?
1991年の長崎県雲仙普賢岳火砕流災害、1993年北海道南西沖地震、そして1995年の阪神・淡路大震災と続く災害時におけるボランティアの果たす役割の重要性は、その後の改正災害対策基本法(1995、2013)に記されていることを見ても容易に理解できる。

 阪神・淡路大震災当時、陣頭指揮を取られた貝原俊民兵庫県知事は(佐賀県出身)、発災後3ヶ月後に開催された毎日新聞主催のシンポジウムに登壇され、「ボランティアを国民の財産にすることを考えなければならない」と発言し、その後全国に先駆けて「ボランタリー促進条例」を設置した。NGOにも大変理解のある知事であったのだが、惜しくも2014年11月13日、交通事故に遭い逝去された。鬼籍に入られた後の神戸新聞に紹介された「わが心の自叙伝」において、ボランティアがもたらした「ボランティア元年」の意義を高く評価されていることがわかった。

 さて、熊本の復興に関連する蒲島熊本県知事の発言を拝見していると、どちらかというと被災者の暮らしの再建より、経済再建に重点が置かれているような気がしてならないのだが、取り越し苦労に終わることを願いたい。
 先述の20項目すべての提言に、多様なボランタリーな関与がなければ不十分になることは明らかである。復興基金の設置も謳われているので、同基金のメニューの中に、是非ボランタリー支援の具体化が「先例となる」よう、ダイナミックに入れることを要望したい。(次に続く)                          (村井雅清)

*引き続きご支援をお願い致します。
「熊本地震」活動支援金を募集しています。
 郵便振替 口座番号:01180-6-68556/加入者名:被災地NGO恊働センター
 *お手数ですが、通信欄に「熊本地震」と明記下さい。
銀行から振り込む場合は、
 ゆうちょ銀行 支店番号:一一九(イチイチキユウ)店/店番:119/当座0068556/受取人名:ヒサイチNGOキヨウドウセンター

(なお、「熊本地震」支援活動の一部は、公益社団法人Civic Forceからのご支援を戴いてパートナー事業として展開しております。)